”ICRP103'07勧告4.諸量”φ(.. )メモ
ICRP103 '07 勧告 諸量 について、前半で要点を整理しました。
1.〜3. 放射線防護に使う量の考え方の基本
4. 吸収線量の意味
5.〜6. 等価線量と放射線加重定数
7.〜8. 実効線量と組織加重定数
9.〜10. 外部被曝をとらえるための実用量
11.〜13. 内部被曝をとらえ方、預託線量の考え方
14.〜16. 具体的被曝量のとらえ方。職業人、公衆、医療患者
17. 集団の被曝のとらえかた
18. 不確実性からの注意
19. 実効線量は防護用、被害予想には使えないの注意
20. まとめ者がもう少し知りたいと思ったこと
(後半に、前半の整理にとりあげなかったICRPの記述を残しました)
1/20.放射線防護に実効線量をつかうメリット
ICRP103 '07勧告 諸量 100."ICRPの採用する防護量は、異なる放射線の生物効果と臓器・組織への感受性の変動を考慮した、人体に沈着するエネルギーの尺度にもとづく。"
2013-05-19 01:21:54ICRP103 '07勧告 諸量 100."'77pub26での実効線量等量、’91pub60('90勧告)での実効線量という考え方で、被曝の線量を合計できるようになった。"
2013-05-19 01:29:33ICRP103 '07勧告 諸量 105."高線量、特に緊急時。①確定的影響に関係する。確定的影響はしきい値より上で起こる。②損傷の程度は、吸収線量と線量率、放射線の線質、組織の感受性に依存。"
2013-05-19 02:16:402/20.確定的影響と確率的影響で使う防護量を区別する。確定的影響のときは吸収線量で、確率的影響のときは実効線量で。
ICRP103 '07勧告 諸量 158."実効線量の適用について|組織反応に対して実効線量の使用は不適切。そういう状況のときは吸収線量の推定と適切なRBEの考慮が重要”|確定的影響のときだ。
2013-06-01 12:24:07ICRP103 '07勧告 諸量 104."低線量域での放射線防護。①確率的影響に関係する。確率的影響はLNTモデルに基づく。②実効線量の定義と計算では、様々な放射線の差異を考慮した放射線加重係数と、臓器・組織の感受性の変動を考慮した組織加重定数が勧告されている。"
2013-05-19 02:01:593/20.線量数値を求めていく順序。吸収線量→放射線加重定数→等価線量→組織荷重定数→実効線量。
ICRP103 '07勧告 諸量 106."実効線量の評価手順。①吸収線量を特定の臓器・組織に渡って平均する。②様々な放射線の生物効果の相違を考慮し加重係数を適用、等価線量を求める。③確率的影響に対する臓器・組織の感受性の違いも考慮する。④求めた等価線量を合計、実効線量とする。"
2013-05-19 02:38:104/20.吸収線量の意味
ICRP103 '07勧告 諸量 107.108."吸収線量|吸収線量は基本的な物理的線量関係量。組織における変動を考慮していない。測定可能な量。(式)吸収線量D=dε(質量dmに放射線が与える平均エネルギー)/dm(質量) 単位j/kg=Gy"
2013-05-19 02:51:065/20.等価線量の意味。 等価線量は、吸収線量と放射線加重定数から計算する。
ICRP103 '07勧告 諸量 112."等価線量と放射線加重係数|ある臓器tの等価線量Htは、各放射線種ごとに、その放射線rがその臓器tへ与える平均吸収線量Dtrに、放射線加重定数Wrを掛けた値Wr * Dtrを、放射線種の数だけ合計したもの。Ht=Σr Wr * Dtr "
2013-05-19 16:34:12ICRP103 '07勧告 諸量 112."等価線量と放射線加重係数|ある臓器tの等価線量Ht=Σr Wr * Dtr 。単位はJ/kgでGyと同じだが、ある臓器への放射線の種類を考慮して変換した値なので別にSvといって、単純にエネルギーを表すGyと区別する。"
2013-05-19 16:41:426/20.放射線加重定数の数値とそれぞれの意味。
ICRP103 '07勧告 諸量 "放射線加重係数|光子・電子とミュー粒子は 1 // 陽子と荷電パイ中間子は 2 // アルファ粒子、核分裂片、重イオンは 20 // 中性子は 連続関数(2.5から20ぐらいの値→20ぐらいは中性子エネルギー1MeV の時)"
2013-05-19 20:01:22ICRP103 '07勧告 諸量 113."等価線量と放射線加重係数|放射線の生物効果比(RBE)は、放射線量の減少に伴い最高値(RBEm)まで増加する。RBEmが放射線禍中定数Wrの選定のため使われる。Wrは放射線防護目的のために固定値とされた。 "
2013-05-19 16:52:46ICRP103 '07勧告 諸量 116."等価線量と放射線加重係数|光子、電子及びミュー粒子はLTE値が10keV/μm以下の放射線。これらの放射線加重定数は1。新しい研究はあるがpub60を引き継ぐ。どれも1だが各放射線に違いがないのではない。防護上の値なのだ。 "
2013-05-19 17:08:33ICRP103 '07勧告 諸量 117.118."等価線量と放射線加重係数|中性子の放射線加重定数は、外部被曝によって生じる生物効果比を反映していて、中性子のエネルギーにたいする連続関数で表し2.5から20を示す(pub60ではステップ関数だが精度が良くなった訳ではない)。 "
2013-05-19 17:16:49ICRP103 '07勧告 諸量 119."等価線量と放射線加重係数|陽子は、宇宙場や粒子加速器近く等、10MeV以上の高エネルギーで、外部被曝として、防護を考えると合理的。 10MeVの陽子の飛距離は1.2mm、皮膚が問題。係数はpub60で5だが、pub92の値2を勧告。"
2013-05-19 17:32:15ICRP103 '07勧告 諸量 120."等価線量と放射線加重係数|パイ中間子は、航空機内被曝、粒子加速器の職員の被曝に関わる。エネルギー分布が広いので放射線科寿定数を2として勧告。"
2013-05-19 17:38:55ICRP103 '07勧告 諸量 121."等価線量と放射線加重係数|アルファ粒子は、ラドン子孫核種の吸入、プルトニウム、ポロニウム、ラジウム、トリウム、ウラン同位体などの経口摂取による内部被曝に重点がおかれる。臓器・組織内での分布は複雑。"
2013-05-19 17:49:17ICRP103 '07勧告 諸量 122."等価線量と放射線加重係数|アルファ粒子は、肺がん・肝臓がんに対し特徴ある影響をしめしたり、骨肉腫・白血病にはそれより低い影響を示したりする。新しい研究成果は係数を変更するに及ばないので、pub60のまま20を維持する。"
2013-05-19 17:58:33ICRP103 '07勧告 諸量 123."等価線量と放射線加重係数|核分裂片からの線量は、内部被曝で重要。アルファ粒子の状況に類似。放射線加重係数はアルファ粒子と同じ20を勧告する。"
2013-05-19 19:42:02