10/6-12twnovel

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高山 環 「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕(宝島社文庫)」より発売中 @Takuya11

#twnovel 白うさぎは飛び跳ねたりしなかった。岩の上に座り、ただ月を眺めた。満月からの光がうさぎと周りを照らす。いつものように月は空に浮かび、うさぎと一定の距離を保っている。「そろそろ、いいか」背後で待っていた熊が言った。うさぎはこくりと肯く。「待っていてくれてありがとう」

2013-10-05 10:33:58
なきbot @W_Ayuko

夜道でヒールがコツコツがんばれってうるさいから脱いでやった。最終バスは目の前でさよなって手を振って、わけもなく涙がでた。けれど、両手にヒールを持ってストッキングで歩いてる女、なんてクレイジーなんだろうって思ったら涙は止まった。足の裏にアスファルトの痛みを感じる。#twnovel

2013-10-05 10:34:28
ひらばるまなぶ(平原学)@もの書き @chocolatesity

誕生日、彼から別れのメールが来た。人生最悪の誕生日プレゼント。寧ろ、彼なんかと出会ったこと自体が最悪なのかもしれない。アドレスも写真も、全部削除してやる。 #twnovel 今思い返せば、それも彼の思うツボだった。数年後に迎えた誕生日、新しい相手と二人、彼の墓の前で手を合わせる。

2013-10-05 11:07:40
パイパン男子bot @paipanman69

「今の彼女、パイパンが好きじゃないらしいんです」喫茶『ルフラン』でブレンドを注文した後、俺はマスターにそう言った。「別れちゃえよ」「え…?」あっさりした言い方に面食らった。「女はいくらでもいる。でも、パイパンという生き方を選べるのはお前しかいないんだぜ」(完) #twnovel

2013-10-05 11:08:02
銭喰 @zeniqui

#twnovel チクワはもともと串付きで売られていたが串を背骨として泳いで逃げることが多かったため骨抜きして売られるようになった。のちにドイツを訪れたしたチクワ職人が串付きのフランクフルトを見かけて「さすが独逸は豚まで規律正しく潔い」とたいそう誉め称えたという。

2013-10-05 11:08:31
ドーナツ @donut_no_ana

#twnovel この世に事情のない家庭は存在しない。「お母さん。一生懸命でしたよ。お子さんが本格的にスポーツをやってるとほら。大変でしょう、いろいろ。あそこは片親だし、よくやってるなと感心してました。それがあんな」問題は死亡した少年が被害者なのか加害者なのかわからない点である。

2013-10-05 11:12:19
wacpre @wacpre

#twnovel 飛行機の窓側の席を喜んでいたのはいくつまでだったろうか。翼の近くだったら離着陸時にジッと動く様子を、そうじゃなかったら風景を楽しんでいたのに。久々の窓からの見慣れた風景を眺めながらぼんやりと。帰ってきたんだな、と思う自分に驚いた。そっか、帰る場所があったんだ。

2013-10-05 11:26:18
銭喰 @zeniqui

#twnovel 衝撃に弱い、音がうるさいという弱点を克服した軟骨スケルトンとして生まれた我が身を呪う。「しかも美味いぞ」と笑うネクロマンサー。しね。我が主しね。美味いせいでケルベロスに齧られた。というか喰われた。「オイシイ、オイシイ」と親指を立てる我が主。しね。しんで成仏しろ。

2013-10-05 11:37:03
fuu @fuu_twitt

「会社辞めたい」と呟いた。「大丈夫」と返してくる男がいた。プロフィールには55歳。「会社辞めたい」毎日呟いた。「大丈夫」毎日返してきた。ある日呟いた「死にたいです」。次の日、何の前ぶれもなしに父が上京してきた。20年ぶりに私を抱きしめて言った。「大丈夫」 #twnovel

2013-10-05 11:42:53
銭喰 @zeniqui

#twnovel 京浜東北線の車内で伊達政宗に話しかけられた。「ウチ昔、東北を景品に戦わされたことがあるっちゃ」中敷きと靴紐でできた手作りの眼帯には龍の一字。「それで東北は手に入りましたか?」『にしにっぽり~にしにっぽり~』政宗は肩を落として降りた。天下取りからは、とっくの昔に。

2013-10-05 11:48:06
@mimimdr

最初のお友達はおかっぱだった。初めてお家に来た日、ハサミでおそろいに切られた。床屋さんも一緒に行って、おそろいにしてと注文する。やがて小学校に上がると別の家へ預けられた。新しいお友達は不思議そうに「なんでこのリカちゃん髪が短いの」と言う。私も髪が伸びればいいのに。#twnovel

2013-10-05 11:50:01
粉粧楼bot @fenzhanglou_bot

たぶん、正面から見つめたのは初めてだった。彼の眼は黒珊瑚の色だと思ったのと、海を思い出したのは、どちらが先だったのだろうか。もし、今ここで、波が来るのだとしたら、飲み込まれてしまいたいとは思ったけれど、抱きたいのか抱かれたいのかは、わからなかった。 #twnovel

