酵素ジュースにカビ毒のリスクはあるか?
「スズメ8さんが酵素ジュースで実験してみた」 http://t.co/DCvpbiACJ2 関連して、カビ毒による危険性はほとんど考えられない事情でも語りましょうかね。
2013-10-03 19:03:16その前に、カビとカビ毒の基礎知識
食品衛生の窓 カビとカビ毒
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/kabi/index.html
実験的にはカビ毒を作るカビは沢山の種類知られている。 しかし、実際の食品に生えてカビ毒を作るカビというのは相当種類が限定される。 例えば、アフラトキシンならAspergillus flavusかA. parasiticus以外のカビが作ることはほとんどない。
2013-10-03 19:14:35今回スズメ8さんの実験で沢山いたのが黒カビ。予想されるカビの種類はまとめに書いてあるけど、黒カビのうち、CladosporiumやRhizopusは普通に調査されているカビ毒は作りません。
2013-10-03 19:21:02生えた黒カビの中で可能性が低いのはAspergillus niger。こいつはフモニシンB2とオクラトキシンAを作る可能性はある。 しかし、基本的にnigerは30度以上の条件でないとカビ毒を作れない。 家庭で酵素ジュースを作って置いておく時にそういう状況になるのは考えにくい。
2013-10-03 19:28:59Nigerについては、こちらも参照
Aspergillus nigerとフモニシンと黒麹菌
追記
スズメ8さんの実験条件をよく読んだら、
「インキュベーターを35度に設定」
黒カビ3種(Cladosporium、Rhizopus、Aspergillus)のうち、もしAspergillus nigerがそれなりにいたら・・・
今回の実験では、カビ毒のフモニシンB2とオクラトキシンAを産生する可能性は否定できない!に修正いたします。
また、果物から検出されるカビ毒のメジャーなものは、オクラトキシンA(ブドウ、レーズンなど)とパツリン(リンゴジュース)。 酵素ジュースを検査したらこの二つが検出される可能性は0ではないけど、検出されたとしても元の果物由来のせいであり、酵素ジュースとは関係ない。
2013-10-03 19:36:28酵素ジュースにカビ毒があるとしたら 1.黒カビのnigerがたまたま増えて、且つ30度以上で保管する 2.かびたリンゴを原料にして、カビが増えるとき 私が思いつく限りこの二つのケース。 どちらも現実的にはまずあり得ないので、酵素ジュースはカビ毒のリスクについてはまず無いと考える。
2013-10-03 19:47:42あくまで、酵素ジュースはカビ毒のリスクはまずないというだけであって、 細菌など、他のリスクについては… 今後のデータ待ちというところですな。
2013-10-03 19:50:10