SF・ミステリの起源、SF+ミステリの親和性について ~ SFミステリ問題リターンマッチ
歴史改変SFの亜流として改変以外はこちらと変わらぬ現代を舞台にした本格ミステリ(『この国。』『コズミック』)や、SFではなくファンタジーとしても『魔術師が多すぎる』がSFミステリとしてあつかわれているので『折れた竜骨』や『六花の勇者』も、一応SFのくくりになるはずです。
2013-03-17 01:39:54『コンピュータ検察局』は、SFの設定使ったミステリとしては素晴らしんだが、さすがにSF部分が……。『パッチワーク・ガール』とあともういっこ翻訳されてるラリィ・ニーヴンのSFミステリは、SFとしてはどうかよく分からないけど、ミステリの書き方があんまり理解されてない気が。
2013-03-17 01:41:59それとまとめにあった序盤はミステリで終盤「実はSFだった」という解決(?)にした作品ですが、それもいくつか作例があり、一部でそれらも本格SFミステリとするという何となくの合意が取られているようです。あとネタを明かすことになるので具体的な作例は言えません……
2013-03-17 01:43:07それとライトノベルミステリの多くは、本格SFミステリでもあります。そのいくつかはゆるい内容ですが、ゆるくったって本格ミステリであることには変わらないのです(このあたり、「本格」匙加減が難しい)。作例をあげるとするなら、『幽霊には微笑を、生者には花束を』あたりが最適かと。
2013-03-17 01:46:35ただ一方でガチの『鋼鉄都市』のような舞台もガジェットも動機もトリックの仕掛けもコミコミの本格SFミステリの作例は、乏しいといえば乏しいところ。今、ぱっと思いつくものでいえば、ソウヤーのほか、三雲さんの『M.G.H』、村崎友さんの『風の歌、星の口笛』あたりでしょうか。
2013-03-17 01:52:37あとホラー(本格)ミステリや、一部のメタミステリをどう位置づけるかは、まだ原稿では整理しておりませんが、まあ大まかな分類としてはこんな感じでOKじゃないでしょうか。
2013-03-17 01:55:53@schizophonic そうなのですが、そっち方向、猛者がいっぱいいらっしゃるのにあまり触れられていなくてちょっと不思議でした。
2013-03-17 01:58:32@schizophonic それは、まったくもってその通りかと思います。かつて所属していたSF研究会で、僕が読み終えたSF作品の面白さを語ると、「そこを面白がるのは君がミステリ読みだからだよ」としばしばいわれたものです。ちょっとしたお味噌ポジション。
2013-03-17 02:01:56@tsuruba 某まとめをみて、それはたしかにSFミステリなんだけど、あんまりミステリとしてはおもしろくないんだよなーと思ってしまったので。とはいえ、どちらのファンも満足させうる作品も十分可能だとは思ってますが
2013-03-17 02:04:44いずれにしろ(ハード)SFも本格ミステリも現実の法則性(物理・数学・化学など)をなにかしら利用して、一歩踏み出した虚構的な法則を生み出すものといえるはずで、その意味では近い存在でもあるはず。そのスマートな作例が芦辺さんの『スチームオペラ 蒸気都市探偵譚』だったと思います。
2013-03-17 02:13:14SF、ミステリ、どちらのファンも満足させうる作品もあるけど、SF部分が好きなのと、ミステリ部分が好きで、好きな部分が重ならないってのもあるか。と思ったけど、それはべつにいいか。
2013-03-17 02:13:28SFだと思ってたから、その可能性は考えてなかったーと驚いた作品があるけど、単に俺の思い込みのせいで、その感覚は共有できないのかなぁという疑念が。
2013-03-17 02:18:20というわけで、本論(?)はおしまい。余談ですが、僕的には「S&Mシリーズ」だけでは「ただの」科学ミステリでSFミステリじゃないかなと思っています。「ただの」といってもすごいアクロバティックなことにチャレンジしているのは承知しているところです。
2013-03-17 02:21:04本格ミステリにおける現実世界の法則性についてや個別の作例の議論は原稿ではとうぜん詳しくなっているのでご期待ください。ただ島田荘司や舞城王太郎のエキセントリックな作例や、本格っぽくはないSFミステリには、論旨の都合取り扱わず、の予定です。
2013-03-17 02:25:21あとSFミステリ映画の存在はけっこう重要な気がしているといえばしています。「マイノリティ・リポート」は本格SFミステリの傑作、と思います。
2013-03-17 02:29:50@schizophonic 確かに。僕は新しいトリックなどの発見で驚きたいので、そっちの方向にチャレンジする方が読んでいて楽しいなぁと思っています。
2013-03-17 02:43:38実は動機とのからみが重要なのではと思っていまして、『デカルトの密室』や『UN-GO』などは『鋼鉄都市』の意を継ぐ本格SFミステリと言えるんじゃないかと悩む現在。
2013-03-17 02:50:57