酢堂提督(仮名)の艦船講座5

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

20世紀初頭にドレッドノートという戦艦が登場したことで、それまでの戦艦は過去のものとなります。観念的に完全に世代が代わり、弩級最強って感じで宣伝されて、まあ大体あってるのでそゆことになりました　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

じゃあ弩級って何が凄いの？ていうと、主砲が沢山搭載されてるってだけ。単位時間あたりの投射量でいうなら弩級以上の艦は存在してたし、ぶっちゃけそんな自慢する程でもない。特色ある武装ではあるけどね　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

弩級は、当時導入が進んでいた試射と観測を繰り返す射撃に適合したハードウェアであるというのが特色だったんです　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

当時の遠距離射撃は、大体あのぐらいって距離を見積もって、場合によっては副砲一発をその距離で撃ってみて、まあ大体こんなもんだなって距離設定で乱射します。距離の見積もりと試射はしてますが、そんなに当てにならない　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

ではなんで当てにならないかというと「砲弾は同じ場所には着弾しない」という兵士の格言どおりでして、砲を固定して射撃しても、まあ大体半径50～100mぐらいは着弾がばらつく。酷い時には500mぐらいばらつく　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

撃ってみて、少しズレたかな？ってなった時、照準が悪いのか、砲弾がばらついたのか、一定レベルより先は「分からない」　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

そして風とかの影響で弾の飛び方はその日によって多少違います。この影響って砲の種類が違えば違ってきます。風に流されやすい軽い弾と流されにくい重い弾だったら、軽い弾だと5000mで良いけど重い弾なら4800でセットしないといけないかもしれない　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

つまり「一門の副砲でとりあえず撃ってみて結果を見てみる」じゃイマイチ信用出来ない、特に主砲を撃つのにはちと信頼性に欠けるデータです、近距離ならいいけど遠距離じゃ誤差多すぎで使えない　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

一斉射撃で一度に数発放てば、着弾がそれぞればらついても、全体としてどこらに落ちてるのか、つまり着弾の散布界の中心を把握できます。この中心が照準した場所です。散布界中心が目標からどのぐらいずれたかを目測すれば、狙いを定めることが可能になります　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

「同じ砲で一斉に何発か撃つことで着弾中心を把握する」ことで試射と観測が成立するのです。実際にはこの散布界と中心自体もばらつくんですけどね　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

この中心把握には理屈で最低3発、実用は4発が欲しいとされました。たいていの小型艦の主砲数が3～4発なのはこれが理由の一つです。ある程度の数を使うことで、照準が可能になるわけです　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

そして第一次大戦頃の戦艦の主砲は交互射撃が基本でした。これにはいろいろな理由があるんですが、まあそういうもんだったんです。だから3～4発を同時に放つには6～8門欲しいわけです　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

ついでにいうと色々な理由から「撃て」でちゃんと弾が出る保証はありません。故障とか装填間に合わないとか、照準間に合わないとかで、8割ぐらいしか狙い通りに望ましいタイミングで撃ってくれません（これを出弾率といいます）実戦では6割も覚悟とか言われてました　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

練度が高い艦だと出弾率は90％以上ですけど、実戦では焦りとかもあるのでそんなに期待はできません。同時3～4発を60～80％の出弾率で達成するには、4～6門欲しい。つまり戦艦だと8～12門あれば大丈夫だねってことになります　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

弩級や超弩級の砲数はこういう理屈から8～12門なわけ。砲数が火力！てだけで積んでるわけではなく数を積むことで遠距離照準を可能にしているのだと、そういう話でした　＃艦これ

ＳＵＤＯ @sudo_simoigusa

来週のこの時間は、陽炎ちゃんはスパッツの下にパンツを履いてるのかどうか、これを検証してみたいと思います　＃艦これ