アンナ・カヴァン批評を巡るやりとり

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

続き） 小谷さんは、ぼくの書評に「カヴァンを我が物にしたいという支配欲」を読みとっていらっしゃいますが、それは見当違いです。 ぼくは書評でこう書きました。 （続く @orionaveugle @KotaniMari

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

続き） 〔カヴァン作品の主人公は誰でもあって誰でもない人間一般だ。〕 （続く @orionaveugle @KotaniMari

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

続き） 〔家父長的な抑圧とは無縁で、とりあえず平和な社会に生きていて、神経的な障害もドラッグ依存もなく、現代の疎外ともそれなりに折りあっていても、なお、ひとはすべてカヴァンの作中人物なのだ。〕 （続く @orionaveugle @KotaniMari

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

続き） つまり、カヴァン作品は、すべてのひとにとって切実なものです。そんな作品をどうやって「支配」するというのでしょう。 カヴァン作品に限らず、文学はそんなものではありません。 （終わり @orionaveugle @KotaniMari

Kotani Mari @KotaniMari

@ShindyMonkey @orionaveugle あの不愉快な事件以来　、十数年ぶりに名指しされたので一応記しますが、貴殿が「むなしい」と斬り捨てた「これらの作品をフェミ〜手軽な文芸批評の練習問題のようなものだ」とは誰の何を指しているのか固有名をあげ具体的に示してください。

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

特定のものをさして書いたわけではありません。　RT@KotaniMari @orionaveugle //貴殿が「むなしい」と斬り捨てた「これらの作品をフェミ〜手軽な文芸批評の練習問題のようなものだ」とは誰の何を指しているのか固有名をあげ具体的に示してください。

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

たんに、作中のフェミニズム的要素（これは見つけやすい）と、作者のバイオグラフィーを重ねて論じるのは、練習問題のようなものだ、と言っているだけです。 RT@KotaniMari @orionaveugle

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

また、ぼくが「むなしい」と言っているのは、練習問題的なフェミニズム批評だけでなく、「カヴァンの作品をなにかの“結果”としてとらえ」るすべての解釈です。繰り返しになりますが、そうでないフェミニズム批評も当然あるはずです。 @KotaniMari @orionaveugle

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

小谷さんは、あらゆるフェミニズム批評は、作中の要素と作者のバイオグラフィーを重ね合わせて読んだりしないと主張されているのでしょうか？ それが事実だとしたら、ぼくが不明でした。 @KotaniMari @orionaveugle

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

つけ加えるなら、作中の要素と作者のバイオグラフィーを重ね合わせて読む批評なり書評がすべて無効だとは思っていません。そんなことはぼくもやっています。しかし、カヴァン作品には限定的な有効性しかないと言っているだけです。 @KotaniMari @orionaveugle

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

些末なことですが、ぼくが小谷さんを指名したわけではありません。小谷さんがぼくの書評を非難されたのです。ぼくはそれに対して、誤解ですよと言っているだけです。 @KotaniMari @orionaveugle

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

ぼくの『アサイラム・ピース』書評http://t.co/otUwvBnXRj、小谷真理さん（@KotaniMari ）に叱責をいただき、真摯に考えたのだけれど、もしかすると誤解を招く表現があったかもしれません。　（続く

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

ぼくが〔これらの作品をフェミニズムの文脈で読むのはたやすい〕と書いたのは、フェミニズム批評が安易という意味ではなく、フェミニズム的な要素をあの作品に見いだすのが安直という意味でもありません。　（続く

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

むしろまったく逆で、あの作品をカテゴライズするなら第一にフェミニズム文学ということになるだろう、それは多くのひとがわかることだ――という意味です。この文章のなかでは、ぼくはまったくフェミニズム文学に対してもフェミニズム批評に対しても価値判断をしていません。　（続く

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

というか、フェミニズム文学というのはたんなる分類にすぎず、フェミニズム批評理論そのものはたんなるツールなので。　（続く

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

その次の文章、〔登場人物を抑圧しているのは家父長的な因習であり、それをカヴァン自身の生涯と重ねてみせるのは、手軽な文芸批評の練習問題のようなものだ〕も、フェミニズム批評全般のことを言っているのではありません。　（続く

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

簡単にいえば、どこかの軽薄な者（たとえば、ぼく）が、『アサイラム・ピース』のフェミニズム要素に注目してカヴァンのバイオグラフィーに重ね合わせた読解をしたら、それは安易な文芸批評にしかならないってだけのことです。　（続く

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

「フェミニズムの考えかた」はたんなるツールなので誰にでも使えるわけです。上手く使えるかヘタクソかはそのひと次第ですが。　（続く

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

あの書評のなかで、ぼくは、フェミニズムを、自民党やAKB48のようなメンバーの限られた党派や集団として扱っていません。フェミニズム批評学派みたいなものがあるかどうかは知りませんが、あったとしてもそういう方々を軽んじているわけではないのです。　（続く

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

もちろん、小谷さんが言うようなハラスメントの意図はまったくありません。ツールを下手に使う人間を軽んじているだけで、ツールそのものを馬鹿にしているわけでも、特定の党派・集団を侮っているわけでもありません。　（続く

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

ただし、ハラスメントというのは、こちらがまったく予期しなかった相手であっても、そのひとが不快に感じることが問題になる場合もあるわけで、その点は今後大いに弁えていきたいと思っております。　（続く

牧眞司（shinji maki）『『けいおん！』の奇跡、山田尚子監督の世界』刊行 @ShindyMonkey

みなさまから御助言をいただけば謙虚に受けとめ、今後の参考にさせていただきたく存じます。