2013-10-05 13:16:17
Mark @Marknovel

#twnovel 人は生まれると自分を清めて貰います。言葉を話す様になると今度は自分を洗います。学校へ行く様になれば身の回りも清潔にします。働き出すときれいな社会に憧れます。家族を持つと清らかな愛を育みます。最後は年老いて綺麗なお花に包まれます。そんな人には極楽浄土が待ってます。

2013-10-05 13:30:16
豆崎豆太 @qwerty_misp

「花の良し悪しは分からない。ただ咲けばそれで綺麗なんだもの」彼女はつまらなそうに言った。「道端で潰れてる花も、押し花にされた花も、お店で売られてる花も、全部綺麗なんだもの。私には、さっぱり違いがわからない」折れて落ちた金木犀を指でつまんで、つまらなそうに言った。 #twnovel

2013-10-05 13:39:20
春木のん🪄ふしぎなアンソロ @Haruki_Non

#twnovel 好きな人に「好き」と言えなくて、物語を書き始めた。自分の幸せはあなたの幸せに、あなたの幸せが自分の幸せにはならない現実だから、この世界では自分もあなたも共に幸せになりたいの。二次元に広がる無限の可能性に、抱き続ける想いを託す。

2013-10-05 14:42:08
夜神流華@病み垢(プロフ読んでね) @ruka_666

【定期】ランダムに3つのキーワードから紡ぐ、超絶短編小説3wordtwnovel書いてます。感想・評価・お題まってます(・∀・)お題も毎日呟いているので、挑戦お待ちしていますヽ(^o^)丿 #3wordtwnovel #twnovel

2013-10-05 16:07:12
穴井秋乃 @AnaiAkino

#twnovel 言いたかった言葉は前歯に当たって口内を転がり、するりと喉の奥へ入ってしまった。思わず飲み込んでしまったから、何が言いたかったのか分からなくなってしまった。何かとても重要な事を言おうとしていたような気がするのだけれどなぁ。

2013-10-05 16:11:56
粉粧楼bot @fenzhanglou_bot

輪廻する呪詛のように、いつまでも彼が刻みつけ続ける、この肌を彩る指の痕も噛み跡も、ただ消えてゆくだけしかないものだと、お互いに知っていたから、たぶんきっと、その痕もこの跡も全部、白昼夢の中にいる時だけ意味を成す執着のレプリカ。 #twnovel

2013-10-05 16:16:19
みきちず @mikitiz

#twnovel 髪の毛には一本だけ極毛というものがあるらしい。この極毛は一人につき一本だけ生えているそうだ。名前は空を統べる北極星に因んでいるんだとかなんとか。でな、その極毛は一度生えたら生え変わらずに全ての髪を統べているそうだ。そしてコイツが抜けると……俺の様になるって訳だ。

2013-10-05 16:23:44
Yuliet Bombshell †.⇎ノ ღڿڰۣڿ♥ℒℴѵℯڿڰۣڿღ• airbnb🫦 @LillianHanes

Trust me God hates you 「善悪の知識の木」と「生命の木」にだけは手をだしてはならないその実を食べれば、そなたは死ぬ? だと JXst deceiver(いんちきらしいな)#twnovel To Mega Therion 「大いなる獣」

2013-10-05 16:25:45
妄想のくずいれ @delution_box

不思議な予感が頭をよぎって、バスを一本見逃した。大失敗。雨に打たれるわ遅刻はするわ、何よりあの子の横顔を、一度も見れずに昼休み。話の種にもなりゃしない… 「ねえ、バス停で誰か待ってたの?」 不意に後ろから可憐な声。「明日は一緒のバスに乗ろうよ。」あれ? #twnovel 予感。 

2013-10-05 16:39:58
夜神流華@病み垢(プロフ読んでね) @ruka_666

【今日のお題2回目】「インク」「ヘルメット」「改める」 #twnovel #3wordtwnovel

2013-10-05 16:40:02
夜神流華@病み垢(プロフ読んでね) @ruka_666

#twnovel 俺は毎週の休みになると、自慢をのバイクに跨がって、峠を攻めるのが楽しみだった。ある日、ヘルメットの裏を見た時、『バカヤロー』と赤いインクで書いてあるのに気がついた。見慣れた、彼女の字だった。週末のあり方を改めるべきだな、と思った。 #3wordtwnovel

2013-10-05 16:46:13
おりひか いくお @Orihika

#twnovel 海難事故をなくすため、王は希代の魔法使いに海底隧道建設を命じた。掘削魔法を使うと岩盤が崩れ、念動力で防ぐと水が吹き出し、氷結させるとようやく順調になったが、掘り進める内にたちまち魔力がなくなった。見かねた坑夫組合が後を引き受け、百年かけて立派な隧道を掘り上げた。

2013-10-05 17:14:10
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