烏賀陽弘道@hirougaya氏の、特別レクチャー! ステレオタイプ論 第一部
- Eric_Ridel
- 1507
- 0
- 0
- 0
1)今週号(最新号)の週刊新潮は「美人検事」とか長髪の「キムタク検事」とかいう比喩で大阪地検の検事二人を紹介していた。証拠改ざんの前田検事を「刺した」二人だそうだ。
2010-10-02 00:11:563)劇の構成要素は「登場人物/character」「物語/story」「舞台/stage」「せりふ/lines」があることだ。
2010-10-02 00:14:374)現実認識が「ドラマ化」(テレビドラマではないです)するというのは、現実をこうした「劇」の構成4要素で理解しようとすることだ。
2010-10-02 00:16:32キムタクとは似ても似つかない RT @hirougaya 今週号(最新号)の週刊新潮は「美人検事」とか長髪の「キムタク検事」とかいう比喩で大阪地検の検事二人を紹介していた。証拠改ざんの前田検事を「刺した」二人だそうだ。
2010-10-02 00:20:256)この設定がされた瞬間、本物の「キムタク検事」はテレビの中のキムタク検事のような「正義の味方」=絶対善として認識される。「美人検事」は言わずもがな。
2010-10-02 00:21:447)こういう認識形成(perception shaping)を「ステレオタイピング」ともいう。まあ現実認識のドラマ化の中の、人物理解を別名ではこう言う。
2010-10-02 00:23:328)これまで述べているように、大阪地検のロンゲ検事も美人検事も、善でも悪でもない。ぼくと変わらない愚かで凡庸な人間の一人だ。
2010-10-02 00:25:36@hirougaya 検察=正義というマインドコントロールを、放送メディアはかなり担ってきたと思います。刑事もの、検察官が主人公のドラマが、最近、民放に非常に多いです。弁護士が活躍して、冤罪を晴らすというドラマは、ほとんどありません。
2010-10-02 00:27:329)「強引なストーリーを設定してそれに沿って現実をねじ曲げた調書を作成する」こともあったかもしれない。キムタクや美人検事の取り調べで悔し涙を流した人もいるかもしれない。
2010-10-02 00:27:3615)ありがたいことに、最近はブログもtwitterもあるので、誰がそういう愚行をしたのか、ちゃんと記録が残る。そういう人を警戒すればいい。記録が残るというのは素晴らしいことだ。
2010-10-02 00:32:16さしずめ美人検事は松たか子? http://ow.ly/2N2JY (ホリエモン涙 RT @amneris84: キムタクとは似ても似つかない RT @hirougaya …週刊新潮は「美人検事」とか長髪の「キムタク検事」とかいう比喩で大阪地検の検事二人を紹介していた。…
2010-10-02 01:44:48@gaitifujiyama ご賢察です。ですから「記者クラブ加盟社」vs「フリージャーナリスト」を悪vs善みたいに述べる二元論言説にもぼくは疑いの目を向けています。
2010-10-02 02:31:07@hirougaya 全く仰る通りです。昨今の社会状況を鑑みるに、物事を単純化する事によって失ってきたものの大きさを噛み締めています。
2010-10-02 02:35:26@gaitifujiyama 「スクープの達人」という映画もけっこう楽しめました。まったくのフィクション、ねつ造を連載で掲載してしまったクオリティ誌の話。「特ダネ」ははやく掲載したいという心理的圧力が働くので、編集幹部も点検がおろそかになる。そういう心理がよく描けています。
2010-10-02 02:38:41@gaitifujiyama ここに御説を書いておられる大兄ほどに読者/視聴者は成熟し、賢明なのです。マスメディアや記者たち(フリーも含む)が愚鈍な二元論を無自覚に書きまくるのを見て、「情報の送り手より受け手のほうがリテラシーが高い」と思うのです。送り手も早く気がつけばいいのに。
2010-10-02 02:41:30@hirougaya 「ニュースの天才」ですね。あの映画も面白かったです。独裁国家ならいざ知らず現代のアメリカで起きた実話というのが興味深かったです。しかし三浦事件から松本サリン事件を経て今に至るまで、事が起こる度に反省している筈なのにそれが報道に生かされてない様に感じて残念です
2010-10-02 02:54:05