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山本七平botまとめ/「天命」を忘れ去った戦後教育の問題点

山本七平著『論語の読み方』/第八章「仁」――人それぞれの歩むべき道/「君子に九思あり」ーー『論語』に行動原理を求めた家康/294頁以降より抜粋引用。
政治 臨教審 教育問題 君子に九思あり 山本七平 天命 論語 孔子 君子に三畏あり 戦後教育 徳川家康
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山本七平bot @yamamoto7hei
①【「君子に九思あり」――『論語」に行動原理を求めた家康】家康は子どものときから勉強家であったから、『論語』を精読したのであろう。 彼の生き方、特に部下の統率には、確かに『論語』を読んでいたと思える面があり、次もその一例であろう。<『論語の読み方』
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②「君子には思慮すべき九か条がある。 見るときは明確に見とどけ、聞くときには誤りなく聞きわけ、顔つき温和、態度つつましく、発言は誠意をこめ、仕事は注意深く、疑間点はすぐ質問し、腹がたっても後難を考え、獲得できると思ったときは道義を考えることだ」と。
山本七平bot @yamamoto7hei
③…後代は家康を「たぬきおやじ」にしたが、同時代の評価は「律儀者(りちぎもの)」である。 確かに彼は同盟関係を裏切らず、その行動はまさにこの「九思」で自己を律したと思われる。 この点、信長などとはひじょうに違う。
山本七平bot @yamamoto7hei
④だが、ではこの「九思」をはじめ『論語』のとおりにすれば、家康のように成功するかというと『論語』自体がそのことを保証していない。 「孔子は利・命・仁を減多に口にしなかった」 「子、罕(まれ)に利と命と仁とを言う」(子罕第九207)と。 「仁」を口にしなかった理由は既に述べた。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑤また「利」は、孔子は偽善者的にこれを否定・拒否はしていないが、減多に口にせず、口にした場合もだいたい否定的である。… 【「天命」を忘れ去った戦後教育の問題点】 …ではなぜ、「命(めい)」をも滅多に口にしなかったのであろうか。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑥…一応「仁」と「利」が「まれ(罕)となのはわかるとして、まず「命」とは何か、から検討してみよう。 これは「天命」「運命」の意味で、孔子はもちろん、人間の努力では如何ともしがたいことがあることを知っていた。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑦事実、人は、自分が生まれる時、生まれる場所、生まれたときの境遇を選択できず、またこの世を去るときも同じように選択できない。 この点では孔子でも私でも同じである。 さらにその生涯の間にも、さまざまな不可抗力が作用する。 君子はそれを畏敬する。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑧「孔子は言う、君子は三つを畏敬する。 『天命』 『有徳の先達・先輩』 『古典にある聖人の言葉』 の三つを。 小人は天命を意識せず畏敬もしない。 有徳の先達・先輩を軽く見下げ、古典の聖人の言葉を鼻であしらう」…
山本七平bot @yamamoto7hei
⑨事実、世の中に恐いものなしで傍若無人に何でも言いまくって先達・先輩を見下げ『論語』なんてと、頭からバカにしている文化人もいる。 だが、今書かれている様々の著作で21世紀に残る物がはたしてどれだけあるだろう。 しかしその時でも『聖書』や『論語』は今と変わらず生き続けるであろう。
山本七平bot @yamamoto7hei
⑩戦後教育が完全に忘れているのが「君子有三畏(くんしにさんいあり)」であり、その中でも特に「天命」であり、その結果は「小人育成」となって、今の社会はそれに悩み、教育問題がマスコミに採りあげられたり、臨教審ができたりしている。 しかし、これは「三畏」を忘れた当然の結果なのである。

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