ぼくがかんがえたメタフィクション現代異能

ブギポと全死大戦と第三世界の長井を闇鍋したらなんか変な話になった。
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現場猫教授 @Dr_crowfake

「因果を操れる程度の能力」を持つ女の子が「事件に巻き込まれる程度の能力」を持つ女の子とコンビを組んで毎回世界の因果律の破れを修復するお話を昨日ぼんやり考えていた。「文脈上、あんたは特異点なの。あんたは生きてるだけで事件に巻き込まれるようになってるのよ」「なにそれ意味がわかんない」

2013-03-04 13:08:47
現場猫教授 @Dr_crowfake

「あたしは文脈上「因果を操れる」ことになってる。だから因果の破れを修復するようになってる。「ぼくは耳と目を閉じ口をつぐんだ人間になろうと考えた」ってわけにはいかないのよ」「だからあたしに関わる?」「そう。あんたがライ麦畑から落っこちないように」

2013-03-04 13:11:54
現場猫教授 @Dr_crowfake

「因果を操れる程度の能力」を持っている子は他人の因果の糸を見ることができるしそれを切ったり結んだりすることができるのだが、「事件に巻き込まれる程度の能力」を持っている子を見た時、あまりにも糸が絡みすぎていて脳がパンクしかけたといいます。

2013-03-04 13:28:48
現場猫教授 @Dr_crowfake

「何この子……文脈的に何をどうしても事件に巻き込まれるじゃない……しかも世界の文脈自体から逸脱しかねない因果まで持ってる……ほっといたらこの子を中心にして世界の文脈が破れ「何でもありの世界」が現出してしまう……!」

2013-03-04 13:30:26
現場猫教授 @Dr_crowfake

「あんたよりにもよって「火山噴火星人と出くわす」なんてイベント起こしてるんじゃないわよ!」「し、知らないよこんな変なおじさん!」「大丈夫、ワシは版権的にもセーフな男じゃ。そして……ワシは豊かな大地になるー」(メキシコで火山噴火)「やめろバカ!」とかまあこういう事すら起きうる世界。

2013-03-04 13:59:57
現場猫教授 @Dr_crowfake

「ぜぇ……はぁ……とりあえずあんたの因果、「日常の謎」が始終起こる程度に剪定しておいたから、当面安心ね」「そうなの? あたしは普通に生きてるだけなんだけど」「あんたは文脈的に異常なのよ!」「落ち着こうよ、そんなことばっかり云ってると変な人だと思われるよ?」「自覚のない奴……」

2013-03-04 14:03:06
現場猫教授 @Dr_crowfake

「因果を操れる程度の能力」を持つ女の子、いろいろ他人のまずい因果を剪定するおせっかいな子だったけど、関わるたびに変人とか厨二病とか云われていじめられ、中二の頃にそゆのとは一切縁を切って他人にかかわらず生きていこうと思った矢先に「事件に巻き込まれる程度の能力」を持つ女の子と出会う。

2013-03-04 14:32:25
現場猫教授 @Dr_crowfake

「事件に巻き込まれる程度の能力」を持つ女の子は自覚なしに様々な事件に巻き込まれており、それがバタフライ効果で他人の因果まで歪ませており、放置すると「何でもありの世界」が現出するが本人はそれに全く気づいてない天然。

2013-03-04 14:34:27
現場猫教授 @Dr_crowfake

「こればかりは放置できない」と封印していた因果操作能力を用いて干渉するが、選定しきれなかった因果から別の因果が生じ、結局ふたりそろって事件に関わっていくことになってしまう。「あっ「空から女の子が降ってくる」とかいうイベント起こしてるんじゃないわよ! ラピュタかよ!」「てへっ」

2013-03-04 14:37:04
現場猫教授 @Dr_crowfake

そして「事件に巻き込まれる程度の能力」を持った女の子と「因果を操れる程度の能力」を持った女の子はその異能故に世界秩序をアレするナニな組織にMPLSとして狙われることに……ワシは版権的にもセーフな男じゃ(嘘

2013-03-04 14:39:09
現場猫教授 @Dr_crowfake

朝、いつものように目がさめたのでいつものようにご飯を食べて学校に行ったらクラス全体が血の海に染まっていた。そこに立っていた一人の少女があたしにいう。「貴方は世界の中心なのよ」なにそれこわい。というかこの状況が怖い。怖い怖い怖い。怖すぎて動けないあたしに彼女は近づいてくる。

2013-03-04 14:45:36
現場猫教授 @Dr_crowfake

「私は「人を殺す程度の能力」を持ってるの。そして貴方は「事件に巻き込まれる程度の能力」。ありとあらゆる事件がこの先貴方の前に立ち現れ、そして貴方を中心に世界が歪んでいく。かく言う私もその歪から生み出された「能力者」なの」この人が何を云ってるのか判らない、でも狂ってることは判った。

