【エアミス研名物】お玉さんの生島治郎マラソン

エアミス研名物、お玉さんの作家別完読マラソンシリーズ。今回は国産ハードボイルドの祖・生島治郎の作品を、主人公別に読み進めてらっしゃいます。
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お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『黄土の奔流』 だけど、これはもっと現在でも読まれてほしいのよ…… 独り言大好きハイスペックキャラクター紅真吾。 軽薄だけどインテリで陰のある美形キャラクター葉村宗明。 この二人の組み合わせは、グッと来るですよ。ジュルリ。

2013-01-04 01:24:58
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

というわけで、紅真吾シリーズ第二作『夢なきものの掟』を現在読書中ですよ( ´ ▽ ` )ノ らくしょ〜

2013-01-04 01:26:52
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

あと残り100ページ。『夢なきものの掟』は、やはり面白いぜ。 そんなに数は読んでないけど、現在既読している生島治郎作品の中では一番好きな小説だ。

2013-01-05 00:07:19
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、生島治郎マラソン、紅真吾編其の2『夢なきものの掟』 1976年刊行。一作目の『黄土の奔流』からなーんと11年経ての刊行。小説内時間では五年後のお話。 豚の毛をめぐっての牧歌的な冒険から一転、今作で扱うのは阿片Σ(゚д゚lll) あ、アウトロー

2013-01-05 23:31:16
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『夢なきものの掟』 あゝ、あれだ。一作目では少し腕っぷしが強かった程度の紅真吾が、今作ではもう戦闘のプロになってしまっているよ〜\(´Д` ) なんだ、このケンカの強さは! なんだ、この銃撃は! 日本の特務機関と中国マフィアを両天秤に、巧みに立ち回るスーパー日本人……、ううっ

2013-01-05 23:38:08
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『夢なきものの掟』 1976年時点では、その後のエンタメシーンを支えるハードボイルド作家さんは一人もデビューしておらず、ハードボイルド枠はほぼ生島治郎の一人勝ちであった、という現実がある。 デラックスマンションで優雅に暮らしていた、と筒井康隆のエッセイで書いていた。

2013-01-05 23:41:27
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『夢なきものの掟』 シリーズものの冒険小説がどんどんへちょくなるのはもう必然なのだが、今作も『黄土の奔流』と比較して、明らかにパワーが落ちてしまうのはしょうがない。 『夢なきものの掟』には前作にあったロマンがない。阿片をめぐっての駆け引きと暴力……

2013-01-05 23:46:18
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『夢なきものの掟』 相対で参考となる作家がほとんどいない状況、作家的刺激の少ない中、国内ハードボイルドというジャンルの基礎を築き切り開いていったということは評価できるのだが、もうこの時点で、筆力も構成力もかなり落ちているんよ……\(´Д` )

2013-01-05 23:51:47
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『夢なきものの掟』 まずプロットが雑。 紅真吾の親友である葉村が失踪し、その恋人が殺されるというのが冒頭。 殺人事件は作品後半まで引っ張られるのだが、これがもう本当にどうしようもない……。犯人も動機も大したことないし……、葉村の復讐、ハードボイルドの真骨頂も、唐突で迫力に欠ける

2013-01-05 23:56:21
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『夢なきものの掟』 1920年代の中国についても、阿片についても、前作のストーリーの要約も、やたら説明的なセリフでくどくどと処理されているので、シャープさに欠ける。上海蟹の二段組み四ページに渡る説明は楽しかったが、作中内のデータの提示に、神経が行き届いてなく、ダラダラしている

2013-01-06 00:02:38
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『夢なきものの掟』 それでも前半の日本の特務機関や中国マフィアとの駆け引き部分はなかなか面白いのだよ〜。紅真吾と葉村の友情は萌えるし、阿片の効用やそれを使用する人たちの描写はすごく楽しい。 問題は後半なのだ。

2013-01-06 00:07:26
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『夢なきものの掟』 後半、紅真吾のキャラクターが突然ぶれる。阿片を売った金を中抜きしたりするのは、『黄土の奔流』で自分の美学を徹底した紅真吾とは、もはや別人の印象がある。 そして、中抜きが発覚した後は、知的な駆け引きではなく、もうキれたガキ! 大殺戮祭りΣ(゚д゚lll) ええー

