心理療法とトラウマ――身体感覚を手がかりに考える

カウンセラーから見たトラウマとの付き合い方、通常の催眠療法の限界、解離と気功、身体感覚とエリクソンの関係性などについての高石宏輔さんの記述をまとめました。
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高石宏輔 @lesyeuxx

心理療法にはトラウマという考え方がある。過去の嫌な出来事が、今の行動に影響を与えているという考え方。催眠療法はそのトラウマをトランス状態になったときに癒すことが出来るという考え方でなされていることが多い。僕もそのやり方を身につけた。

2013-01-16 22:13:10
高石宏輔 @lesyeuxx

大切なのはきちんと他人の意識状態を把握しトランス状態に誘導する技術と、そのトランス状態のときに何をするかという技術だ。インナーチャイルドと呼ばれるような、自分の中にいる子どもの自分を癒すというやり方はその催眠療法のメソッドに由来している。

2013-01-16 22:15:02
高石宏輔 @lesyeuxx

それがもっといくと、前世に由来しているなんて言って、前世退行催眠などというものがあるけれども、これはその辺のスピリチュアルカウンセラーが下手な催眠誘導と前世を信じたい人の思い込みを使って誘導しているもの。

2013-01-16 22:16:18
高石宏輔 @lesyeuxx

ただ、そんなにシンプルなものではないだろうということを催眠療法をやればやるほど思うようになっていた。次第に僕は催眠誘導を使わないようになった。相手の反応を見て会話やこちらの身体的な反応によって、クライアントの動きを変化させることに重きを置くようになった。

2013-01-16 22:17:50
高石宏輔 @lesyeuxx

人間には、平常時と解離状態に入ったときの反応がある。解離状態は危険を感じたときに入る。悩みを抱えている人の多くは、この解離状態での行動によって、現実的に上手くいっていないことが多い。解離すると、唐突に嘘をついて逃げたり、身体が硬直して動けなくなったり…反応は色々ある。

2013-01-16 22:20:44
高石宏輔 @lesyeuxx

この解離状態を平常時に統合するのに気功は非常に役に立つ。解離状態においては、人間は自己認識が出来なくなる。自分が何を考えているか、何をしているのかが認識し辛くなる。

2013-01-16 22:21:40
高石宏輔 @lesyeuxx

(書きかけの続き)クライアントが解離状態にあって、こちらがトランスに入っていると解離状態を調整することが出来る。ただ、その解離状態を相手にするのにはかなり精神的に自分自身をコントロールする能力が問われる。解離状態の人間を前にすると、僕自身も解離しそうになる。

2013-01-17 05:05:05
高石宏輔 @lesyeuxx

解離を前にして、解離せず、だけどそれを無視したら何の作用も与えられない。だから、トランスに入る。トランスに入ると相手の影響を受ける。その影響を受けながら、自分を保つこと。これがカウンセラーの務めだと思う。それをするために気功で学んだプロセスが活きる。

2013-01-17 05:06:27
高石宏輔 @lesyeuxx

またそれをしてクライアントと別れた後、自分の中に解離状態が起こってしまう。その解離状態を元に戻すためにスワイショウをして、元の自分に戻る。元々は江坂さんにこのままだと早死にしてしまうと言われて、スワイショウを始めた。

2013-01-17 05:07:58
高石宏輔 @lesyeuxx

こうして気功をして、心理療法と身体感覚とのつながりとを自覚し始めた。最近そのつながりが段々と意識出来始めて来た。以前は催眠誘導の呼吸法とか、同調程度のつながりしか見出せなかった。

2013-01-17 05:09:35
高石宏輔 @lesyeuxx

恐らくエリクソンもこの身体感覚というものを持っていたのだと思う。だから彼はオーソドックスな催眠誘導以外の様々な技術を編み出していった。僕はそう思っている。

2013-01-17 05:11:11