こんなことがありまして。
手折る枝も持たずに咲き乱れる愛慾に羨望 期待に弾む胸は本来の鼓動を忘れ慟哭 引き寄せた骸にいつかの残滓を嗅ぎ取っては 冷たすぎる温もりに口を鎖した 嗚呼 こんな僕にも始まりは訪れるから 未だ芽吹かぬ穏やかな日々を 唯 待とう 過去をイマにしてみせよう #春に落涙 (たすけてくれ)
2013-02-11 03:05:41はじまっちゃった。
夕日はまだ赤いとして 電柱はまだなにも貫かないとして。 きみはまた振り返らずに帰っていく。 蝕まれた心は傷つけられずに 雨音の牢屋に閉じ込められて。 いつ、溶けるのか。 殺した違和感は塗りつぶした青い太陽に似ていて。 部屋の中で一人完結させた物語は 横たわる、雪の影。 #冬の亡骸
2013-02-11 03:43:17突発企画告知。もうすぐ春ですね、冬に書き残したことはありませんか。期間は2/11~2/13、だってバレンタインに飲まれるから。ルールは一人称視点なことと、冬の終わりっぽいことのみ。日替わりお題は未定、起きたら決める。タグは #冬の亡骸 でお願いします。
2013-02-11 04:00:51迫る仄かな眠気。このまま寝てしまったら次起きるのは何か月後?瞼を閉じて黙想。温さを増す身体は強かに根を伝って染み渡る。ぽつり、最後の葉っぱが落ちて、芽吹いた蕾。(また会える日までおやすみなさい。) #冬の亡骸
2013-02-11 04:10:18抜けるような青空に誘われて向こう岸から眺めた景色。そこにある断片に少しずつ絡みつく思い出たち「面倒くせ」小さくそう吐き捨てるけど本当は戸惑ってる。まだポケットの中の温もりと鼻の頭の冷たさに幸せ感じたりするはずだったのに。きらきらと反射する川面。準備なんて出来てない。 #冬の亡骸
2013-02-11 04:36:34幼稚な嗜好は受け入れられず、花を吐いて窒息死。悲恋なんて言わないで。溶け残る雪は白の色。綺麗。溶けてしまえば、きっとなくなる。代わりの利くものなんていらないの。 #冬の亡骸
2013-02-11 11:32:37こうも穏やかな日の中に立っていると冬の終わる足音が大きくなるような気がしてなんとも恐ろしい 身体ばかりが春へ向かって、僕の心だけがきっと冬に取り残されてしまうんだ #冬の亡骸
2013-02-11 11:41:00優しくできなくてごめんね、なんて泣き喚いたところで、また嫌でもやって来るよ。亡骸を抱えてもすぐに消えてしまうだろう。そろそろだ。遅くなったけど。今を生きることに気付くべきなんじゃない? #冬の亡骸
2013-02-11 12:12:25倒れた君の横を、優しい顔したあの子が走っていく。僕は黙って、芽吹き始めた木を眺める。これで終わりだよ。君はまた、目覚めるまで待てばいい。おつかれさま。 #冬の亡骸
2013-02-11 12:17:23あまりの冷たさに息をするのを躊躇った。寒さの中でただ温もりを求めて彷徨った。これで息ができるね。これで温もりは求めなくていいね。芽吹く花と暖かな陽射しに、笑う。もう寒いのは真っ平。もういいの。もう。けれどどうしてだろう、(あの冷たい風が、優しい温もりが、恋しい)#冬の亡骸
2013-02-11 14:00:54二つの大きな鞄を下げて 飛び出した夜 手袋をしても マフラーをしても 逃げ込んだ先で珈琲を飲んでも 突き刺さった言葉は凍傷の様 確か雪が降った次の日の夜 電車にも間に合わない中で ただ飛び出しただけだった 一年前の今頃 私は此所で一人で過ごす日々をもう予想していたんだ #冬の亡骸
2013-02-11 14:36:57融けてしまう。消えてしまう。嫌だ。まだそばにいたい。墜ちる音、崩れる氷の塔。雪上に砕けて、綺羅綺羅と輝く別れの言葉。苦痛めいた温もりに晒されて、また幾つもの季節を越えなければ。会えない、なんて。ほら、こうしている間にも。融けてく。(やだ。まだ、あなたのそばに、) #冬の亡骸
2013-02-11 14:38:49隠すしろは消えた ぼやける頭 眠りに溶けた夢 染められない世界は無くなった ああ、あれ程色を失った太陽は何処か、 温かいだけではなかったあの光り みぞれ撫でた風は蕾を揺らす しろくちっぽけなそれは、冬の忘れ物 #冬の亡骸
2013-02-11 16:50:34