マンドリンで演奏するシベリウスの交響曲第6番について
騎行のリズムによる開始。このフレーズは何回かあらわれ、場面の転換に使われます。騎行のリズムは交響詩「夜の騎行と日の出」op.55と関連しているのではないかと思われます。続いて主部の開始。スタカートがなんともマンドリン的楽想。
2010-09-03 22:54:32場面転換のフレーズが終わるとトリオ。3小節単位の伴奏と4小節単位の旋律が同時並行するポリリズム。シベリウスでは珍しい手法です。トリオの終わりには突然の和声転換もあり、これが効果的。主題が戻り、もう1回トリオ(いずれも少しずつ異なっています)。短いコーダ。
2010-09-03 22:54:37第4楽章。コラールで開始します。応答の形をとっていて、何回か形を変えて繰り返されます。途中で第1楽章のコーダが回想されることに気づいていただけるでしょうか。
2010-09-03 22:54:54活発な第2主題に移ります。4拍子の3拍目から始まるので、弾く方は錯綜しており、トリッキーな場所です。8分音符の連続も始まります。楽想がマンドリン的なので、聴いている方は楽しいと思います。展開部の大部分も第2主題の発展です。
2010-09-03 22:55:06不思議な旋法でコラールが回帰します。8分音符の連続と第1主題が組み合わさります。テンポが上がり、コラールと8分音符の組合せが始め静かに、そして次第に盛り上がります。低音部の順次下行が聴こえるでしょうか。
2010-09-03 22:55:168分音符の連続が止まると(譜面上は最後16分音符に変わっていますが、聴く方は8分の連続です)、新しいコラールが現れます。ここでパレストリーナを意識した演奏法を試みますが、どう響くでしょうか。
2010-09-03 22:55:23曲は次第に静まり、いつの間にかリディア旋法に戻ります。不思議な静けさを残し、全曲を閉じます。最後のppはマンドリン・オーケストラならではの繊細さです。
2010-09-03 22:55:28全体を通じてコントラバス、ギターの使い方が明らかに特徴的です。コントラバスの原曲にないハーモニクスや高い持続音、リズムを縁取るギター。シベリウスの新しい響きを楽しめると思います。
2010-09-03 22:55:34これで、9/12に取り上げる曲の短期集中つぶやきは終了です。お付き合いいただきありがとうございます! ぜひご来場いただければ幸いです。楽団員一同、精一杯演奏します。 http://bit.ly/9azCu9
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