蓮見さんと菊崎さん

ゆきさん(@Yukilinus)にありがたく書いていただいた ゆきさん家のPC蓮見さんと私のPC菊崎さんのお話 心理描写の補足の描写をさせていただきました。 ありがとうございますありがとうございます! 続きを読む
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ゆき。 @Yukilinus

@itsumonoTL 菊崎。ありがとう、俺は蓮見。じゃあね。手を振って背を向けると、小さな声で、気をつけて、と呟かれた。本当は優しいのだろう。けど、どこか人を拒絶するその姿はあいつに少し似ている。ありがとう。振り向いてもう一度言うと、黒い瞳が少し優しく笑った。

2013-03-06 13:40:44
ゆき。 @Yukilinus

@itsumonoTL 自分からはぐれた挙句、ナンパとはなかなか良いご身分だな。戻ると、銜え煙草の狙撃手は不機嫌そうに呟いた。ナンパじゃねえよ。てか最初の一発目俺狙ってたよね?当たり前だ、ふらふらして。今度同じ事をしたらメシ抜きにするぞ。勘弁して下さいごめんなさい。

2013-03-06 13:42:06

(side菊崎)
不思議な男は惚気るだけ惚気た挙句
もうこちらを振り返らずに去って行った。

ああいう奴に愛されるのというのはどういう気持ちがする物なんだろうなと、純粋に知りたいと思った。

世界は去年の夏以降に変貌してしまっていたと思い込んでいたがどうやら私にとってはそれは間違いだったらしい。

私には一般的な言葉で言うところの『愛』された記憶と言う物が無い。
幼く物を知らない頃の私に訳知り顔の大人が私に言った、私は産まれてはいけない子供だったようだ。

近付く奴らは大なり小なりの敵意を持って私に接するか
私をなんらかの道具として利用するかのどちらかで。

それは私の前から消えたあの人もこの街の『同行者』も同じ事、
たまたま互いの利害関係が一致したから一緒にいただけの話。

要するに夏以降、私にとっての世界は憎悪し合う対象に動く屍が加わっただけでその他は何一つ変わってはいなかったのだ。

私は愛というものを本質的な部分で理解したことは無い。
私がコイツの愛する者を目の前で殺したとしたらどんな顔をするのだろうか。
あの黒い眼に、真っ直ぐな憎しみの色を宿して私を斬り裂いてくれるのだろうか。
殺される中に愛されると言う気持ちを少しは実感出来るのだろうか。

どこかにそんな衝動を抱いている心を自覚し、愕然とした。

動く屍ですら同類を傷付ける事は無い。

ならば私は、私は既に真の化け物になりつつあるではないか。

じいさんが待っている。
手に負えなくなったら私を殺してくれると、
そう約束してくれたじいさんの許に早く戻らなくては。