バレンタイン前日
【バレンタイン前日】嶺二『はいはーいっ!寿さんちのれいちゃんでーっす!』藍「ねぇ、もっと普通に電話に出れないの?」嶺二『これがぼくちんの普通だよん』藍「……もういい。切る」
2013-02-13 23:03:42嶺二『えええええ!アイアイってば何か用があったんじゃないの!?』藍「……冷静に考えたら、レイジに相談しても無意味だなって思って」嶺二『アイアイのいけずー!ほらほら、おにーさんに話してごらん?これでもアイアイより10年長く生きてる人生の先輩だからねん☆』
2013-02-13 23:10:11藍「……チョコレートって、どうやって作るの?」嶺二『もしかしてー……ランランに?』藍「だったら悪い?」嶺二『いや、べーつに?』藍「……ひとつも貰えないのも、可哀想かなと思って」
2013-02-13 23:15:40嶺二『ふむふむ。「今年はボクからチョコが貰えるから寂しくないよ安心してね」ってそういうわけか』藍「そんなこと、一言も言ってないんだけど」嶺二『へっへーん!エスパーれいちゃんならこのくらい朝飯前〜♪』藍「うざっ」
2013-02-13 23:21:58嶺二『ぼくちん泊りがけでお仕事だから手伝ってはあげられないけど、レシピはパソコンで検索したら色々見つかると思うよ。あと、間違ってもミューちゃんには相談しないこと!』藍「大丈夫、あの味覚音痴執事は最初からあてにしてないから」嶺二『あはは、アイアイきびしー!』
2013-02-13 23:27:16藍「他に何か注意点は?」嶺二『 んー….絶対に1人で作らないこと!』藍「何で?」嶺二『なんでも!じゃあ、良い報告楽しみにしてるよん!ぐっなーい☆』
2013-02-13 23:30:58藍「……電話ってこんなに疲れるものだっけ。えっと、とりあえずパソコン立ち上げて……検索?チョコレートの作り方なんて、データにないからわからないし……ああもう、頭がショートしそう」【当日に続く】
2013-02-13 23:35:34バレンタイン当日
【15日】藍「リンゴ、今日はありがとう。参考になったよ。収録の時はよろしくね」林檎「どういたしまして。当日は楽しみましょうね♪ でも、本当に泊まらなくて大丈夫?寮からそんなに遠くないとはいえ、夜道を藍ちゃん1人で帰すのはちょっと心配だわ」藍「大丈夫。多分、もうすぐ……」
2013-02-16 21:03:29蘭丸「おい、もういいのか?帰るぞ」藍「ほら、ね」林檎「あら、ナイト様の登場?」蘭丸「違う。ただの保護者……って、藍!蹴んな!」林檎「ふふっ、まぁ、彼が一緒なら安心ね。もう夜も遅いから気をつけてね」藍「うん。じゃあ、またね」
2013-02-16 21:17:13蘭丸「帰っか」藍「……うん」蘭丸「どうした?」藍「夜道は危ないってリンゴが言ってたから……手」蘭丸「はいはい」藍「保護者、か……」蘭丸「まだ引きずってんのかよ」藍「まぁ、本当のことなんて言えないから仕方ないけどね」
2013-02-16 21:28:13藍「ランマルの手、冷たい」藍「おまえが出てくんの待ってたからな」藍「寒い?」蘭丸「いや、嶺二のところであったかいもん食ったから、大丈夫。やっぱ動く前には飯食わねぇとな」
2013-02-16 21:40:35藍「明日は予定ないんでしょ?そのままレイジのところに泊まればよかったのに」蘭丸「それも考えたんだけどよ。あいつのところの食料もあらかた使っちまったしな」藍「食べ物があったら泊まってたの?」蘭丸「んな顔すんなって。てめぇが帰るって言った時点でおれも帰ろうと思ってたっての」
2013-02-16 21:51:57藍「それにしても、今日は大変だったね」蘭丸「ほんと、あのおっさんはいつも突然だからよ」藍「でも、ファンの人にお礼を言えたのはよかった」蘭丸「ま、そのへんは感謝するべきかもしれねぇな」
2013-02-16 22:02:56蘭丸「ほら、着いたぜ」藍「1人でも帰れたけど、とりあえずはありがとう。あ……そうだ。ランマル、ちょっとボクの部屋、寄れる?」蘭丸「別にかまわねぇけど?」
2013-02-16 22:13:43藍「1日遅れちゃったけど、はい」蘭丸「なんだこれ?」藍「チョコレート。誰にも貰えなかっただろうから、あげる」蘭丸「その一言がなけりゃな……。まぁ、ありがとよ」
2013-02-16 22:24:47藍「作り方はレイジに聞いてパソコンで調べたし、手順もマサトと一緒に作ったから間違いないよ」蘭丸「これ、おまえが作ったのか?」藍「うん。マサトの写真みたいに、上にお肉は乗せてないけど」蘭丸「いや、おれは普通でいい」藍「いらないの?お肉」蘭丸「普通、チョコレートの上に肉はのせねぇよ」
2013-02-16 22:35:27藍「現場も重ならないし、渡せないかと思ってたからよかった。じゃあ、おやすみ」蘭丸「おい。今すぐ食うから、感想聞いてから寝ろ」藍「今すぐって、ここで?」蘭丸「あー……じゃあ、おれのとこ、来い」
2013-02-16 22:45:25藍「レンとマサトがいるんじゃないの?」蘭丸「誕生日に、あいつらが大人しく部屋にいると思うか?」藍「でも、泊まるための用意が……」蘭丸「その言い訳は通用しねぇよ。あるだろーが、一式。てめぇがおいてったよくわからねぇセットが」
2013-02-16 22:54:59藍「目の前で食べて、美味しくないって言われるのは嫌なんだけど」蘭丸「頑張って作ったんだろ?不味いわけねぇよ」藍「そうかな?ボクのデータには、チョコレートの作り方なんてなかったから……」蘭丸「データ?大事なのはハートだろうが」
2013-02-16 23:02:07藍「ハート、ね……」蘭丸「充分あると思うぜ。てめぇのここにもよ」藍「そうかな?」蘭丸「じゃなきゃ、誰かのためにモノを用意したりしねぇ」藍「そう、なの?」蘭丸「おれへのこれも、レンへのプレゼントも。相手のことを思わねぇとできねぇよ」藍「そっ……か」
2013-02-16 23:11:04藍「レンに喜んで貰えてるといいんだけど」蘭丸「喜んでんじゃねぇの?あの長ぇ名前のやつ」藍「ねぇ、ランマルは嬉しかった?ボクからのバレンタイン」蘭丸「んなもん当たり前だろ」藍「それならよかった」
2013-02-16 23:21:30蘭丸「……あー、くそ。廊下にいたらすっかり冷えちまったな。部屋ついたら、何かあったけぇもんでも食うか」藍「……まだ食べるの?」蘭丸「まだって、おまえのチョコレート食わなきゃいけねぇだろ」藍「別に、無理して食べなくてもいいけど」蘭丸「そういう意味じゃねぇよ」
2013-02-16 23:31:30