政治経済学会第4回研究大会・総会「討論型世論調査の可能性-熟議デモクラシーの実践として」まとめ(#政治経済学会)

2013年3月2日(土)の政治経済学会での自由企画(1)「討論型世論調査の可能性-熟議デモクラシーの実践として」(早稲田大学11号館506号室)での@peacetatsuによるログです。
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ヤマタツ @yamatatsu0429

松原さん@marinx のDP発表in政治経済学会 を聞きに来ました (@ 早稲田大学 11号館) http://t.co/wcOl4ePjOZ

2013-03-02 10:42:15
ヤマタツ @yamatatsu0429

共同報告者の内田智さん(早稲田大学博士課程)の発表から実況します。 #政治経済学会

2013-03-02 10:43:48
ヤマタツ @yamatatsu0429

タイトルは、『EU討論型世論調査による「熟議の制度化 」の意義と課題-トランスナショナルな熟議デモクラシーという観点から-』です #政治経済学会

2013-03-02 10:44:49
ヤマタツ @yamatatsu0429

国際政治の状況における素描→ボーマンを引用して、国境横断的な社会経済的相互依存の進展は、空間的にも時間的にも離れた人々に対して「不確定な」影響をもたらすものに。最大の問題は、規範的権力それ自体が「支配」、すなわち他者の恣意的な意思の一方的な服従を強いる危険性。 #政治経済学会

2013-03-02 10:47:43
ヤマタツ @yamatatsu0429

デモクラシーとは、デモクラシーそのものの条件、境界の規定を含めた責務や権力の規範的権力の源泉を公衆(publics)に位置づけ、「自己統治」を最低限の必要条件とする理念として定義する。 #政治経済学会

2013-03-02 10:49:48
ヤマタツ @yamatatsu0429

Europolisは、DPであり、EUにおける「デモクラシーの欠損」が指摘されている状況下で、熟議の有する教育的効果=より情報に通じた一般市民が熟議を行うことによりいかなる意見と態度の変化を生むかということを目的とした社会実験 である。 #政治経済学会

2013-03-02 10:52:18
ヤマタツ @yamatatsu0429

議題は、「気候変動問題」と「移民問題」により構成される。23か国語、27か国からなる348人が実験に参加。T1-T2-T3の後、2009年欧州議会の2か月後にもT4が行われ、コントロールグループ1300人のうち、729人との意見の比較分析も行われた。 #政治経済学会

2013-03-02 10:55:03
ヤマタツ @yamatatsu0429

トランスナショナル次元のおいては、フィシュキンの言う「熟議」(5条件を満たすかどうかで判定)が可能なのかという点で疑念や批判が示されてきた。これらの議論の前提には、民主的体制の成立には、ネーションの共有が不可欠であるという前提に立つ場合が多い。 #政治経済学会

2013-03-02 10:57:58
ヤマタツ @yamatatsu0429

深い多様性が顕在化している状況で「コミュニケーションにおける平等やパースペクティブの交換」はできないのではないかという指摘が大きい。①認識論的問題、②代表性をめぐる問題が主な障害であるという批判である #政治経済学会

2013-03-02 10:59:01
ヤマタツ @yamatatsu0429

Europolisは、①と②に2点の応答を示せるはずである。①について→1.多言語、多文化のような多様性は「不合意への合意」を生み出す可能性があり、参加者のパースペクティブの拡張を促す資源となる、2.文化的、言語的問題は原理的な問題ではない #政治経済学会

2013-03-02 11:02:33
ヤマタツ @yamatatsu0429

②について→両義的。DPがトランスナショナルな次元でも人々の間での「熟議」を可能にする「制度化された場」を提供するという点で一定の意義。しかし、ミニパブリックス批判最大の問題である、外部のインフォーマルな公共圏や大衆といったマクロな観衆との断絶という問題がある #政治経済学会

