野間易通氏に聞く@都内

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私的取材ルポ＃8【野間易通氏に聞く@都内】13.10.28 元しばき隊リーダーで現在はC.R.A.C.代表の野間易通氏。在特会ら行動保守に対するカウンター活動の先駆者として異彩を放つキーパーソンだ。10月28日実施の男組によるドワンゴ訪問について尋ねると確かな口調で答えた。(1)

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「それは絶対に必要。平野くんなんかがずっと署名活動を頑張ってたしね。ドワンゴは今年2月の時点で攻撃対象に考えてた。まあ、ドワンゴの中にも問題意識を抱えてる人はいて接触もしてたけど、会社として動くとなるとなかなか難しいみたいでね。こっちが言ってるのはニコ生は規約違反てこと」(2)

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野間氏は男組の直接訪問の意義を評価した上で、ドワンゴに対するかねてからの不満を口にした。「ニコ生なんか潰れたらいいと思う。ドワンゴも2ちゃんねるもそう。色々考えてやってんだろうけど、西村博之が賠償金を払わない時点でNG。社会的責任を取らない。ニコ生、ニコ動は元々嫌いだから」(3)

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野間氏の不満は収まらない。「大体、コンセプトそのものが嫌い。デザインを含めダサい。しばき隊はニコ生を使わなかった。まあ、男組はニコ生を使ってニコ生批判してるけどね」。矛先は世論にも向けられた。「在特会が活用してきたことに対して津田さんが賞賛してたけど、僕はそう思わない」(4)

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野間氏の舌鋒はさらに問題の核心を突く。「ああいうダサいものだからヘイトスピーチも蔓延する。ヘイトスピーチで儲けることをやってる。明らかにヘイトで儲けてるところがある」。さらに企業文化にも斬り込んだ。「単に儲けのことだけでない。言論の自由、表現の自由に対する考えが古い」(5)

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「表現の自由を認めることはいい。けど何でもかんでもありは古い。だめなものはだめ。この10年でそれが分かったんだから。ヘイトに対する影響への想像力が欠けてる」。無法地帯だったインターネットが試行錯誤を経ながら徐々に自主規制やモラルを獲得していったこの10年の歴史に言及した。(6)

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男組の登場によりカウンターの最前線から退いた感のある野間氏。今現在の立ち位置を本人はどう捉えているのか。「僕はカウンターの一員であって今も今までもまとめ役ではない。イメージとして、しばき隊が派手に出たからネトウヨがそんな風に言っただけ。プラカ隊も男組も勝手にやってること」(7)

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しばき隊で世論の注目を集めた野間氏だが、草の根の拡がりをみせる現在のカウンターに確かな手応えを感じている。「今は自分が一番やりたいことをやってるだけ。男組が色々活動してくれてるからラク。全面支持です。地方でも色んな人が在特会に対し抗議してる。もっと拡まっていってほしい」(8)

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「ヘイトをしてたら抗議するのが当たり前になればいい。気持ちよくヘイトできない状況を拡げていくこと。そうなりつつある。この前も秋葉原でオタクが立ち上がった。彼らにしたら元々嫌だと思ってたと思う。みんなが勝手にカウンターをやっていく段階に入った。反原連も一緒。全国でやってる」(9)

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野間氏は差別反対運動の拡がりを「インターネットみたいなもの」と表現。カウンター勢力のさらなる進化に自信をみせた。デモ現場での直接抗議に加え、野間氏は二の矢、三の矢の準備もしている。11月26日に 『「在日特権」の虚構 : ネット空間が生み出したヘイト・スピーチ』を発売。(10)

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著作出版の目的について「対抗言論の充実。カウンター側は今まで紙に書かれたものが少なかった。言論によるカウンター。在日特権がテーマ。それだけ」と述べた。さらに「『のりこえねっと』がニコ生に番組を持つプランもある。細かく世論を作っていく」と多角的カウンター構想を明かした。(11)

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最後に野間氏は自らに言い聞かすようにつぶやいた。。「何かのアイコンとして機能する必要はない。勝手にやってる感がいい」。その口調は淡々と、それでいて力強かった。「もし僕が今、警察に逮捕されても何の影響もないですよ」。そううそぶいて、小柄な先駆者はビルの谷間に消えていった。(終)

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参照「『在日特権』の虚構 : ネット空間が生み出したヘイト・スピーチ」 野間 易通著 http://t.co/d2tMAicSJ8