2013-03-04 14:48:30
現場猫教授 @Dr_crowfake

「で、私は私に匹敵する「能力」を持つ人間が生まれるのは好ましくないと思ってる。だから、その元凶である貴方を殺してしまわなきゃと思ったんだけど、あいにく、タイミングがずれちゃって、貴方以外の全員を殺しちゃった。でもまあいいか、ここであなたも死ぬんだし」そういって彼女が近寄ってくる。

2013-03-04 14:49:58
現場猫教授 @Dr_crowfake

「えっあのその」あたしは必死で逃げようとするが、膝が笑って真っすぐ立ってることもできない。ようやく一歩後ずさりしたと思ったら、かくんと腰が抜けて座り込んでしまった。そして彼女が近寄ってくる。あたしには理解できた。あ、この人は「死」そのものなんだって、そゆオーラが感じ取れた。

2013-03-04 14:52:10
現場猫教授 @Dr_crowfake

「じゃあ、死んでね」彼女が手を振り下ろした。しかしその寸前、彼女がまとっていたオーラが雲散霧消した。そして声がする。「あんたの「能力」もう使えないよ」「えっ何?」あたしと彼女は声の方向を振り向いた。物静かな印象のメガネをかけた女の子が、そこに立ってた。

2013-03-04 14:53:55
現場猫教授 @Dr_crowfake

「「あたしは「因果を操れる程度の能力」の「能力者」。世界の文脈を修正するもの、とでもいうべきかな?」「その力であたしの「人を殺せる程度の能力」を打ち消したのか!」「そう、キミはもうただの無力な一般人にすぎない。だけど、キミは真実に気づいちゃったし、世界の敵になった。だから消えて」

2013-03-04 14:56:24
現場猫教授 @Dr_crowfake

眼鏡の少女がそういうと、殺人者の少女は薄っぺらいテクスチャみたいに変形し、跡形もなく消えてしまった。「なにそれ……どういうことなの……」あたしは呆然としてつぶやく。そして眼鏡の少女がはあたしに近づいてきた。「やっ近付かないでください!」そう頭を振るあたしの肩に、彼女は軽く触れた。

2013-03-04 14:58:23
現場猫教授 @Dr_crowfake

「どうもはじめまして、円谷まどかさん。あたしは相馬一子。「因果を操れる程度の能力」の能力者で、キミをあらゆる事件から守る「文脈」上の存在だよ」

2013-03-04 14:59:46
現場猫教授 @Dr_crowfake

かくして「事件に巻き込まれる程度の能力」の持ち主である少女と「因果を操れる程度の能力」の持ち主である少女は出会い、そして様々な事件に巻き込まれていく。的な。

2013-03-04 15:00:43
現場猫教授 @Dr_crowfake

「あたしの能力は限定的で文脈依存なんだ。キミを守る時、その能力はほぼ無制限に開放されるけど、そうでない場合は少ししか使えない。キミと事件の関連性が深ければ深いほど、私の能力は強くなる、そういう文脈なんだ」「ごめん文脈って」「世界には文脈があるんだよ。誰も気づいてないだけ」

2013-03-04 15:03:10
現場猫教授 @Dr_crowfake

「世界に文脈があるという事自体が、あたしたちが誰かの書いたテクストの上のキャラクターでしかないことを示している。その誰かを仮に神とするなら、キミにほぼ無制限の「事件に巻き込まれる程度の能力」を与えた神は、間違いなく歪んでいる。あたしはそれによる歪を訂正する、いわば校正者だね」

2013-03-04 15:06:01
現場猫教授 @Dr_crowfake

「つまり?」「キミはこれからも不条理な事件にいくらでも巻き込まれるし、それをいちいちあたしが訂正して回らなきゃいけないってこと。損な役割だよ。でも、仕方ないね。キミだって、日常が否応もなく自分のせいで壊れていくとかいやでしょ。あたしもそういうのイヤだから。それに」「それに?」

2013-03-04 15:08:04
現場猫教授 @Dr_crowfake

「あんたのこと、そんなに嫌いでもないしね」彼女は微妙に目を背けながら云った。この人は多分頭がオカシイんだとあたしは思ったが、それでも悪い人じゃないと感じた。

2013-03-04 15:08:54
現場猫教授 @Dr_crowfake

「よく聞いて、これから先キミは否応もなく異様な事件に巻き込まれ続けるし、そこで様々な「文脈」に位置づけられた「能力者」と出会うことになる。それはできるだけこっちで処理するけど、でも処理しきれない分はキミが直面することになる。だから、キミはその時落ち着いて、あたしを呼びなさい」

2013-03-04 18:21:50
現場猫教授 @Dr_crowfake

「あたしは「文脈」上、キミを助けることになってる。そうでない文脈は、未然に切り取っておく。だから、あたしを信じて」「……うん」

2013-03-04 18:23:28