異世界の設定構築と描写

小太刀右京/Ukyou Kodachi @u_kodachi

ここで大事なのは、「山の向こうに何があるのか」「街道の向こうに何があるのか」はひとまずどうでもいいのです。必要になったら出任せで決める、であなたの世界は作れます。

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ちなみに自分だと、「この村の塩を供給しているのは近隣の漁村の塩田である」「漁村までは街道が通じている」「この村と漁村の人々が貨幣を得るための街がある」「これも街道に通じている」「すると両方山の向こうにあるとすっきりするであろう」くらいは考えます。

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あとは手元の世界地図を取り出して、だいたいこれに合致する地形を探し、その地形の中世史を探して人口を概算で算出してそれっぽい数字を当てはめ、地図を書き換えればものの2時間くらいでそれらしい一地方が作れると思います。地名はマイナー言語を持ってくると楽です。

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ちなみにこういう作り方になるのは、ＴＲＰＧの設定が本質的にシナリオに奉仕するためのものだからです。設定そのものを目的とする場合、もっと力業で作る手もあります。まず恒星系を設定し、惑星を設定し、プレートを設定し、造山運動を設定し、生物発生を設定し、言語を決め……というあれです。

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この力業世界設定については『ハーンワールド（邦訳はサンセットゲームズ）』が屈指の力作なので、一度目を通されることをお勧めします。あとは入手困難ですが、『蓬莱学園の探検！！（遊演体）』も是非。