「核燃料サイクル」からの撤退は「ババ抜き」・・？

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①　▽電気事業連合会の武藤栄・原子力部長（現東京電力嘱託）▽村松衛・東京電力企画部マネジャー（現常務執行役）▽豊松秀己・関西電力原子力事業本部副事業本部長（現副社長）▽青木輝行・中部電力副社長　「エネ庁内部で「エージェント（代理人）会議」と呼ばれた。」　@fvjmac

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②「再処理工場経営会社の筆頭株主である東京電力と経産省双方の首脳は０２年、極秘に会談し、高コストを理由に再処理から撤退することで一致した。しかし部品のひび割れなどを隠蔽した「東電トラブル隠し」で東電首脳が引責辞任し協議が中断。エージェント会議で復活した形になった　@fvjmac

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③「安井氏と電力側４人は取材に対し、会議の存在を否定した。しかし、関係者がメモを残していた。メモによると、０３年７月のエージェント会議で、電力側が１枚の文書を示した。そこには再処理からの撤退を決断するための条件が並んでいた。」　@fvjmac

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④「国から『撤退したい』と言い出す」「使用済み核燃料は国の責任で処理する」「電気料金に上乗せして集めた使用済み核燃料の再処理費用（この時点で約２・７兆円）を、再処理をやめても電力会社側が自由に使えるようにする」……。」　@fvjmac

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⑤「東電首脳が振り返る。「村田成二・経産事務次官が『六ケ所から撤退できないか』と提案してきた。電力から『撤退したい』と言えという。冗談じゃない。国から言い出し国が責任をとるべきだと考えた」言い出した方が責任を負う。だから言い出せない−−。「ばば抜き」と呼ばれた」　@fvjmac

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⑥「実はエネ庁は９０年代前半にも撤退を検討していた。「Ｘ作戦」と名付けた勉強会を主催したのは原子力産業課の課員たち。ある課員が説明する。「再処理は技術として確立していないのに事業費はどんどん膨れあがる」　技術が確立するまで核燃料を貯蔵する政策について検討した。」　@fvjmac

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⑦「課員数人だけの勉強会。課員は「結論は『再処理を止める』でいいとしても道筋が難しい。電力会社と地元への対策で５年はかかると思った」。ところが中心メンバーが異動し、作戦は外部に存在を知られないまま１年で終了した。」「十数年を経て動き出したのがエージェント会議。」　@fvjmac

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⑧「東電の勝俣恒久社長も再処理に慎重だった。再処理工場ではまだウランを使った試験をしておらず、今より廃炉にしやすかった。『今回はやれるかも』といちるの望みを持った」　国、電力いずれもが撤退を模索した。だが「ばば抜き」の構図からなかなか抜け出せなかった。」　@fvjmac

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毎日◆虚構の環:第１部・再処理撤退阻む壁／３　プラントを分割発注、弱点に　http://t.co/1H8lgmc3　「０３年秋、経産省職員数人が関西電力幹部ら２人と顔を合わせた。「電気事業連合会」トップは藤洋作・関電社長で、その意向が重要と考え、経産省側がセットした会合だった。」

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①「経産省職員がトラブル続きの六ケ所村再処理工場について尋ねると、関電幹部は「危ないんです」と答えた。　「投資が巨額で自分たちからはやめられない。ただ、これまでも自分たちは国策に協力してきた。国が『やめる』といったらやめられるかもしれない」」　@fvjmac

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②「取材班は関係者から「再処理施設所掌一覧表」と題したＡ３判１枚の文書を入手した。左半分に各施設の配置図、右半分に受注業者名が記載されている。配置図は核防護上の問題、業者名は私契約に関する事項だとして、いずれも非公開だ。」　@fvjmac

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③「文書によると施設は原発メーカーなど１４社に分割発注されている。１４社から建設工事を請け負ったゼネコンを加えると２５社以上になる。工場配管の総延長は約１３００キロ。東京−徳之島（鹿児島県）間の直線距離にあたり複雑かつ大規模だ。」　@fvjmac

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④「国の原子力政策作りを担う原子力委員経験者の一人が明かす。　「プラント設計がばらばらで、分断されて施工している。うまくいくわけがない。トータルで仕切っている会社もない」　@fvjmac

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⑤「０４年４月２７日、経産省職員２人は意を決して自民党商工族で大臣経験もある重鎮に接触した。撤退には政治の後押しが不可欠だ。場所は東京・永田町の国会議事堂にある一室。Ａ４判５枚の資料を渡し説明した。」　@fvjmac

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⑥「再処理工場は安全性に疑念がある。行政も電力も本音では『動かしたくない』と思っている。原子力発電自体は維持しつつ再処理は凍結すべきだ。サイクル政策について、首相直轄の『原子力政策改革委員会』（仮称）を新設し徹底的に議論して見直してほしい」　@fvjmac

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⑦　商工族重鎮　「サイクルは神話なんだ。神話がなくなると、核のごみの問題が噴き出し、原発そのものが動かなくなる。六ケ所は確かになかなか動かないだろう。でもずっと試験中でいいんだ。『あそこが壊れた、そこが壊れた、今直しています』でいい。これはモラトリアムなんだ」　@fvjmac

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⑧「重鎮は核燃サイクルという看板を失ったとたんに使用済み核燃料の置き場所、つまり最終処分場の問題が浮上し、反原発運動に火がつくことを恐れた。」「原子力部門に勤務した経験のある経産省幹部は「痛かった」と振り返り、別の経産省職員は「このころから風向きが変わった」と　@fvjmac

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毎日◆虚構の環:第１部・再処理撤退阻む壁／４　自民商工族がエネ庁に圧力　http://t.co/1NyvP3OQ　「０４年５月１４日午前８時、東京・永田町の自民党本部。７階の一室で「エネルギー関係幹部会」が開かれた。エネルギー関係の委員会に所属する商工族ら衆参１６議員が出席」

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①「経産省資源エネルギー庁の日下一正長官、石毛博行次長、寺坂信昭電力・ガス事業部長、業界団体の電気事業連合会幹部が招かれた。　会議は非公開。議員らは取材に対し「覚えていない」などと答えた。しかし経産省職員が作成し、関係部署に送信した議事メモが残されていた。」　@fvjmac

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②「３日前の同１１日、日経新聞が１面トップで、国の原子力委員会がコスト高から「核燃料サイクル政策を抜本的に見直す」と報じていた。会議は報道を基にエネ庁を「つるし上げる」（出席した経産省職員）構図だった。」　Ｃ議員「原子力は報道との戦い。まともな報道は少ない」　@fvjmac

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③「当時、青森県六ケ所村の再処理工場を動かすと１８・８兆円のコストが生じると公表されていた。」　Ｄ議員「直接処分のコストについて強引に（試算を）作ればいい」　「意図的に直接処分のコスト試算を膨らませろ」という意味だ。　@fvjmac

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④「会議に出席していた経産省職員は「今でも覚えている。」ひどいと思った。ただ試算は『粉飾』しなかったはず」と語る。別の職員は「粉飾したといううわさを省内で耳にした」と話し真相は分からないが、いずれの職員も会議の様子から「撤退は難しいと感じた」と振り返る。」　　@fvjmac