金子昭氏「「放射能といのちの危機」問題」

島薗進 @Shimazono

１金子昭氏「「放射能といのちの危機」問題」8/8中外日報 http://t.co/YUbDukV7uE　天理教の信徒であり、シュヴァイツァー研究者（『シュヴァイツァー　その倫理的神秘主義の構造とその展開』の著者）として知られる倫理学者でもある筆者の明快な脱原発論。　

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２金子昭氏（天理大おやさと研究所教授）「「放射能といのちの危機」問題 ― 原発は子孫を侵犯する」8/8中外日報http://t.co/YUbDukV7uE 「私は、原発問題の焦点をより明確化させるために、これを「放射能といのちの危機」の問題と言い換えたい」

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３金子昭氏「「放射能といのちの危機」問題 ― 原発は子孫を侵犯する」それはまさに、我々が責任倫理に基づいて行う価値の選択の問題である。すなわち、現在世代のための一時的な利益や繁栄と、いのちの尊厳を脅かし、未来世代に半永久的な負担を強いることのどちらが大切なのか、ということである」

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４金子昭氏「「放射能といのちの危機」問題」「放射能汚染は陸上だけでなく海上にも及び、近海の生態系は深刻な事態に立ち至っている。海中での生物濃縮により、放射能は最終的には人間に取り込まれる時が来るであろう」「一部には、低線量被曝による健康被害について問題ないとも言われているが」

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５金子昭氏「「放射能といのちの危機」問題」「仮に現時点ではそうだとしても、次代や次々代において遺伝的不安定性を誘発する危険性は拭えない。チェルノブイリ被曝者の子どもたちの内、慢性疾患のある子どもの割合が近年ますます増大する一方であるという確かな報告もあるからだ。高線量であれ」

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６金子昭氏「「放射能といのちの危機」問題」「低線量であれ、放射能は人間を含めたあらゆるいのちを脅かす」「ラジウムを発見したキュリー夫人は、研究の過程で大量の放射能にさらされ、白血病のために亡くなったが、彼女の直筆ノートや論文類からは、いまだに強い放射能が検出されるという」

島薗進 @Shimazono

７金子昭氏「「放射能といのちの危機」問題」「人類が放射能を手にしたことは、いのちそのものを左右する根源的な危機を意味する」「シュヴァイツァーは、ノーベル平和賞受賞講演「現代世界における平和の問題」（1954年）の中で、原子力という途方もない力を手にした人間は"超人"になったが」

島薗進 @Shimazono

８金子昭氏「「放射能といのち…問題」「そのことによって同時に"非人間"にもなってしまったと指摘した。人間が人間性を踏み越えた瞬間、人間ならざる存在、つまり非人間になるのである。そこで彼が求めてやまなかったのは、人々がお互いに皆、同じ生命であり同じ人間であることの実感的理解である」

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９金子昭氏「「放射能といのちの…」問題」「「彼は著書『文化と倫理』（1923年）においてこの倫理思想を詳細に理論づけているが、その出発点が集約的に表現されているのは、「私は生きようとする生命にとり囲まれた、生きようとする生命である」という言葉である。これは、あらゆる哲学や宗教に」

島薗進 @Shimazono

１０金子昭氏「「放射能といのちの…」問題」「通底するいのちの尊厳につながる根本姿勢ともなろう」「我々は原子力＝核を手にして"超人"になったつもりであるが、その実、人間性を通り越した"非人間"の所業を犯してしまっているのである。今一度回復させるべきは、「足るを知る」ことの大切さや」

島薗進 @Shimazono

１１金子昭氏「「放射能といのちの危機」問題」「自然への感謝及び畏敬の念であり、我々はこの原点に立ち戻って、人類の文明を再出発させていかなければならない」「今からでも遅くない。かつての原爆による「被爆」国であり、いまや原発による「被曝」国となった我が国こそが、原発廃炉の」

島薗進 @Shimazono

１２金子昭氏「「…いのちの危機」問題」「方向でのソフトランディングの行程表を、世界に向かって提示していくべきではないだろうか」 http://t.co/YUbDukV7uE　神道や民衆宗教の伝統からの脱原発論では大本http://t.co/hMHkunDjuQ と並ぶ力強い論