第一回大罪大戦《正2の狭間》【戦闘フェーズ02】

紅(ルージュ)は不羈、ファンシー[ @noamarimo_sin ] 黒(ノワール)は旧紅色欲、ラスト[ @temari_sin ]
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ラスト/アドウェナ @temari_sin

短剣がファンシーの右肩に刺さると、ほっと一息吐いて。ファンシーが右利きなら、相当なダメージを与えられた筈だ。安心したのも束の間。「え、嘘……っ!」身体をぼやけさせて短剣を抜いたことと、急に方向を変えてきた長柄に驚く。だが冷静にしゃがんで避け、短剣を拾うため手を伸ばした。

2013-07-03 21:14:48
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

例え短剣が抜けたところで、自分が傷を受けた観測は変わらない。右肩が痛む。もちろん右利きだ。 そしてやっぱりだ…!このお姉さん反射が早い……!えっ もしかして 感度がいいってこと……?! 「……ッ」 長柄が一瞬前までおねえさんが居た地面に刺さる。伸ばされた腕を踏もうと足を下ろす――

2013-07-03 21:50:39
ラスト/アドウェナ @temari_sin

長柄が地面に突き刺さるのが、視界の端に見えた。今がチャンスか、だとしたら……! 彼女は他の罪のような特殊な能力を持たない。生身故に身体能力はかなり優れているが、限界はある。「……あうっ!」ファンシーの足に踏まれて、彼女は吐息混じりに声をあげた。

2013-07-03 22:02:53
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

右腕から血が抜けていく。腕は足の下に捕らえられた。体重を傾けます。 「おねえさんは…『罪』もよく分からないと言ったけど…じゃあ、何の為に勝つの?」 左腕を掲げながら、ボクはそんな事を聞いていました。

2013-07-03 22:07:20
ラスト/アドウェナ @temari_sin

右手にファンシーの全体重がのし掛かる。子供だからのし掛かかられても然程重くはないが、やはり右手が痛い。「何の為……?」何の為に戦うのかといえば、思い浮かぶことはひとつ。「アタシにはね、大切な人が居てさ」彼女にファンシーの左腕は見えない。→

2013-07-03 23:35:36
ラスト/アドウェナ @temari_sin

→左手でファンシーの足を何とかどかそうとするばかり。腕に、手に、力を込める。「でね、その人が『紅に勝て』って言っているの。だから、だから、ルクスーリアが、そう言うから……!」瞳が燃えるように輝く。→

2013-07-03 23:43:57
ラスト/アドウェナ @temari_sin

→「大事な人が、『勝利』を欲しているから!」ぐぐっ、とくぐもった声。肉食獣のようにファンシーを捉える。

2013-07-03 23:44:03
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

「そう……じゃあ……ボクと一緒だね……!」 左腕の先。曼荼羅が蠢く。大事な人かはわからないが、勝利を求められたのは、ボクもだ。そして、1度目は失敗した。 「違う所は、ボクは、不羈の罪として…! ボクは、『罪』を自覚している…!」 曼荼羅の影、地面から、蠢く触手が這い出る →

2013-07-03 23:54:59
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

けれど、その瞳に捉えられ、くらりとした瞬間があったのもまた事実。その一瞬で、ラストおねえさんがどこまで避けられたか――。 「幽明異境:百鬼夜行……今宵出でませ! 大八手……!」 カクリヨ・ひゃっきやこうは、一種類の妖怪を呼び出す。触手のように見えるのは、蛸の足だ。

2013-07-03 23:59:32
ラスト/アドウェナ @temari_sin

「アタシだってきっと『罪』なんだから……、例え、自分のことが分からなくてもそれくらいは分かる!」ルクスーリアに勝利をもたらすことこそが、この戦いの意義、自分の生きる理由。ファンシーの踏む力が弱まった一瞬の隙に、彼女は手を引き抜き短剣を拾う。距離をとることは出来なかった。→

2013-07-04 09:18:16
ラスト/アドウェナ @temari_sin

→曼荼羅がゆらめき、触手が蠢く。妖怪が現れた時、彼女は息を呑んだ。よく見ると蛸のような形をしていて気味が悪い。「蛸……かな、切って食べたら美味しい?」ゆっくりと舌なめずりをしてファンシーに尋ねると同時に、妖怪に詰め寄った。

2013-07-04 09:55:05
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

「たこ焼きにすると美味しいかもね?」 踏み続けてはいられなかった。腕を引き抜かれると同時に跳ねる。 「でも…それはだめ。不羈《あいまい》なのは、ボクの罪《モノ》だ!」 左手を振り下ろす。タコ足がラストおねえさんに殺到しました。

