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hosidukuyo
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Astal_jukebox
@astral_jukebox
『ちっ…自殺直前で押すつもりだったが、はい。どーん』 画面の中で爆発が起こる。 チェインバーは伏し目で、コーラーは見開いた目でそれを見た。 『ぅあーあ』 「ああああああああぁぁあああああああ！！！」
2013-07-04 20:00:33
Astal_jukebox
@astral_jukebox
ビーストコーラーが突き飛ばす勢いで友を解放する。同時に杖を掲げて魔方陣に有りったけ魔力を注ぐ。人頭大の蝙蝠じみた召喚獣が仮想重量を得て実体化する。その数ざっと20体。 複数種の召喚獣を同時操作するのが彼の特技だが、その場合、この結界内でも10体程度が限度である。手数を優先した。
2013-07-04 20:05:33
Astal_jukebox
@astral_jukebox
ビッグネストは先程同様に糸で拘束を狙う。 ひょいひょい飛び回り避けるホワイトだが、足元の全てが糸だ。 精密動作性は低く、一瞬の接触では捕獲は出来ない。 だが逆に言えばホワイトは一瞬しか同じ場所に居られないのだ。 空中でも糸は押しかかる為、常時糸を気にすることになる。
2013-07-04 20:10:33
Astal_jukebox
@astral_jukebox
スターチェインバーは範囲型固有術式、アービトラリー・ジャッジメントを展開する。最大展開半径15ｍ前後と狭いが、結界内を埋め尽くすには充分。味方だけ強化し敵だけ弱体させる恐るべき排他性・選択性を持つ。同格の味方のスペックを倍化、同じく敵のそれを半減させるなど効力も驚異的である。
2013-07-04 20:15:33
Astal_jukebox
@astral_jukebox
一般に、強化も弱体も範囲内の全員に有効なタイプが最も簡単である。 どちらか一種類に排他性を持たせるだけでもＢ＋級の技術だが、両者同時となるとＡ級以上である。範囲と出力を上げればＵＡＲグランドマスターへの昇格も確実とされるエルダーマスターの有力株だ。
2013-07-04 20:20:33
Astal_jukebox
@astral_jukebox
前後左右から糸がホワイトを狙う。間隙からは蝙蝠が鋭い牙と爪で襲う。 それら全てが本来の倍以上の性能であり、彼は半減に近いスペックでそれを捌かねばならない。 糸を避け、蝙蝠を踏み殺しつつの回し蹴りで五匹を殺し、糸を避ける。 糸の根元を蹴り、反動活用の手刀一発で五匹始末。
2013-07-04 20:25:33
Astal_jukebox
@astral_jukebox
千切れた死体で二匹潰れる。糸の固い部分を的確に殴り、反動蹴りで三匹始末。 死体を飛び石に更に五匹を撲殺肘撒撲殺手刀殺掌底殺。 「死ねぇっ！」 放射状蜘蛛の巣型魔術波を空中ブリッジで回避。転落先の地面糸が彼を捉えんと蠢くが、足首を回しながらの奇妙な蹴りの三連続で跳躍脱出。
2013-07-04 20:30:34
Astal_jukebox
@astral_jukebox
跳躍先へのチェインバーの星状魔力弾を手甲で全て捌く。弾かれた弾は、全て新手の蝙蝠12匹の頭部を的確に貫く。 …新手だ。 蝙蝠の死体を糧に、ネストが集めた大量の魔力をも利用することで何十回でも再召喚が可能なのだ。強力な反面、消費の多いチェインバーの術も長時間使える。
2013-07-04 20:35:33
Astal_jukebox
@astral_jukebox
恐るべきことにその効果は部位限定ながら結界自体にも及ぶ。マナの吸収性能も強化されている。沿岸部故に海のマナも届きやすい。今の消費速度を鑑みれば収支は黒字である。瞬間的に大量消費で赤字に落ちても、ここ数時間の蓄積の前では微々たる量だ。 すぐに取り戻せる。
2013-07-04 20:40:34
Astal_jukebox
@astral_jukebox
「ホワイト！確かに貴様の戦技は凄まじいようだ！それは認めよう！だが我々三人の連携はグランドマスター級以上！無敵だ！」スターチェインバーが叫ぶ。 「貴様が放置したこの数時間は大きいぞ！後悔しながら死ね！死ね死ね死ねぇっ！」ビーストコーラーが蝙蝠の数を増やし、合間に双頭犬も出す。
2013-07-04 20:45:34
Astal_jukebox
@astral_jukebox
「ここがてめぇの墓場だこのクズがぁぁっ！」ビッグネストが糸の操作を続ける。隙を見て蜘蛛の巣状の波動弾も撃ち込む。 先程までは持久戦の不利はＵＡＲ側に有ったが、今や一転して戦局はホワイトの不利に傾いた。今は優勢だが、獣と糸の相手だけしていては何時か削り切られる。
2013-07-04 20:50:33
Astal_jukebox
@astral_jukebox
彼には『神との仮契約』により体力を常時供給され続け、疲労自体は滅多にしない。敵はそれを知らないが、どの道今の不利を覆すには足りない。 日常ならともかく激戦下では供給が追いつかずに減り続ける。 そもそも生命力や魔力までは供給されない。 怪我や出血、格闘でそれらは失われていく。
2013-07-04 20:55:33
Astal_jukebox
@astral_jukebox
『へぇ恐ろしいもんすなぁ』 ……が。 当のホワイトは、テレビの向こうの戦時虐殺でも観るような気軽さと他人事さ無責任さで敵の挑発をてきとーに受け流していた。 今日の彼にとっては七橋裕岐のデートの成否が全てであり、それ以外は全てどーでもいー些事に過ぎなかったのだ。
2013-07-04 21:00:35