書籍の販売数にみるサイレントマジョリティの重み

電撃文庫の中の人(@dengeki_miki氏)が、販売数にみるサイレントなユーザの励ましの声について語っています。
13
@dengeki_miki

唐突ですが、告白します。僕は荒木飛呂彦先生が大好きで、3~6部のスタンド名はキャラ名とコンビですべて言えるくらいのJOJOフリークなのですが、

2010-09-10 00:28:49
@dengeki_miki

ジャンプも買ってるし、単行本も買ってるし、画集も二冊もってるし、3部ゲーも1部ゲーももってるし、とにかくファンなんです。たくさんお金を使って書籍を購入したし、ジャンプアンケートも○付けて出したことあります。

2010-09-10 00:32:58
@dengeki_miki

しかしながら当然、当たり前のことなのですが荒木先生には絶対この熱意は伝わっておらず、ただのコミックを一部購入したときに、販売数が1部あがるだけなのです。それに不満があるわけでなく、ファンというのはそういう応援ができることが嬉しいことだったりします。

2010-09-10 00:35:24
@dengeki_miki

自分が送り手の一人となったとき、作家さん方がすごくどうでもいいネガティブな発言をネットで見て落ち込んだり、悲しんだり、執筆に支障が来たりします。そんなときは、応援してくれるファンの声を聞いて欲しいな、と思います。

2010-09-10 00:36:57
@dengeki_miki

僕がここで言うファンの声とは、ネットの書き込みでの応援やファンレターではありません(いやもちろんそれもありがたい指標です。念のため)。この世界のどこかに、自分の少ないお小遣いの中から貴重なお金を出して、一冊あなたの本を買ってくれた、「販売数+1」という無機質な声を感じて欲しい。

2010-09-10 00:39:32
@dengeki_miki

販売数が増えた、と書くと一見温かくも感じないし、買った人の顔も見えないし声も聞こえない数字の増減でしかありませんが、ただその作者の本を買いたかった読者がいて、彼らは目立つアピールをするでもなく、一冊買ったという行為そのもので応援をしてくれています。

2010-09-10 00:44:31
@dengeki_miki

最近は、ネットやいろんなところで作品の意見を多く聞けるようになりましたが、いまだサイレントなユーザーが大多数です。彼らの密やかな支持を忘れないでようにして欲しいです。ごく一部の悪意に負けないパワーが、そこにあります。

2010-09-10 00:46:47
@dengeki_miki

物作りは孤独な作業なので、その反応を見ようとしたとき、目立つところの意見や派手なアピールについ翻弄されがちです。その前にまずは、どれくらい自分の創造物に「お金を払う」という、人間がもっとも避けたい行為を率先してやってくれた人たちがどれくらいいたか、それを考えると良いと思います。

2010-09-10 00:50:08
泉信行 @izumino

ただ問題は、「私はサイレントマジョリティの心理がわかる」と言ってそれを言語化する人がいたとして、それだって30代以上の(そのままでは信用ならない)語り手たちだという点。まぁぼくもそういうことを語ろうとする人間なんですが

2010-09-10 03:17:54
泉信行 @izumino

マガジンの編集者でさえ、姿の見えない読者層に対しては、これだ、と思える一人の読者の心さえ掴めたら、マジョリティは考えずにそのひと一人を想定読者にするそうで(今の編集長の言葉です)、マジョリティというのは気休めにはなってくれても方向性を決めるものではないんですよね。と連想post

2010-09-10 03:34:59
泉信行 @izumino

「そういう読者とのドメスティックな関係で作られるというのが、おそらく日本の漫画の強さで、大勢の読者を意識していると、かえって海外に出ていけるような強さのある漫画は生まれないと思う」という感じの発言だったかな。二年くらい前に東京で行われた講演でのお話です

2010-09-10 03:41:12
MAEJIMA Satoshi @MAEZIMAS

「サイレント・マジョリティのために書く」のは、正しいと思う。だが、「『サイレントマジョリティのために書く』という発言」は、即座に眉に唾するべきだと思う。

2010-09-10 04:55:04
MAEJIMA Satoshi @MAEZIMAS

サイレント・マジョリティはだって、「『サイレントマジョリティのために書く』という発言」なんて望まないでしょ。

2010-09-10 04:57:01