- Zimmyisfakestar
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中村征樹編『ポスト3・11の科学と政治』ナカニシヤ出版、のいくつかの章とまえがき/あとがきを読む。どういう意味で「政治/ポリティクス」を使っているのかが、気になってしまう。
2013-04-14 22:23:09もっと直截的に言ってしまえば、著者たちにとって「問題」と考えられる事態あるいはそのような事態を引き起こすものを「政治/ポリティクス」と呼んでいるように見えてしまうのだけれど。
2013-04-14 22:23:57例えば、こういう書き方。「しかし私たちは、科学だけでは語れない問題を科学のフレームに回収してしまおうとする政治〔ポリティクス〕に抗して、語りのフレームを広げていく可能性を探っていく必要がある。」(あとがき、283頁)
2013-04-14 22:27:53ここでは、問題のある(と著者たちには考えられる)「科学」の語り方は「政治/ポリティクス」であるが、それに対抗する「語りのフレーム」は「政治/ポリティクス」ではないかのように(あくまで、「かのように」ですが)書かれています。
2013-04-14 22:28:57何だか「政治/ポリティクス」というのは「悪いこと」を行う営みであるかのように観念されているのではないかな、と思ってしまうのです。
2013-04-14 22:29:35そう読まれるかも、というのは想定外でした… 想定外だったので、そう読まれないようにという配慮もしてなかったので、なるほど、そう受け止められる可能性もあるのか、と。 @ttya70
2013-04-15 00:37:59ちなみに一方に(非政治的な)科学が、もう一方に(まっとうな科学を歪める)政治が、というような図式として読めたということですかね。そう考えていたわけではなく、いずれにせよ政治(ポリティクス)のなかに埋め込まれており、そのあり方を検討したいということが主眼でした。 @ttya70
2013-04-15 00:40:37@nmasaki ちょっと乱暴すぎる感想だったかもしれません。「はじめに」の「科学をめぐって多種多様な専門家や市民がときに協調し、ときに対抗しあう、ある種の政治〔ポリティクス〕」vi頁)というのは、その通りだと思います。科学が「政治」に埋め込まれているというのもその通りと思います
2013-04-15 21:13:58@nmasaki 私が感じたのは、「科学の政治性」が不可避である以上、「はじめに」の言葉を使えば「科学をより賢く使いこなす」(これは「よい」ことと観念されていると思うのですが)場合にも不可避的に「政治」は付きまとう、ということについての言及が少ないのではないかな、ということでした
2013-04-15 21:16:17@nmasaki でも、私が読んだ中ではたとえば第4章における「第二種の決定不全性」は、先に述べたようなことを指した概念だと思います。その意味で、やはり少々乱暴すぎる感想だったと思います。(続
2013-04-15 21:18:53@nmasaki ただ、再度「はじめに」を利用すると、「政治」は「対抗」だけではなく「協調」の側面を含むものだとすれば、後者に光を当てる「科学をめぐる政治」とは何であるのかが、少なくとも私が読んだところではあまり出てこなかったなという印象でした(第4章がそれと今では思います)。
2013-04-15 21:26:34@ttya70 丁寧なコメント、ありがとうございます。まさに政治についてのそのような問題意識はあるものの、具体的なところでの政治への認識が不十分というのが課題だと思っています。
2013-04-15 22:08:56@ttya70 個人的に認識が浅いということももちろんありますが、STS内部でも、日本の現行のSTSが政治プロセスについての認識が浅いという批判もあり、その点を埋めたいという風に思っています。どう進めていけばいいのか、ぜひご意見などいただきたいと実は前から思っていました。
2013-04-15 22:10:29