「マレー沖海戦」、英将フィリップス提督は "No thank you” の言葉を遺して波間に沈んだか (更新中)

日本海軍航空隊がイギリス東洋艦隊の主力を撃沈した「マレー沖海戦」、英艦隊の司令長官だったトーマス・フィリップス提督は、乗艦「プリンス・オブ・ウェールズ」が沈む際、退艦を呼びかける幕僚に "No thank you" と応えて艦と運命をともにしたという話が邦書では良く語られているのですが……
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マレー沖海戦の全般経過につきましてはWikipediaのマレー沖海戦をご参照ください

北大西洋条約さくら @MValdegamas

そういえばトーマス・フィリップス提督がマレー沖海戦で「No Thank You」と言って退艦を拒みプリンス・オブ・ウェールズと運命を共にした、というエピソード、ぐぐっても日本語圏しか出てこないのですがこれは。

2013-06-16 14:03:27
北大西洋条約さくら @MValdegamas

ロスキルとかアーサー・マーダーのOld Friends, New Enemiesには載ってるんですよね?と不安な表情を見せる。

2013-06-16 14:05:34
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas 面白い話ですね。ロスキルもマーダーも東京の自宅にありますので、今度帰京した際にチェックしてみます。

2013-06-16 14:30:20
こんぱすろーず @flowerclass

@MValdegamas ロスキルにはそんな記述ないですね、「乗組員1612人のうち1285人は救助された。しかしその生存者の中にフィリップス提督、リーチ艦長の両者の姿はなかった。」とあるのみで(眉を曇らせながら)

2013-06-16 14:34:15
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@flowerclass @MValdegamas ネットで検索してみると、戦時プロパガンダとしているサイトがいくつかありますね(ただ、典拠を挙げているものはなし)。戦時プロパガンダだとしても、どこから出てきたのかしらん? 

2013-06-16 14:47:46
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@flowerclass @MValdegamas ハヤカワで訳が出ていた『戦艦 マレー沖海戦』をみると、何か書いてあるかもしれませんが、これも東京の自宅にあるので、すぐに参照できません。こんぱすろーずさん、お持ちでない?

2013-06-16 14:48:41
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@flowerclass @MValdegamas じゃあ、今度上京したときに、チェックしてみます。たしか、原書と訳本、両方持っていたから。あと、あたるとしたら、チャーチルの回想録ぐらいですか。戦時プロパガンダだとしたら、記載がない可能性のほうが高いですが。

2013-06-16 14:59:03
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@flowerclass @MValdegamas しかし、戦時プロパガンダだとすると、どちら側が流したのかなあ? 日本側が、こんな凄い敵を倒したという意味で、つくったんですかねえ?

2013-06-16 15:00:19
こんぱすろーず @flowerclass

@akagitsuyoshi 浪花節はイギリスの宣伝らしくはないですよねぇ。

2013-06-16 15:23:28
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass 上京したので、『戦艦』をチェックしてきました。ついでに、イギリス取材して、PROのPoWとレパルスの喪失に関する公式報告をみてきた豊田穣の『マレー沖海戦』も。結論からいえば、ノー・サンキューは伝説のようですね。

2013-06-19 21:42:36
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass 『マレー沖海戦』は、フィリップスの最後の部分を『戦艦』に拠っているし、『戦艦』も、このPROの文書に従っているので、記述はほぼ同様。以下、『戦艦』から引用します。

2013-06-19 21:44:11
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass 【以下は引用】フィリップス提督とそのまわりに居た者たちの身の上にどのようなことが起こったかについては、さまざまな推測が行われているが、ただプリンス・オヴ・ウェールズが転覆する一〇分前までは、羅針環境にたしかに居て、【続】

2013-06-19 21:50:01
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass 【承前】「身体をいとえよ!」と声をかけて退去させたのであった。この時いた艦隊砲術長H・N・S・ブラウン中佐によると、提督がこれをいったときの表情にも声音にも、なんら格別のものは感じられなかったという。【続】

2013-06-19 21:53:33
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass 【承前】艦橋側壁によりかかっていたといわれている。そこは戦闘の全期間を彼がリーチ艦長とともにすごした場所だったのであるが、彼はここへ上の司令部艦橋に詰めていた彼直属の幕僚全員を呼びおろし、任務を解いた上で、【続】

2013-06-19 21:51:43
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass 【承前】そしてそのことが「他の何ものにもまして印象的だった」そうである。【続】

2013-06-19 21:54:24
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass 【承前】なおこのときの幕僚たちのほとんどの者は生存しているが、この時以後もフィリップス提督を見かけた者は多い。たとえば長官艇の艇指揮などは司令長官は救命胴衣を着用することを拒み通し、リーチ艦長ともども、【続】

2013-06-19 22:06:25
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass 【承前】遅きに失しないうちに何としてでも退去して下さいというあらゆる懇願に対しても、一歳無言で言葉が通じていないかのようであったと証言している。【続】

2013-06-19 22:07:34
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass 【承前】以上、M・ミドルブルック/P・マーニー、内藤一郎訳『戦艦』(早川書房、1983年)より……しかし、twitterは、長い引用やりづらいな。

2013-06-19 22:09:28
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass ちなみに原書をみると、「身体をいとえよ!」は、look after yourselves です。

2013-06-19 22:12:56
赤城毅/大木毅 @akagitsuyoshi

@MValdegamas @flowerclass まさに。今、大和ミュージアム館長の戸高一成さんに電話して聞いてみたのですが、心当たりはないとのこと。いろいろ、ほじくってみたくなりました(笑)。

2013-06-19 22:14:28
こんぱすろーず @flowerclass

フィリップス提督のNo, thank youが平出大佐案件である可能性が出てきた、かぁ…

2013-06-19 22:27:08
夜想亭 @yasoutei

@flowerclass ああ、日本人向けの創作の可能性があるんですか。いい話だと思ってたんですが。

2013-06-19 22:32:34
こんぱすろーず @flowerclass

@yasoutei 少なくとも英公刊戦史および戦闘詳報・報告書を基礎史料とした本には一切記述なし、ということで。あと英語でググってもほとんど言及にヒットしないんでおそらく日本だけに流布した話である可能性も大。

2013-06-19 22:48:28
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コメント

ワス @wsplus 2013年6月20日
ナショジオのTV番組(確か)でプリンス・オブ・ウェールズに乗艦してた人のインタビューやってましたが、爆撃の直撃で艦橋吹っ飛んで艦長行方不明だったそうです。
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北大西洋条約さくら @MValdegamas 2013年8月25日
大本営海軍報道部編『大東亜戦争海戦史 第1巻』(東京日日新聞社、1942年12月発行)をチェックしてみました。中山善三郎(東日大毎特派員・海軍報道班員)および後藤基治(海軍記者クラブ黒潮会員)の二名のマレー沖に関する記述がありましたが、これも最期について記載なし。
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川獺まつり @matuli515 2016年8月4日
『提督小沢治三郎伝』にマレー沖海戦について寄稿されている方が幾人かいらっしゃるのですが、人によって「ノーサンキュー」と言ったことになっていたり、その逸話自体出てこなかったりしていましたね。 海軍部内でもゆれがあるのでしょうか?
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nekosencho @Neko_Sencho 2016年8月4日
まあ、非常時なので情報の錯綜はあるものだけど、それはそうと、そういう場面でノーサンキューってのは正しい言い回しなのだろうか英語的に?
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