小太刀右京先生のTRPGマスタリングガイド 第5弾 アドリブ
@u_kodachi まさか小太刀さんにプレイしていただいてたとはw お褒めいただき、ありがとうございます!
2013-02-25 03:14:01ちなみにこの話はGMの権威の確立(http://t.co/T0JAUavDTG)とも絡んでおります。アドリブが危険なのは、GMがおたついていると認識されて権威が揺らぎがちな点にもあります。
2013-02-25 03:22:26えー、質問がこなくて間が持たないので話を続けます(アドリブ)。シナリオとアドリブの関係についてです。
2013-02-25 03:28:06シナリオが準備できているならそれに超したことはないのですが、いろいろな事情――たとえば放課後にダベっていて何となくゲームやりたくなった――から、シナリオがないのにゲームをしたくなることはあると思います。少なくともボクはよくあります。
2013-02-25 03:29:09そういうときに、シナリオをでっち上げて遊ぶ、という遊び方があります。まあ、これをルール化したのがシナリオクラフトなんですが、それが実装されてないシステムも多いので、それはひとまず置いて。
2013-02-25 03:30:32こうした遊び方で一番大事なのは、とりあえずシナリオの大きなオチだけ決めることです。別に何でもいいです。「依頼人の宝石を見つける」「メガ・コーポから新型ナノマシンの設計図を奪う」「街を支配する邪悪な領主を退治する」「ホラー映画を撮影する」etc
2013-02-25 03:31:39だいたいの場合、依頼人をワールドガイドから引っ張ってきて(あるいはPCのコネクションから引っ張ってきて)、何となく障害を設定(怪物でいいです)して、それを倒す、という流れにすると、簡単にまとまります。というより、即興だとこのへんの情報が限界です。
2013-02-25 03:35:15これをハコ書きにすると「依頼人、事件を持ってくる」「PCたち調査に乗り出す」「調査の結果、障害が判明する」「PCたち、障害を排除する」「事件、解決する」となります。
2013-02-25 03:36:16依頼を受けるのに1時間、調査にまあ1時間、障害を排除する過程(手段はゲームによります)に1時間、エンディング30分、休憩コミで4時間くらい。このあたりが現実的なアドリブシナリオではないでしょうか。
2013-02-25 03:36:57味気ねえなオイ、と思うかもしれませんが、「鋼鉄の都ナルンを支配するエマニュエル女候の元から盗まれたエメラルドを奪回する任務を受けた冒険者たちは、大学街で調査を行なった結果エメラルドが地下水道のおぞましい鼠人間スケイブンに奪われたことを知りこれを退治する」
2013-02-25 03:41:03と書くと、実は結構な情報量になっていることがわかるかと思います。ちなみにこれはたまたま手元にあった「ナルンの高炉」(ウォーハンマーシナリオ)の固有名詞を適当にぱらぱら見て今思いついただけのアドリブです。あとはまあ、エメラルドに秘めた力をでっち上げれば話は回る、はず。
2013-02-25 03:41:55地下水道の地図は別のシナリオのダンジョンマップを左右反転して入れ替え、鼠人間のデータも別シナリオないしサプリからふんだくり、エメラルドに何か力が秘められてないと面白くない(今思いついた)ので、そこから復活するディーモンをサプリからもいでくれば、シナリオの完成です!
2013-02-25 03:43:22メモ用紙を手元において、アドリブで出した情報はとにかくメモを取るとよいです。そうすると、何がどうなっているのか脳内で整理がつきます。たとえば、「あれ? エメラルドにディーモンが封じられていることを女候は知っているのかな?」ということに今気がつくわけです。どうしよう。
2013-02-25 03:44:46えー、このようにどうにもならなくなった時は、ひとまず戦闘を発生させるのも手です。乱入してきたサイバーサイコ、突然現われた血に飢えたトロル、まあなんでもよろしい。なんならそいつらを殴り倒した結果、都合良く手がかりを持っていればよいのです。
2013-02-25 03:47:44人間、頭に血が上ると細かいことはどうでもよくなるので、戦闘を挟むことでテンポをコントロールして、アドリブによって発生した細かい矛盾から目をそらして話を続けることができます。困ったらクリフハンガー。何かあれば大爆発。
2013-02-25 03:48:20まあ最終的には流れとプレイヤーの反応を見てオチをいじることもできます。女候がディーモンを封じた宝石だから奪回したいのか、それともそれを知らないのか、あるいは別の陰謀かは流れで決めてもまとまります。重要なのは、「ともあれ宝石を持ち帰れば一応任務終了」ということをブラさないことです。
2013-02-25 03:51:01あとはランダムダンジョンや「メタルヘッド・エクストリーム」のツアーモードなどのように、中盤の流れを自動生成するシステムがあるならそれに乗っかってしまう手もあります。オープニングとクライマックスだけ作って、後はランダムエンカウント振るだけ、とかでも結構楽しいですよ。
2013-02-25 03:55:11TRPGのGMにおいて一番重要なのは「終わり」を意識することです。どうやったらそのシナリオが終わるのか意識すると、アドリブ展開になってもちゃんと終わりますよ。
2013-02-25 04:05:02あと、起こしたイベントのゲーム上の処理は変えないことです。アドリブのダンジョンがいやがられるのは、GMの恣意性が見えすぎるからです。ゲーム的な処理、罠や怪物はきちんと決めて、それをどこかに書き留め、決めたことは変えないことをおすすめします。メモ帳はアドリブの友です。
2013-02-25 04:05:55あと、アドリブでGMが「PCを殺そう」としてマスタリングするのはおすすめしません。いくらなんでもバレます(笑)。そしてそれが見えた瞬間、プレイヤーがGMの権威を認めることは皆無ですw
2013-02-25 04:07:13おおむねアドリブは、GMが「プレイヤーを活躍させてやろう」「情報を出してやろう」「話を進めよう」という意識でやるくらいでちょうどよいです。世界がPCに都合がいいくらいで構わないのです(帳尻は後で出すオークのグレートアックスで合わせればよろしい)
2013-02-25 04:08:53あ、言わずもがなですが追記。既成のシナリオをそのまま遊ぶことは、別に悪いことではないです。手間も減りますし、アクシデントの確率も大きく下げられます。ゲームになれることもできます。譜面を学んでこそ、アドリブができるのです。
2013-02-25 04:19:15クライマックスとエンディングさえちゃんとしてれば、途中がアドリブで滅茶苦茶でも、物語はキレイにまとまるものです。これは伊藤の監修した「ラノベの教科書」でも(略) http://t.co/pPcoHwDop3
2013-02-25 04:28:49終わりを意識するのは、キャンペーン・ゲームでも感じますねー。思い出に残っているキャンペーンは全部「ちゃんと終わったキャンペーン」です。セッション毎に最終回までにすべきこと、出すべき情報を出せているか、チェックするとか。
2013-02-25 04:30:06アドリブが嫌い、って人の多くは、手抜きの言い訳をアドリブという言葉で誤魔化されるのが嫌なんだと思う。一生懸命準備した上でシナリオが上手く回らなかった場合と、アドリブを言い訳に準備を怠った結果シナリオが回らないのとでは、受ける印象が大きく異なる。
2013-02-25 04:47:19