バター犬de名夏

いつからかどこから始まったかバター犬・・・。
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三色 @mokamisama

@kaya_miya 一度イっているのに──そんなものでは満足出来ないとでも言うように、俺の体はどんどんと彼を求めていった。すると、名取さんの体がふっと離れた。急に消えてしまった体温に不安に駆られたのも一瞬で──彼は俺の腕を掴み体を反転させると、すぐにまた体全体で抱きしめてきた。

2013-08-30 00:16:30
三色 @mokamisama

@kaya_miya 「夏目…」繰り返しキスを落としてくる。頬に、額に、まぶたに…唇に何度も何度も。その度に彼の吐息が掛かり、バターの香りがして──だけれどもう、恥ずかしがる余裕もなくなっていて。「名取さ…ん…っんあ」もどかしくて、早く欲しくて──両足を彼の体に巻きつけた。

2013-08-31 00:24:41
三色 @mokamisama

@kaya_miya 彼は腰を少しずつずらしながら、入り口にたどり着くといきり立ったその先端をぐっと押し込んだ。「ひあ…っ」「く…」「あっ、あっ」ぐぐっと最奥まで滑り落ちてきた彼のものは、留まりもせずに来た道を戻っていく。「夏目…きつ…」

2013-08-31 00:25:25
三色 @mokamisama

@kaya_miya 離したくなくて、無意識に力が入ってしまったらしい。だけれどもう自分の体をコントロールすることなんて出来なくて。「や…あ、名取さ…ん」先端だけ残した状態で引き戻されたそれは、再び勢いよく俺の中に押し込まれた。ズンと体の中に衝撃がくる。「はうっ…あんっ」

2013-08-31 00:26:16
三色 @mokamisama

@kaya_miya 「ハァ、ハ…いい、気持ちいい…」片手で頭をぎゅっと抱きかかえられて、首筋に舌を這わされる。「あ、ああっ…やあっ」足の先まで痺れが走り、突かれる刺激に嬌声を上げた。「夏目、夏目…っいい…」「あう、あ、ああ」「ごめん、もう我慢できない」

2013-08-31 00:27:00
三色 @mokamisama

@kaya_miya 名取さんは貪るように俺の唇と舌を吸うと、物も言わず起き上がり俺の脚を自分の肩に掛けた。俺は二つ折りにされるような格好で組み敷かれる。何のクッションもないフローリングの床は背中に痛みを走らせたけれど、もうそんなことはどうでも良かった。

2013-08-31 00:27:49
三色 @mokamisama

@kaya_miya 「あ、あぅっ…はう…っ名取さ、ん…」「…夏目、イってもいい…?」「はい、はい…お、れも…」名取さんが欲しい。もっと、もっと強く、欲しい──!「ひあっ、あぅっ、あっ…!!」ズン、ズンッと最奥を突き上げられ、あられもない声が口からほとばしる。

2013-08-31 00:28:29
三色 @mokamisama

@kaya_miya 彼のものが俺の中を大きくかき回すたびに、腿にねっとりとバターが伝わり落ちてきた。ぐちゅぐちゅといやらしい音が耳に届いてきて、さらに昂ぶった俺の欲情を掻き立てていく。「夏目っ…ハア、ハ…」彼の顔が、目の前にくる。汗ばんだ額に、はらりと前髪が落ちた。

2013-08-31 00:28:58
三色 @mokamisama

@kaya_miya ──その様子がとても色っぽくて。「名取さん…っ」たまらなく彼の首に腕を回した。「もう、イクよ」耳元で囁かれる。その低い甘い声だけで、俺の体はビクビクと痙攣した。「あ、ああっ…あああっ…やっ、あ、んっ、そこっそこ…っいい 、いっ…」

2013-08-31 00:29:36
三色 @mokamisama

@kaya_miya 絶え間なく来るピストンに、喉の奥から狂ったように喘いだ。名取さんが俺を求める動きが、気持ち良くてたまらない。もっと、もっと名取さんが欲しいっ。奥の奥まで、俺を蹂躙して欲しい──!「ああっ、ああんっ──あああ!!」「夏目っ…く…」

2013-08-31 00:30:02
三色 @mokamisama

@kaya_miya 彼の呻きとともに、熱いものが解き放たれる。体の奥でそれを味わいながら、俺も二度目の絶頂を迎えた。「ハァ、ハァ…」「夏目…」吐息交じりで俺を呼ぶ名取さんの声はとても満足げで──息を荒げている俺の唇に、唇をそっと合わせた。「ん…」「…またお風呂入らないとね」

2013-08-31 00:30:32
三色 @mokamisama

@kaya_miya 囁きながら彼が笑う。「誰のせいですか」俺は僅かばかりの体力を振り絞って、名取さんを睨みつけた。

2013-08-31 00:31:11
三色 @mokamisama

@kaya_miya 「あー!」神社に着いてからだいぶ祭を満喫した頃、突然俺が声を上げたので名取さんが驚いてこっちを見た。「どうしたの?」「何か忘れていると思ったら、……ニャンコ先生のこと忘れてた」昨日はあのまま名取さんと神社裏の森から帰ってしまった。

