なぜ起業家は1日20時間働けるのか? 〜目標指向と目的指向、競争と自己成長〜

ベンチャー起業あるあるという記事を読みました。そこに書いてある指摘や感想が的外れに思えたので、自分なりに、なぜ起業家は1日20時間のハードワークに耐えられるのか、どうして新しく入った仲間が潰れるかについて書いてみました。
9
Naoto Hayashi @CheNaoto

ここで、ベンチャーの経営者を悩ませるパラドックスがある。「中小零細企業とベンチャーのパラドックス」である。それをすこし紹介しよう。

2013-08-14 06:37:56
Naoto Hayashi @CheNaoto

一番最初に紹介した記事のタイトルは「ベンチャーあるあるに陥ってしまった」という記事だったけれども、実は自称ベンチャーの大半はベンチャーではない。ベンチャーというのは革新的なサービスをする会社のことである。

2013-08-14 06:38:45
Naoto Hayashi @CheNaoto

たいていの自称ベンチャーは、ベンチャーではない。革新的なサービスをしていない。誰がやっても真面目にやれば同じように儲かる、ある意味でいえばつまらない仕事しかしていないのだ。(もちろん、やる人の心構えで、仕事はおもしろくもなるし、つまらなくもなるとは思うけれども。)

2013-08-14 06:39:30
Naoto Hayashi @CheNaoto

だから、たぶん一番最初に紹介した記事の会社はベンチャーではない。ベンチャーというのは、もっと乗るか反るかを追求する革新的な事業をする会社である。派手に儲かるか、まったく儲からないかのどちらかである。

2013-08-14 06:40:41
Naoto Hayashi @CheNaoto

革新的な事業をするベンチャーは「目的」をメンバーで共有し、熱狂することは容易い。しかし、事業が革新的であるがゆえに、なかなか理解されないことも多く、残念ながらほとんど儲からないケースも多い。

2013-08-14 06:41:20
Naoto Hayashi @CheNaoto

一方、そこそこ誰がやっても儲かる事業をする中小零細企業は、儲かる事は儲かる。当たり前である。儲かる事が分かりきってる仕事なのだから、そもそも儲からないのがおかしいのだ。

2013-08-14 06:42:23
Naoto Hayashi @CheNaoto

しかし、一方で、「これ誰でもできる仕事なのに、なんで自分たちがやっているんだろう? 何の為にやっているんだろう?」という気持ちにもなりやすい。崇高にも思える世界革命のためではなく、オーナー一族に献金するためにやっているような気持ちにもなりやすく、そこに被害者意識が芽生える。

2013-08-14 06:43:09
Naoto Hayashi @CheNaoto

これが中小零細企業のマネジメントの難しさなのだと思う。儲かりやすさと、人材の熱狂させやすさというのは、たいていの場合反比例するものなのだ。

2013-08-14 06:43:54
Naoto Hayashi @CheNaoto

たとえばワタミ・光通信とグーグル・フェイスブックを考えてほしい。前者は手固く儲かりそうだが、従業員を熱狂さすのはむずかしそうだ。一方後者は黒字化まで時間がかかりそうだが、従業員は熱狂しそうだ。

2013-08-14 06:45:23
Naoto Hayashi @CheNaoto

だから、ワタミや光通信が似たような同業が一杯ある中で、一流の大企業になったのは、彼らが目標を掲げるだけではなく、従業員が持っているそれぞれの人生の目的にまでフォーカスをして教育をしたからではないかと考えている。

2013-08-14 06:46:46
Naoto Hayashi @CheNaoto

やはり、従業員それぞれの人生の目的を知っていて、それにすり合わせるような形でマネジメントをしている経営者というのは人を限界まで動かせるのではないかと思う。

2013-08-14 06:48:10
Naoto Hayashi @CheNaoto

結局創業期メンバーだけやる気があり、新しく入った人がやる気がないベンチャー起業あるあるに陥らないためには、目の前の数字の目標なども大事だけれども、それ以上に人生の目的を仲間みんなで共有できる体勢を整えなければ行けないと思っている。

2013-08-14 06:48:42
Naoto Hayashi @CheNaoto

ここまでは、新しく入った仲間をどうやる気にさせるかという話だ。数値目標を与えるだけでなく、人生の目的にまで遡って、みんなで同じ人生の目的を共有しようという話だった。たとえば弊社では、不登校の子でもいい大学に行ける世界にしましょうというのがそれだという話。

