ティーガーE型、または虎IことVK4501(H)の装甲は薄いのか?

実戦では無類の重装甲で鳴らした虎Iですが、当の独軍戦車開発の現場ではどのように思われていたのか?という考察です
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えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

【疑問】フェルディナントの装甲はどうして200mmになったのか? 装甲厚が決まったのは42年秋のようですが、この時期の赤軍には、虎の装甲ですら抜ける砲がまず軍団以上にしか無い。85mm高射砲配備の独立対戦車大隊まだ無いんで、100mm装甲で不足と判断する理由は無いような……

2013-06-14 14:02:25
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

言い換えると、フェルディナントは一体何に撃たれるつもりであんな装甲厚にしたのかしら? 42年時点ではまだ57mm対戦車砲に高速徹甲弾が無いんで脅威でない。虎の100mm前面装甲を脅かし得るのは、122mm A-19と152mm ML-20なんかの軍団砲くらいしかないことになる

2013-06-14 14:01:20
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

これを裏返すと「赤軍は1942年時点でも重点区域には122mm/152mmすらも直射任務に実際に投入するのが常だったし、独軍はそれを突破するつもりでフェルディナントの装甲厚を200mmに決定した」と考えることも出来るんじゃないかしら

2013-06-14 14:07:46
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

伍長閣下やクーリク元帥のように、「不合理」な決定の原因を「指導者の妄言」として説明している例は多々見られます。ただ(全てがそうでも無いでしょうが)彼らは説明しづらい事・よくわからない事を手っ取り早く納得させる方便に使われてる場合もあるのでは? 私はこの手の説を見ると眉に唾つけます

2013-06-14 14:25:56
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

独立重戦車大隊に配備される虎と、軍団砲兵・軍直轄予備に配備される122mm A-19加農。どちらも重点区域に回される物なわけだから、両者の激突は必然だったんではないかしら、などと思いつく

2013-06-14 15:13:22
えすだぶ@C103日曜東3"サ"-58a @FHSWman

独立重戦車大隊と軍団砲兵122mm加農と衝突することが必然だったとするなら、虎の100mm装甲は1942年時点ですら明らかに不足していたと言えるんじゃないかしら。フェルディナントの200mm装甲はオーバースペックなんかではなく、むしろやっと現状に追い付いた物なのなのかも

2013-06-14 15:23:36
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

虎の装甲のお話、ドイツ自身もVK4501(H)制式化後すぐに装甲に傾斜を持たせた4502(H)や王虎原計画の4503(H)を計画していた訳だし、「アレではまだ足りぬ」という考えは持っていた気がすることであるなあ

2013-06-14 19:47:32

VK4502(H)と4503(H)についてはこちら

まとめ 虎Iと王虎の狭間で -VK4502(H)- 昔々、遥かユーラシアの彼方で… 4375 pv 8

JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

P虎も実戦仕様では車体正面に増加装甲を貼ったり、象の初期計画では http://t.co/9CEL8ZC7Dp ここに書いたとおり史実よりも強硬な増加装甲付加を考えていたあたり、やっぱり虎Iの装甲は「走行装置技術/製造工程的に限界だったからアレに落ち着いた」な気がする

2013-06-14 19:51:23
日野カツヒコ @hino_katuhiko

@Jagdchiha 虎Ⅰの設計、設定されたスケジュールに間に合わせるために徹底して過去の経験、vk3601 の設計をベースに砲塔の重量配分など見事に纏め上げた設計とトム・イエンツ氏が本で書かれていたのか印象的でした。

2013-06-14 19:55:40
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

.@hino_katuhiko 「白背表紙」ティーガー巻の開発経緯だと「装甲は100mmを備えることを要求された」ぐらいの書き方なんで、さも100mmあれば充分だみたいな印象を受けるんですが、やはり本心では可能であればそれ以上の装甲が望まれていたんですかしらねえ

2013-06-14 20:00:43
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

と、VK3601(H)の項で武装についてちょっと書いてあるじゃないか

2013-06-14 20:01:06
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

VK3601(H)の正式名称は「VI号戦車B型」だったとな どこかで聞いたような名前ですこと… 1941年5月30日に配布された同年版戦車計画に初回116両が配備され、さらに172両が配備される計画で、指揮戦車や重コンクリートトーチカ破壊車もバリエーションとして考えられていたと

2013-06-14 20:06:06
日野カツヒコ @hino_katuhiko

@Jagdchiha あのあたりの設計要求書などの公文書が連邦軍のアーカイブに保存されていれば見てみたいですよね。前身である、vk3601の車体正面装甲厚ってどのくらいだったのでしょうか?

2013-06-14 20:02:47
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

@hino_katuhiko 要求では車体正面100mm、側面60mmで、砲塔装甲は80-60mmとなってます

2013-06-14 20:07:30
日野カツヒコ @hino_katuhiko

@Jagdchiha ありがとうございます。車体正面の厚みは虎Ⅰと同じ要求値というのは興味深いですね。

2013-06-14 20:12:14
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

主砲については「1400mで100mmを貫徹、榴弾の炸裂力大なること」とあり、これがどうも既存の火砲では芳しくなかったらしく41年4月26日にヒトラーが「口径が8.8cm以下、例えば6cmや7.5cmで同等の貫徹力が得られるのであれば、(中略)これを最優先させるものとする」などと

2013-06-14 20:12:26
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

更に続いて「口径については戦車、地上目標および重トーチカとの戦闘に適応させて選択すべし」とあるので、要求にあった榴弾威力を諦めてでも装甲貫徹力を欲していた≒敵の重装甲戦車/トーチカとの戦闘を将来の脅威と感じていた?のではなかろうかしら

2013-06-14 20:15:18
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

さらに41年半ばには要求が「1500mで100mm貫徹」に少々強化され、7月にはラインメタルへ「口径は8.8cmと指定しないものの」1000mで140mmを抜く火砲を備えた砲塔が発注された、と 1400mで100mmだの、1000mで140mmだの、誤植じゃないかと疑いたくなる…

2013-06-14 20:17:54
JagdChiha 〄 次元不可能性撹拌機 @Jagdchiha

先日教授が見つけたVK3601(H)の武装案はこの時に出たものなんじゃないかなあ

2013-06-14 20:19:25

VK3601(H)とは違いますが、VK3001(P)の武装関連についてはこちら

まとめ VK3001(P)の武装案から見る、1941年初頭における独ソ両軍の「将来の戦車」に対する認識 ポルシェ博士の試作戦車VK3001(P)は、よくわからない所が割と多い。 この車両の武装案を辿っていくと、41年初頭に独ソ両軍が「将来の戦車」についてどう考えていたかが垣間見えてきたような…… 15831 pv 14 1 user