2013-07-04 13:13:30
ラスト/アドウェナ @temari_sin

一本、一本と剣でかわしたが、全てをかわすことは出来なかった。「うっ、ぐ……っ」蛸足に身体を締め付けられる。腕も脚もがんじがらめで、思うように動けない。蛸足が地面から浮くと、まだ首を締められていないだけマシ。身体を曲げて右手にある短剣をくわえようとするが、触手が邪魔で曲がらない。

2013-07-04 18:14:46
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

「縛られるのはキライかな? 縛る方がお好きかな?」 もがくおねえさんに向けて言葉を投げながら、次の一手を編む。視線を泳がせ、掴んだものを、投げる! 「千年ものの短刀さ! 霊験あらたかだよ!」 でも、おねえさんの力から見て脱け出すのも時間の問題だった。短刀の行方は果たしてーー?

2013-07-04 21:40:21
ラスト/アドウェナ @temari_sin

あっ、駄目、こういうの好き……っ! ファンシーの問いには答えなかった。息が荒くなるのが自分でも分かる。戦いの場だということは忘れていないため、理性はきちんとしているが。短剣が顔を目掛けて一直線に飛んでくる。駄目だ、抜け出せそうなのに間に合わない……! →

2013-07-04 22:02:21
ラスト/アドウェナ @temari_sin

→その時……。髪の毛がするすると生き物のように蠢き、顔目掛けて飛んでくる短剣を薙ぎ払った。「えっ、あ……!?」何で、え、何で、髪の毛が動く、の……!? これには彼女も予想外だったようで、驚きを隠せないのかただただ目を見開くばかり。髪の毛が、波のようにうねる。

2013-07-04 22:14:35
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

「……憑喪神!」 唐突に髪がおねえさんを守る様に動きました――が、この状況で何かが覚醒するのも珍しい話ではないと思えました。ボクは追撃を緩めない事を選びます。 弾かれた短刀は、もう一度おねえさんのほうへ。そしてーー →

2013-07-04 22:44:39
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

もう一つ。地面に刺さったままの長柄が、ずるずると抜けて。おねえさんの死角から、蛸足ごと貫こうと、これも直線的に飛びました。

2013-07-04 22:45:36
ラスト/アドウェナ @temari_sin

訳も分からないまま、髪の毛が伸びていく。この髪の毛、自らの意思とは関係なく彼女を守る為に動いているようだ。アタシはこの髪の毛の扱い方を知らないし、記憶こそないが、こんな能力持っていなかったと断言出来る。→

2013-07-04 22:52:39
ラスト/アドウェナ @temari_sin

→髪の毛、髪の毛……そう言えばルクスーリアは、“魔法の髪の毛”を持っていた。ねぇ、この不思議な髪の毛は……貴女がもたらした力? 髪の毛は彼女が捉えることが出来なかった長柄を振り払う。「嘘っ……長柄!? いつの間に!」そして、前方から飛んできた短剣を掴むとそのまま投げ返した。

2013-07-04 22:55:00
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

「わお」 ……どうも見た目以上に強力な髪みたい。長柄が切り裂かず弾かれ、短刀は器用に投げ返されてきた。 「これは……ただの憑喪神だけじゃダメみたいだね」 警戒さえしていれば、短刀自体は避けるのは難しくない。ただ、右腕の痛みがタイムリミットを告げ始めていた。

2013-07-04 23:04:10
ラスト/アドウェナ @temari_sin

そうだ、この髪の毛は、ルクスーリアの能力……アタシを守る為の能力! だからアタシの髪の毛だけれどアタシは扱えないんだ。 だとしたらこの髪の毛、本気でファンシーを殺しにかかるだろう。傷付いた左肩が痛む。締め付けられた身体が軋む。

2013-07-04 23:40:34
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

「……?」 でも、ラストおねえさんの髪の動きはちょっと変です。どうも、自分のものじゃないような…いえ。 「そんな事考えてる場合じゃないね。また、これに頼るしかないか」 陣を描きます。 →

2013-07-04 23:42:51
ファンシー・S・ピグレーツォ @noamarimo_sin

@noamarimo_sin      天      津 許許太久 罪 穢事枉      津      国 ― 幽明異境:禍罪千呪 ― 狐の尾は一本に。身長が伸びる。その目が紅く染まった。 ――マガツビが、その身に宿る。今回は、人形ではなく、神降ろしの形を取った。

2013-07-04 23:47:08
ラスト/アドウェナ @temari_sin

髪の毛が、今度は何か形を作る。みるみるうちに膨れ上がり……それは彼女の丈も越える大きな弓へとなった。ふと、一瞬だけ締め付けられる力が弱まった。「アタシは……ルクスーリアといる! ルクスーリアと同じ!」目の輝きが増す。身体が熱を帯びる。脈が早くなる。何て、気持ちいいの……! →

2013-07-04 23:55:09