2013-08-14 06:51:24
Naoto Hayashi @CheNaoto

ここから先は、新しく入った仲間のやる気を、どう殺がないようにするかという話だ。モチベーションをマネジメントする一番の秘訣は、モチベーションを与える事・目覚めさせる事と、モチベーションを殺がないことだからだ。

2013-08-14 06:52:07
Naoto Hayashi @CheNaoto

創業期のメンバーはなぜやる気まんまんなのだろうか? 一つの仮説があるとしたら、それは競争がないからではなかろうか?

2013-08-14 06:52:42
Naoto Hayashi @CheNaoto

やる気まんまんな理由が、競争がないからだというのはにわかにおかしく聞こえるかもしれない。競争があるからこそ、人はやる気になるのだという人もいるかもしれない。しかし、私はそれはウソだと思う。少なくとも自分は人と競争してやる気が出た事など一度もないからである。

2013-08-14 06:53:26
Naoto Hayashi @CheNaoto

創業期メンバーのあいだでは競争がない。これは当たり前のことだ。できたばかりの会社なんてお金もないわけだから、俺営業、お前プログラミング(笑)、お前生徒指導みたいな分業しかできない。それぞれがそれぞれの仕事をがんばるしかない。競争相手なんかいない。

2013-08-14 06:55:31
Naoto Hayashi @CheNaoto

だから、やる気が出るのではないかと思う。自分しかやれる人はいないという責任感と、どんどん結果が大きくなって行く楽しさがそこにはある。仮に営業カルチャーの会社で、創業メンバー三人みんな営業みたいな会社でも、焦点は仲間を蹴落とすことじゃなくて会社を大きくする事にあるからやはり幸せだ。

2013-08-14 06:56:29
Naoto Hayashi @CheNaoto

しかし、これが例えば会社が少し大きくなって、たとえば営業が十人いるようになったらどうなるだろうか? 会社への帰属意識は創業期のメンバーより少ないだろうし、なんかまわりの成績も気になる。自分が負けてると、なんか落ち込む。どんなに頑張っても勝てない気がする。仕事のやる気がなくなる。

2013-08-14 06:57:52
Naoto Hayashi @CheNaoto

私はいままで営業として、いろんなお客さんと接して来たし、大きな会社とも接して来た。そこで学んだ一つの教訓は、競合とか競争相手なんか気にしてもどうしようもないということだ。

2013-08-14 07:00:00
Naoto Hayashi @CheNaoto

たとえば、自分のライバルが、東大卒プログラミングも出来るイケメンだったとして、(妙にリアルなのはご愛嬌です)さて、慶應底辺学部在学中プログラミングできない残念な見た目の私が勝てるかどうかというと、これは分からない。勝てない気がする。だから、そこにフォーカスしちゃダメだ。

2013-08-14 07:00:54
Naoto Hayashi @CheNaoto

勝負の前に、圧倒されたらもうそこで勝ち負けはだいたい決まっていると思う。だから手強い競争相手と同じ土俵で闘おうとしないことだ。自分なんか結構悩みまくって、すっころびまくった人生を歩んで来たので、そういう高校生の気持ちは誰よりも分かる。だからその強みをどう活かすかだけを考える。

2013-08-14 07:01:58
Naoto Hayashi @CheNaoto

もっと言おう。他人のことなんか気にしてもどうしようもない。他人の見た目の営業成果も能力も、自分に変える事はできない。自分は自分がコントロールできることだけを気にかければ良い。

2013-08-14 07:02:55
Naoto Hayashi @CheNaoto

だから、たとえば昨日ライバルに勝ったか負けたかを私は気にしない。そんなことじゃなくて、私は昨日の自分に今日の自分が勝てているかどうかだけを気にする。

2013-08-14 07:03:30
Naoto Hayashi @CheNaoto

どんなに意志が強い人でも、昨日の自分に勝ち続けている、連戦連勝という人はなかなかいない。だから、昨日の自分に勝ち続けることにさえフォーカスすれば結果として、あらゆる競争相手を打ちのめすこともできる。

2013-08-14 07:04:38