マティアス・グリューネヴァルト『イーゼンハイム祭壇画』があなたの健康をお祈りします。

16世紀の北方の画家マティアス・グリューネヴァルトの傑作『イーゼンハイムの祭壇画』が施療院という場所でいかに機能したかについて。 参考資料: Andree Hayum "The Meaning and Function of the Isenheim Altarpiece: The Hospital Context Revisited" (1977)
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壺屋めり @cari_meli

つまりいくらこの祭壇画のイメージが禍々しく見えても基本的なテーマは救済と治療なんだよと言いたい。

2010-09-18 14:19:06
壺屋めり @cari_meli

ところで当時の技術では治療って言ってもなかなか治らんからね。まずは予防予防。予防が第一。病気になったら終わりだと思ってまず予防。じゃあ何をして予防するのかって? や・く・そ・う♡

2010-09-18 14:20:50
壺屋めり @cari_meli

「アントニウスのパウロ訪問」にしっかり描いてあるのよ薬草が。これはパネルの右下。左下にも描いてある。何の薬草かも分かるくらい正確に描いてあるそうだが、それが何なのか私が読んだ文のなかには書いてなかった…。 http://twitpic.com/2pidgn

2010-09-18 14:25:23
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壺屋めり @cari_meli

\いくら薬用ハーブで予防してても汚染されたライ麦パン食べたら病気になるわよっ/

2010-09-18 14:26:31
@momokanazawa @momokanazawa

@davidsbundler あれ?「アントニウスの火」って麦角病って風土病って説じゃなかったっけ?

2010-09-18 14:28:00
壺屋めり @cari_meli

@momokanazawa えっそうなんですか? 汚染されたライ麦によって感染すると読みましたが、77年の論文読んでるので情報が古いかもしれないです。

2010-09-18 14:32:25
@momokanazawa @momokanazawa

@davidsbundler 私も専門じゃないけれども小学館の全集で読んだような。確か去年か一昨年、美術史学会で発表された方がいたから最新の書誌がレジュメにあるのではないかと思うけども。必要なら、ごそごそ出すけど。。。

2010-09-18 14:38:55
ㅤ❑開放から素晴らしくシャープでボケも非常に東芝 @MUMUMU4yyk

@davidsbundler @momokanazawa http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BA%A6%E8%A7%92%E8%8F%8Cウィキペディアの麦角菌の項目は汚染って書いてありますね。菌に感染するんでなく菌が作ったアルカロイドが原因らしい

2010-09-18 14:43:23
トッケイヤモリ @zatazata

@davidsbundler @momokanazawa 自分の知る限りでも「聖アントニウスの火」は麦角中毒です。(正確には麦角菌が生成するアルカロイドによる中毒)「風土病」という名称は、ある病気がある地域に特徴的なことを表現するだけなので、実際には原因を説明しないのです。

2010-09-18 14:42:56
トッケイヤモリ @zatazata

@davidsbundler @momokanazawa ですので、ライ麦のパンをよく食べていたことで麦角中毒にかかることの多かった中世ヨーロッパの「風土病」と考えれば、「聖アントニウスの火」=「風土病」でも間違ってはいないともいえます。

2010-09-18 14:46:19
@momokanazawa @momokanazawa

@zatazata その地域にみられる病気という意味で「風土病」という単語を使いました。実際は中世に一般的だったのかしら?アルザス周辺にとくに多いわけではなかったのかしらん。まあ、とにかく、あの皮膚の描写は尋常じゃないですね。

2010-09-18 15:05:45
トッケイヤモリ @zatazata

@momokanazawa 僕は「中世ヨーロッパ」としか知りませんでした。アルザスに特に多かったというのは初めて聞いたので大変興味深いです。

2010-09-18 15:21:28
壺屋めり @cari_meli

かかってしまったらしょうがない。使い物にならなくなった手足は切断である。イーゼンハイム修道院にはテクニシャンがいたようで、切断術のために修道院のものが別の病院へ出張した記録が残っている。

2010-09-18 14:31:05
壺屋めり @cari_meli

そこで下段のピエタだが、真ん中に線が走っていることからも分かるように、この部分も板がスライドして開くようになっている。この真ん中の分かれ目がちょうどキリストの脚にを真っ二つに切断していることから、切断術を暗示しているとか何とか。 http://twitpic.com/2pighf

2010-09-18 14:35:01
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壺屋めり @cari_meli

ちょっとこの点はマユツバだな

2010-09-18 14:37:01
Pinguino @kaorekaora

これの3:00-4:30あたりでも…http://t.co/mLekGhW @davidsbundler かかってしまったらしょうがない。使い物にならなくなった手足は切断である。イーゼンハイム修道院にはテクニシャンがいたようで、切断術のために修道院のものが別の病院へ出張した記録が

2010-09-18 14:41:23
壺屋めり @cari_meli

あとは洗礼者ヨハネの存在かー。ヨハネより洗礼の川のほうが施療院というコンテクストには重要だったりして。そうそう、川があるんですよヨハネの後ろに。言われんと気付かんわ。 http://twitpic.com/2pijaj

2010-09-18 14:41:30
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壺屋めり @cari_meli

洗礼はキリスト教徒がだれでも通る道であり、洗礼がなければ救済はありえない。つまり浄化なのだね。浄化するものとしての水はキリスト教に限らずいろんな文化に見られると思うけど、旧約でもヨルダン川に足浸したらハンセン病が治ったとかあるしね。水も癒しのシンボルです。

2010-09-18 14:46:44
壺屋めり @cari_meli

水といえばイーゼンハイムには温泉もあって、諸々の病に治癒効果があったとか。んで修道院の管理下に置かれてたとか。そんなバックグラウンドもある。

2010-09-18 14:49:12
壺屋めり @cari_meli

完全に西洋キリスト教に染まっているように見えてそうでもない。聖母の足元にあるこの容器、見えにくいがヘブライ語の文字を模した模様が描かれている。最初と最後の文字意外はホントの文字じゃないんだけど…。 http://twitpic.com/2pinya

2010-09-18 14:57:11
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壺屋めり @cari_meli

私はヘブライが全く分からないので読んだとおりに書くと、最初の字は Shin で最後の字は Ayin らしい。Shin は守護の字。家先にこの字を書いたちっちゃい巻物を貼っておいたりするらしい。Ayin は悪の字。つまり悪に対するお守りなのだね。偶然じゃなければね。

2010-09-18 14:59:49
壺屋めり @cari_meli

Ayin は悪の字とか言ってしまったが、「evil eye」を意味する熟語が「Ayin Hora」であって、Ayin 自体は「目」の意のようだな。

2010-09-18 16:03:41
壺屋めり @cari_meli

よく見ると幼子キリストはロザリオを持ってるけど、ロザリオが普及したのは15世紀も終わりに近づいてからだとか。なんか魔力があると信じられていて、やはりお守り的な用途で重宝されたらしい。宝石のブレスレットやアミュレットもまた然り。よく見るとお守りに溢れている。

2010-09-18 15:02:44
よぬす @Yonus_Mendox

@davidsbundler sin/shin の左の文字が lamedh に見えます.

2010-09-18 15:17:45
壺屋めり @cari_meli

私ヘブライ語わからないの(´・ω・`) その文字はなにか特別な意味があるの? RT @Yonus_Mendox: @davidsbundler sin/shin の左の文字が lamedh に見えます.

2010-09-18 15:21:14