2013年10月12日

茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第1062回「見て、もらいたいんだよね」

脳科学者・茂木健一郎さんの10月12日の連続ツイート。 本日は、今朝、はっとしたこと。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第1062回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、今朝、はっとしたこと。

2013-10-12 08:02:51
茂木健一郎 @kenichiromogi

みも(1)さっき、コンビニに行く途中で、こんな風景があった。小学校2年生くらいの男の子が、ランドセルをしょって、母親と喋っている。母親は、車に乗り込んで、どこかに行こうとしている。男の子が、「一時間目は**で、二時間目は**で・・・」と一生懸命説明している。

2013-10-12 08:04:01
茂木健一郎 @kenichiromogi

みも(2)どうやら、授業参観らしい。それで、母親が、「いくいく」と適当に答えていたら、男の子は不安になったみたいで「二時間目は絶対来てよね」と母親に訴えかけていた。それで、エモリー大学のPhilippe Rochatの口癖「見てもらっていない行動は存在しない」を思い出した。

2013-10-12 08:05:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

みも(3)子どもにとって、行動は見てもらって初めて社会的に存在する。怪我をしてがまんしていた子どもが、母親の顔を見て泣き出すのはそのためである。保護者の与える安全基地(secure base)の大切さを強調したのはJohn Bowlbyだが、見てもらいたいという気持ちは時に切ない

2013-10-12 08:07:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

みも(4)成人したって同じで、大学院生の頃、学会で発表している時など、学会の尊敬する先生がちゃんと聞いているか、気になってしょうが無かったものである。(ずっと眠っていて、最後にはっと起きて質問する、というのが大物の証だということを学んだが。)子どもはもっと強烈にそう。

2013-10-12 08:08:21
茂木健一郎 @kenichiromogi

みも(5)Rochatがよく挙げる例。女の子が飛び込み台の上に立って、なかなか飛び込まない。なぜかと言えば、プールサイドの母親がこっちを見ていないからだ。せっかく練習したのだから、見てもらいたい。「見て、見て!」それは、女の子の魂の叫びであると同時に、安全基地の成り立ちでもある。

2013-10-12 08:09:33
茂木健一郎 @kenichiromogi

みも(6)母親は子どもの様子を見る。上司は部下の様子を気に掛ける。肩をたたいて、「よっ、最近どう!」という、いわゆる「ニコぽん」だけで、十分なのだ。他人に関心をもたれているという意識が、「安全基地」となって、未知の領域への挑戦を、支えてくれる。

2013-10-12 08:11:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

みも(7)ところで、母親は物理的にいつも存在するわけではないから、子どもは母の「内部モデル」をつくる。上司も同じで、いつもそこにいるわけではないから、部下の中に、「上司はこういう人」というイメージができれば良い。実際に見ているというより、見られているという幻想が生じれば良いのだ。

2013-10-12 08:12:29
茂木健一郎 @kenichiromogi

みも(8)もっとも、時には、ほめのタイミングなどで、実際に見ていることが証明されなければならない。ドーパミンの動作原理は強化学習だが、放出の直前の行動でないと強化の意味がない。良いことがあったら即座にほめる。そのためには、結局、相手のことを常に気に掛けていなければならない。

2013-10-12 08:13:29
茂木健一郎 @kenichiromogi

みも(9)最初の男の子の話に戻る。あのお母さん、二時間目にちゃんと授業参観行ってくれるかな。母親が来てくれた、というだけで、子どもは張り切るものだ。そして、どんな小さなことでもいいから、よく出来たことを見つけて、あとでほめて欲しい。そのことが、ブルーオーシャンへの挑戦を支える。

2013-10-12 08:14:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第1062回「見て、もらいたいんだよね」でした。

2013-10-12 08:15:14

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