2013-08-31 00:31:36
三色 @mokamisama

@kaya_miya 色々大変な思いをしたので、先生のことなどすっかり忘れてしまっていた。「先生、どうしたんだろう…」「大丈夫だよ、夏目。猫ちゃんならきっと、知り合いの妖とでも森の中で楽しくやっているんじゃないかな」「それならいいんですが」

2013-08-31 00:32:19
三色 @mokamisama

@kaya_miya 飲んで帰ってこないなんてよくあることだから、まあ心配は要らないだろうけれど。「飲みすぎてなければいいけど…」「あはは、どうだろうねぇ」笑い事じゃないですよ、と俺が呟くと、名取さんがそっと浴衣の袖から手を差し込んできた。「な、だ…だめですよ、こんなところで」

2013-08-31 00:32:48
三色 @mokamisama

@kaya_miya 「夏目と手を繋ぎたいな……猫ちゃんを探しがてら、昨日の森に行かないかい」あそこなら人がいないからさ、名取さんが耳元で囁く。「二人きりになりたい」そんな彼のダイレクトな要求に、不覚にも俺の頬は赤く染まってしまった。「──はい、生クリーム&ストロベリー」

2013-08-31 00:33:29
三色 @mokamisama

@kaya_miya 「わ、ありがとうございます」境内近くの屋台で、名取さんがクレープを買ってくれた。男二人で生クリームたっぷりのクレープを買っている姿はなんだか少し恥ずかしかったけれど、にこにこと手渡してくる彼の笑顔を見たら、そんな恥ずかしさはどうでもよくなって。

2013-08-31 00:33:54
三色 @mokamisama

@kaya_miya なんだかくすぐったいような、嬉しいような──ほんわかとした気分になった。昨日の待ち合わせ場所に向かう道に入ると、人の姿も無くなり──俺たちは自然とお互いの手を取り合って──繋いだ手の温もりを感じながら、ぷらぷらと歩いていった。

2013-08-31 00:34:27
三色 @mokamisama

@kaya_miya プルプルプル、静かな空間に電子音が響いた。「あ、ごめん、事務所からの電話だ」名取さんは携帯電話を取り出すと、液晶画面を見て済まなそうにそう言った。「ここちょっと電波悪いから、境内のほうに戻るよ」

2013-08-31 00:34:59
三色 @mokamisama

@kaya_miya 先に行っててくれるかい、持っているクレープを俺に預け名取さんは来た道を戻っていった。残された俺は、仕方なく一人で目的地に向かう。ほどなく、大きな岩が見えてきた。ふう、と息をつき、俺は大岩に寄りかかった。まだ昼間なので、昨日と違って景色がはっきりと見える。

2013-08-31 00:35:28
三色 @mokamisama

@kaya_miya 人気はないけれど寂しい感じはしなかった。両手のクレープを持て余しながら、名取さんが戻るのを待っていると、後ろの茂みからガサガサと何かが近づいてくる音が聞こえた。「……っ」昨日の惨事を思い出し、戦慄が走る。「にゃーつめ!!」「せ、先生…っ」

2013-08-31 00:36:01
三色 @mokamisama

@kaya_miya 飛び出してきたのは、酒の匂いをプンプン漂わせたニャンコ先生だった。いつもの猫の姿に戻っている。「う、わ…酒臭せぇ、…先生、ここでずっと飲んでいたのか!?」「にゃつめが全然…迎え来ないから…ヒィック、この森の妖たちと飲んでおった、ヒックゥ~」

2013-08-31 00:36:34
三色 @mokamisama

@kaya_miya 「そ、それは、ごめん…」先生のことを思い出しもせず、昨晩ずっと名取さんとあんなことをしていたことは、確かに申し訳ない。俺は素直に謝った。「ん、にゃつめ、旨そうなもの持ってるなあ…ヒック~」

2013-08-31 00:37:01
三色 @mokamisama

@kaya_miya 先生の目が獲物を狙う猫のように俺の手にあるクレープを捕らえ、きらりと光った。「くれ~っ!」「わー! ちょっと先生っま、待てっ…やめろってば…うわあっ」両手が塞がっていたのでどうにも避けられず、飛んできた先生をまともに受け止めてしまった。

2013-08-31 00:37:34
三色 @mokamisama

@kaya_miya 勢いで後ろに倒れ、ドシンと尻餅をつく。べちゃっと胸元に嫌な感覚がした。「痛たた…、うわっ、な、生クリームが…っ」逆さまになったクレープから、ぼたっと生クリームが浴衣の襟元に落ちてしまっている。「もう、先生──!」これじゃあ、昨日とおんなじだ!

2013-08-31 00:37:59
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