2013-01-06 00:11:22
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『夢なきものの掟』 もう作品の着地点がうっすらも見えてない状態で、阿片に関する資料を片手に、懐かしのキャラクターを配置しました。 殺人、まぁ何とかなるでしょ。 解決方法、とりあえず暴力で何とかなるでしょ。 もう、そんな感じなのですよ〜(´Д` ) キミは内田康夫かぁ〜

2013-01-06 00:16:06
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

今まで生島治郎が推理作家協会賞をとられてないのが不思議だったのだが、『夢なきものの掟』くらいの作品を書き散らしていたのなら、それもナットクなのよね。 それくらい大殺戮祭りは唐突に展開され、全然盛り上がりをみせないまま、何となく終わる……

2013-01-06 00:19:34
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

まぁ、それでも『黄土の奔流』の印象があるのでまだ読めなくはないのですよね。紅真吾がスーパー日本人なのに対して、葉村が弱々しいかわいい系男子なので(実際は凄腕なのですが……)、そこはかなりキュンとしちゃうのですよ。

2013-01-06 00:23:41
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、次は『総統奪取』かぁ……\(´Д` )

2013-01-06 00:24:20
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、生島治郎マラソン・紅真吾編その3。『総統奪取』の感想でもボチボチ……。 1993年刊行。んっ、93年。『夢なきものの掟』が76年だから……、17年のスパン! 生島治郎60歳のときの作品なのである。

2013-01-07 00:22:31
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『総統奪取』 ちなみに『夢なきものの掟』と『総統奪取』を刊行するまでの間に、北方謙三と逢坂剛と船戸与一と志水辰夫と大沢在昌と佐々木譲と原リョウと稲見一良と藤田宜永と花村萬月と……、あゝ、たくさんの作家さんがデビューしているのですよ……\(´Д` )

2013-01-07 00:29:02
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『総統奪取』 『黄土の奔流』で方向性を生み出した冒険ロマン小説、から離れた、それ以前の冒険小説に回帰したかのような与えられた指令をこなすミッション小説なのである。 主人公、紅真吾でなくてもいいじゃん

2013-01-07 00:34:57
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『総統奪取』 角川文庫にして360ページくらいなのだが、その内前半200ページが舞台となる1936年の中国における政治背景と特殊指令内容の説明だけで、埋められているのだよね……。 その後の80ページは、クセのある仲間とのイザコザ……、肝心のミッションは残り80ページで……

2013-01-07 00:42:14
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『総統奪取』 というか西安事件をこんなに少ないページ数で消化することができるわけがないと思うのだが……

2013-01-07 00:44:14
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『総統奪取』 主人公・紅真吾が西安事件にどう関わったのか? 蔣介石襲撃に参加しました。蔣介石の通訳と毒味をしました。 以上( ´ ▽ ` )ノ

2013-01-07 00:46:39
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『総統奪取』 いやいや〜。歴史の裏側を描くのなら、登場人物の感情と理念をエピソードで二重写しにして、歴史で語られていない虚構の真実を構築していくことが冒険小説の使命ではないのかしら? 淡々と西安事件をダイジェストに進行させていくのよね。 何だコレは〜

2013-01-07 00:50:08
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『総統奪取』 くえない相棒であり葉村が中国共産党寄りの思想を抱いているんだから、軋轢と衝突はいくらでも作られると思うんだよ……。西安事件の背景説明も二人の間のドラマを交えて構築できるのでは……? なんでジジイの長セリフを延々と聞かされなきゃいけないわけなのだ……

2013-01-07 00:53:57
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『総統奪取』 登場人物のとある女に対しての紅真吾たちの対処もオカシすぎる。見せたいシーンをプロットに組み込むとき、その不自然さがいかに自然に見せれるのか、そこでいろいろ工夫をするのが作家の工夫ではないのかしら? 生島治郎はこのネタを、本気で面白く書けると考えていたのだろうか?

2013-01-07 01:01:27
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