『福島民報』山下俊一氏関係連載第4回

今日は、講演開始から、講演の終りまで。 かなり、間違いがありますね、記事に。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

25 長くなったが、山下氏の講演が、一貫して聴衆から拒絶されていたというのは、事実に反する。3月21日の福島市から、4月下旬の伊達市の講演会までは、概ね好意的に受け入れられた。(県のHPを見ても、講演会実施記録一覧がないので、わかりづらい)

2013-03-16 15:29:28
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

26 福島市では言わなかったが、会場によっては山下氏は「私は長崎から来ました。いわゆる被曝2世です。私自身がここに健康でこうしていることが、みなさんの未来に何の問題もないことを示しています」と被曝2世であることを積極的に自らの主張の説得力を増す材料に利用したこともあった。

2013-03-16 15:32:18
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

27 一貫して山下氏が言い続けたことは「100ミリまでは安全」という話だ。しかし、その際に付け加える、福島での実際の情報は、あくまでも空間線量なのだ。γ線をまとめての。彼の言うとおり小児甲状腺の被曝を考えるなら、ヨウ素の割合を確定しなくてはならないが、そんな話はしなかった。

2013-03-16 15:34:52
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

28 また、甲状腺の被曝を語るなら、空間線量ではなく、年齢ごとに数値が異なる等価線量を用いるべきだが、彼が等価線量を用いて説明した講演を、私は聴いた記憶がない。

2013-03-16 15:39:56
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

29 聴衆が聞きたかった点は、簡単に言うと3つだろう。①自分たちは、どれだけ被曝したのか。このままだとどれだけ被曝するのか。 ② 被曝の結果、どんなことが起きるのか ③ 今後、どのような対策をすれば良いのか。

2013-03-16 15:42:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

30 山下氏は、「被曝に関しては、100ミリシーベルトまでは大丈夫。それ以下では何も起きないというのが国際的なコンセンサス。特別な対策はいりません。『普通の生活』をすることが、福島の復興につながるのです。普通に食べて、飲んで、子どもさんを外で遊ばせてください」と答えた。

2013-03-16 15:46:06
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

31 記事を見ると「いわきを基点に復興に立ち上がろう」と3月20日に言ったときには会場から賛同が得られなかったようだが、「福島市を基点に」と言った21日の福島市では、大きな拍手を浴びた。

2013-03-16 15:48:02
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

32 正直に告白すると、私も2011年3月21日に最初に山下氏の話を放送で聞いたときには、「ようやくちゃんと話をしてくれる人が来た」と喜んだ。しかし、繰り返し聞くたびに、さらに文字になってみるようになると、違和感が募ってきた。最初は違和感の正体がわからなかった。

2013-03-16 15:50:11
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

33 違和感の由来はどこだったかというと、山下氏らがアドバイザーに着任しても、福島県の対策や対応が変化しなかったことだ。「これでマシになる」という思いがかなわなかったことだ。避難者への個別のスクリーニングが徹底することもなかったし、20キロ以遠の高線量の場所への対策も変化なし。

2013-03-16 15:53:34
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

34 少し落ち着いた私は、山下氏の講演を聴き直した。年100ミリまでは、何もしなくて良い、というのはおかしいのではないか?子どもも何もしなくても良いというのはおかしいのではないか?雨にぬれても気にしなくても良いというのは、おかしいのではないか?まだ事故は収束してないではないか?

2013-03-16 15:56:21
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

35 私は、燃料が確保できた日に仕事に行った。そこに、出入りの30代前半の営業の男性が来た。彼は「最初、このまま外回りを続けて大丈夫か不安だったけど、山下先生の話を聞いて、あの日からマスクを外しました。私らが自分で頑張らなかったら、復興なんてできませんよね」と笑顔で語った。

2013-03-16 15:59:03
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

36 まもなく、ネット上で、「このまま山下氏に間違った内容の講演会を続けさせ、福島県民が何も異議を唱えないのはまずいのではないか」という話題が出始めた。4月も下旬のころだ。

2013-03-16 16:00:44
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

37 それまでの間に、ラジオ福島は最低でも1日に1回、山下氏の福島市での講演の録音を流し続けた。4月になると、県の広報の臨時号に山下氏の公演内容が文字化されて、コンビニ各店にフリーペーパーの形で置かれた。自治体の広報にも首長の挨拶に並べて、印刷して町内会経由で配布した。

