三色
@mokamisama
@kaya_miya せっかく名取さんに浴衣を貸してもらったのに…ああ、どうしよう…。「名取さんの浴衣なのに、どうするんだよ…」「ん~、にゃつめ、名取といえばな、ヒック…」俺から奪い取ったもうひとつのクレープを貪りながら、先生が言った。
2013-08-31 00:38:28
三色
@mokamisama
@kaya_miya 「向こうの屋敷で鎖に繋がれておったから、ヒック~…私が助けておいてやったぞ」ふふん、と先生が丸い体を反らし、得意げに胸を張る。「鎖…?繋がれ…? え、先生…何のこと──」すると突然、背後からまたガサガサとなにやら近づいてくる音が聞こえた。「ま、まさか…──」
2013-08-31 00:38:54
三色
@mokamisama
@kaya_miya 嫌な予感しかしない。青ざめているであろう顔を、そろりと後ろへ振り向かせようとした瞬間──。「う、うわあ!」大きな物体が俺に飛び掛ってきた。それは、わん、と大きく吼えると、もふもふした尻尾をはちきれんばかりに振って俺の上に覆い被さる。
2013-08-31 00:39:32
三色
@mokamisama
@kaya_miya 「おまえ、き、昨日の…、ひいいっ」昨日俺を散々舐め回してきた舌が、間髪入れず襲ってきた。「ひ、やっ、やめっ…」「名取のやつ、ヒック、犬のまま元に戻らんなぁ~」先生がクレープをもぐもぐ食べながら、上から覗き込んでくる。「せんせ、これ、名取さんじゃ…ひゃあっ」
2013-08-31 00:40:05
三色
@mokamisama
@kaya_miya 全体重で押さえつけられ、胸元を大きな舌がべろんべろんと舐めあげる。「や、やめっ」ああそうか、生クリームを舐めて……。「夏目!?どうし──」俺の悲鳴に、名取さんが駆けつけてきた。「───」「………」またしても犬に組み敷かれている俺を前にして、彼の動きが止まる。
2013-08-31 00:40:45