2013-03-02 11:04:28
ヤマタツ @yamatatsu0429

もし、DPがインフォーマルな大衆による熟慮を促し、パースペクティブがより複数的なものになるためには、ミニパブリックスとマス・メディアの連関が不可欠。しかし、Europolisでもマス・メディアは「意見対立」に報道の力点を置いた。大衆の熟慮は促せていたなかった #政治経済学会

2013-03-02 11:07:57
ヤマタツ @yamatatsu0429

ボーマンは、ミニ・パブリックスが既存の民主的制度が有する決定にまつわる権威と接合しない限り、EU大の意思決定の正統性を確保してゆくことはできないと指摘。ミニ・パブリックスは、拘束力ある決定がなせるよう権威が付与されるべきだという大胆な主張を提示。 #政治経済学会

2013-03-02 11:10:19
ヤマタツ @yamatatsu0429

内田さんのボーマンによる応答が適切なものといえないと主張→DPは、「合意形成=決定」のモーメントを除外。アンケート調査によるアンケート調査による一種の秘密投票の形態で拘束力を行えてもルーメンスの言う「可視性」は担保できない。 #政治経済学会

2013-03-02 11:12:35
ヤマタツ @yamatatsu0429

まだそこには、結論は明確的になっておらず、「代表制」、これらの概念や制度に期待されるものは一体何であるかの再検討が「熟議デモクラシー論」には求められている #政治経済学会

2013-03-02 11:13:56
ヤマタツ @yamatatsu0429

次に、北澤宏一(東京大学教授)http://t.co/yfHDU9IZfW による討論です。 #政治経済学会

2013-03-02 11:15:06
ヤマタツ @yamatatsu0429

どの程度議論が深められれば、市民間の合意を活かせるかが不明確。危険性については、原発50基については、安全が確認されたら、という0か1かの問いで再稼働が議論されている。しかし、危険性は0か1かではない。 #政治経済学会

2013-03-02 11:16:41
ヤマタツ @yamatatsu0429

脱原発のアクションプランが明確になって、そのコストなどの影響がはっきりした段階になっておらず、まだ議論は深められていないだろう。 #政治経済学会

2013-03-02 11:17:36
ヤマタツ @yamatatsu0429

国際的な影響について。先進国で日本よりも面積が小さい国については、脱原発へ舵を切る。福島が自国で起きれば致命的と考えるドイツ、イタリア、スウェーデンなどでは、脱原発。一方で、面積が大きい国は、余裕をもって対処する。DPの結果も各国状況において変わり得るだろう #政治経済学会

2013-03-02 11:19:28
ヤマタツ @yamatatsu0429

個人的には、DPは有力なプロセス、ツールが重要であると考える。しかし、内田さんの正統性についての指摘などをどう乗り越えるかが定着に向けては課題で、そこがうまく行くかどうかが重要。 #政治経済学会

2013-03-02 11:21:18
ヤマタツ @yamatatsu0429

続いて、東大大学院の山田陽先生からの討論です。 #政治経済学会

2013-03-02 11:21:59
ヤマタツ @yamatatsu0429

DPが最も活かされるのは、市民が面と向かって議論する「洗練された世論」の発見である意義である。では、なぜ「洗練された世論」の発見が必要なのか?と考える必要がある。 #政治経済学会

2013-03-02 11:23:26
ヤマタツ @yamatatsu0429

DPの背景には、マスコミによる大衆操作、サウンドバイドの問題を乗り越える必要があるという指摘が多いが、本当に大衆が騙されているのかという点は検証が困難。 #政治経済学会

2013-03-02 11:24:46
ヤマタツ @yamatatsu0429

参加していない市民から「洗練された世論」であるということへ疑義が呈される可能性は高い。政策決定過程へ影響を及ぼすように設計されることがDPの意図にあると言えるが、原発DPをめぐってもゼロシナリオは取り入れられず、参加していない市民の納得感は得られないと言えるだろう #政治経済学会

2013-03-02 11:27:09
ヤマタツ @yamatatsu0429

もし、政策決定過程への反映をどう担保していくのに制度的工夫が可能なら何があり得るか、ということについて松原さん@marinx に聞きたい。 #政治経済学会

2013-03-02 11:28:11