2013-03-16 16:04:23
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

38 4月の途中までは、山下氏がテレビに出ない日はなかったと思う。地元テレビ局に積極的に出演し、自説を展開していた。他方では、福島県は学校再開の基準を文部科学省が示すように再三要請していた。この要請そのものは、事実だったようだ。

2013-03-16 16:08:11
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

39 他方、福島県は、県立高校の屋外部活動再開基準として、山下氏が提唱する「年100ミリ、一時間100μ」を目安にする同意書を保護者に出させ、保護者同意の下で屋外活動をさせる指示を出していた。「100μは間違いだった」のなら、あの通知は何だったのだ?

2013-03-16 16:10:36
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

40 4月2日から、文部科学省の指示に基づき、学校の校庭の空間線量の計測が始まる。始業式は4月5日ごろ。どう考えても、間に合わない。しかし、福島県は始業式の延期を決定しなかった。県立高校は、始業式などの実施については、県の言うとおりになった。(校舎が地震で壊れた場合は、別。)

2013-03-16 16:15:00
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

41 小中学校は、制度上は市町村教育委員会の管轄だが、始業式に関しては、県の方針に従って行われた。中通りと会津地区のほとんどの小中高校が始業式を行ってから、校庭の計測結果の一覧が出る。ほとんどが4μSv/h以下の数字だった。あくまで、中心部の数値だが。山下氏の基準なら問題ない。

2013-03-16 16:19:03
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

42 ところが、4月19日、文部科学省が出した屋外活動の基準は、山下氏のものとは違っていた。年間20ミリシーベルト、1時間3.8μシーベルトを上回る場合は、屋外活動を制限すべきだと言うのだ。これでは、山下氏の1時間100μとは、20倍以上の開きがある。

2013-03-16 16:23:51
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

43 厳密には、毎時3.8μだと単純に計算すると年33ミリになるのだが、現在でも行われている「屋外に24時間いるわけではない」とか「家の中では遮蔽効果がある」とか言って、面倒な計算を加えるのだが。

2013-03-16 16:26:54
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

44 この年20ミリを誰が決めたのか、2年後になろうとしている今も、実はわからない。記者会見で、「原子力安全委員会にこの数字を支持した委員はいない」とわざわざ安全委員会が明言しているのだ。文部科学省から諮問を受けたはずの安全委員会が決めたのでなければ、誰なのだろう?

2013-03-16 16:29:00
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

45 別の計算をした人たちもいた。1年で20ミリの被曝を許容したら、5年で100ミリに到達してしまう。100ミリに到達したら安全とは言い切れないと、山下氏でさえ言っているのだ。何かおかしいぞと気づく人が増えてきたのは確かだ。

2013-03-16 16:32:26
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

46 実は、山下氏の「100ミリ安全」は、二つのからくりがあった。まるで、年に100ミリ被曝しなければ大丈夫であるかのように表現しながらも、そうは断言していなかった。同時に、一時間の線量が幾らなら100ミリになるかを計算させていなかった。毎時100μだと、年800ミリを越す。

2013-03-16 16:34:48
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

47 疑問に思う人たちが増えては来た。しかし、福島県や国の担当者、科学者からは大規模マスコミを通して山下氏の話に異を唱える人は現れなかった。そこに出現したのが、内閣官房参与だった小佐古敏荘氏。「年20ミリは科学者として、人道的にとても受け入れることができない」と号泣した。

2013-03-16 16:37:01
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

48 小佐古氏の4月29日の辞意表明までは、山下氏の講演に対する疑問の声は小さかったのだ。そこが、この『福島民報』の記事の中の、事実に反する部分だ。今でも、福島県内では山下氏に心酔している人は相当の割合で存在する。山下氏の批判をしようものなら、ネット上でも袋叩きに遭う。

2013-03-16 16:39:33
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

49 そして、ゴールデンウィークを迎える。このころ「子どもを放射能から守る福島ネットワーク」が設立され、ようやく組織だった動きが始まる。ただし、山下氏の講演会そのもので異議を唱えるのは、「子ども福島」の仕事ではなかった。あくまで、個人が自発的に行ったことだ。

2013-03-16 16:44:04