- mechanism_tan
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唐突に貼った今のリンクは,F1のエンジン音集だね.この音,迫力! 時速300km/hを上回る速度を叩き出すこの怪物,原理的には普通のクルマのエンジンと特段変わっている訳じゃ無いんだ.
2013-05-15 20:47:02今回扱うエンジンはレシプロエンジン.名前だけ聞くと「飛行機のエンジン?」って思う人もいるかも知れないけれど,これは実に120年以上使われ続けている自動車エンジンのスタンダードなんだ.
2013-05-15 20:48:44このレシプロエンジンは更に細かい分類があって,動作の行程とか点火方法で分類する方法があるんだけど,今回はその中でも一番『普通』な『4サイクル1ストロークエンジン』,通称『4スト』に焦点を当てて行くよ.
2013-05-15 20:51:46基本的な原理としては,ガソリンと空気をエンジンの中で爆発させて,そのエネルギーを回転にする.機械の条件その3の図を思い出してみると,見事に化学エネルギーを力学的仕事にしているから,これは間違いなく機械って事が分かるよね.
2013-05-15 20:56:20さて,この爆発から回転への道程を見て行くよ.行程の図についてはきちんとした物を用意出来なかったから,Wikipediaの画像へのリンクを貼るね.画力さえあれば…….
2013-05-15 20:59:17まず1行程目は『吸気』! 霧状にされたガソリンが空気と混ぜられて,エンジンの中に入って行くよ. http://t.co/dJV2KNHwXW
2013-05-15 21:01:062番目は『圧縮』.さっきまで開いていた吸気の蓋が閉まって,ピストンが上がり,ガソリンと空気の混ざった気体を圧縮するんだ.
2013-05-15 21:04:063番目,『点火』! ここが重要で,良い感じに圧縮されて高温高圧になった気体にバチッと火花を散らし(http://t.co/WQ5Roxf1gQ),逃げ場の無い爆発のエネルギーは一気にピストンを押し下げる(http://t.co/6dQ2N01mrA)!
2013-05-15 21:08:254番目,最後の後処理として,『排気』行程.燃え切った後の空気は邪魔だから,排気管への道が開いて外に出されるよ. http://t.co/cU1FSsLnZQ
2013-05-15 21:09:52ここまで全く爆発の話しかしてない訳だけど,カンの良い人や画像をきちんと見てる人なら分かるかな? そう,この4つの行程の間,一番下の紫の部品はずっと回り続けていると言う事に!
2013-05-15 21:12:14そう,このイラストだと紫の部品こそが,全ての回転の源と言っても過言では無いのです.バッテリーに依存するもの以外だけどね.
2013-05-15 21:14:32さて,この4行程が連続している様子を,.gif動画で見てみよう.動いている所は幾つかあるから,注意しながら観察してみてね. http://t.co/GFmcnoTlHo
2013-05-15 21:16:06気付いてる人は気付いてると思うけれど,吸気するとこと排気するとこの上,卵の形した物がくるくる回ってるんだ.これも実は下のくるくる回ってる所(クランクシャフトって言う名前だよ)からベルトで回転を取り出して使っているんだ.
2013-05-15 21:20:57……あ,説明が下手だった.あくまでクランクシャフトって言うのは回転する軸の事で,下の方でふんぞり返ってるカマボコ型の部品(「紫の部品」って言ってた奴ね)はあくまで回転を手助けするおもりでしか無いんだ.誤解しちゃってたらごめんなさい.
2013-05-15 21:23:18描くのに手間取って遅くなっちゃった,ごめんね.ともかくエンジンを模式的に描いてみたけど,青色部分は『ベルト伝動機構』,ピンクの所は『カム機構』,そして緑の『スライダ・クランク機構』で構成されているんだ. http://t.co/f8zAxvsUgK
2013-05-15 21:36:47それぞれ『回転運動の伝達(ベルト伝動)』,『回転運動を往復運動に(カム)』,『往復運動を回転運動に(スライダ・クランク)』と言う,機構の定義である『相対運動が互いに行える』様になっているんだね!
2013-05-15 21:40:11ここから更にエンジンの回転がダイレクトにタイヤに伝わる訳じゃなくて,トランスミッションを介してギアを変えたり,タイヤの所で回転の向きを変えたりして(これは『歯車機構』だね),ようやくクルマが走れる事になるんだ.教習所で使う運転教本にも書いてあるかも?
2013-05-15 21:44:07