吉田隆一さんと泉信行の『叛逆の物語』SF感想ツイート（ネタバレ前提）

泉信行 @izumino

@hi_doi TV版の映像家らは野獣を「男性的」と捉え、魔法少女の少女性と対置するように意図していたようですが、叛逆から捉えるとまどかは遥かに宇宙生命寄りのコスモスな存在なんですよね。意図は全然してなかったでしょうが、そのまどか神に「理」と名付けられたのはちょっと奇跡的だなあと

吉田隆一／SF音楽家 @hi_doi

@izumino 私が最終回を観た時の最初の印象は「まさかSFに落とすとは思わなかった」だったのですが、あの最終回をSFと理解した理由の一つに「理」があったからです（…理で踏んでますね）。なので昨夜の泉さんツイートの「新編は女性SFを連想させる」という視点が重要なのだと思います。

吉田隆一／SF音楽家 @hi_doi

@izumino コレは脚本限定ですが、新編を観て伊藤計劃『虐殺器官』で用いられた「精神的に未熟な人間の主観で物語られる」という描写術を感じ、最終的な心理の「浮上」のプロセスには同『ハーモニー』（で描かれる少女感覚と「理」の構造）→神林長平『いま集合的無意識を、』を連想したのです

泉信行 @izumino

@hi_doi ところで深夜になってきたのでw突っ込んだ話を聞いてみますが、「在校生ほむら」は「魔法少女の契約をしている」と思いますか？　確証はありませんが、ぼくはしてない方が自然に思え、そしてしていないとしたら大きな解釈の余地が増さざるをえないと思ってるんですけど

吉田隆一／SF音楽家 @hi_doi

@izumino 私も契約していないと思ってます。ほむらの有り様を考えるとその方が自然ですし、作中の描写で言えば、さやかの指輪の強調とほむらのイヤリング／彼女の持つ「ソウルジェム」（と呼ぶモノなのかどうか）の強調を対比させる描写によっても示唆されていると理解しています。

泉信行 @izumino

@hi_doi なるほど、その解釈なら納得できますね。文芸的に言えば「最後まで人間である」（ヘルシングのアーカードに対する少佐的なニュアンス）のが今回のほむらの良いところだと思っていて、ぶっちゃけまどかと天命をまっとうすることも可能なんですよね。世界を維持する役目を放置してw

吉田隆一／SF音楽家 @hi_doi

@izumino そう！そうなんだと思います！それを暗示する台詞はラストにいたるまでにいくつもちりばめられていますよね！

泉信行 @izumino

@hi_doi ここから新しく話を始めるとしたら「アイオーンから力を掠め取って勝手に世界を作った狂ったデミウルゴスにアイオーンを知る者たちだけで刃向かう話」という、まさにもう定番ネタなSFに（笑）

吉田隆一／SF音楽家 @hi_doi

@izumino その路線だとワリと王道になりそうですが（アイオーンで思い出しましたが、二回目観ながらふと『エア・ギア』思い出した瞬間がありました。でもどこだったかな…そして『エア・ギア』はまさしくその物語でしたね）私はさらなる跳躍を期待してますw

泉信行 @izumino

@hi_doi 難しいはずなのに一人が目覚めれば他の仲間もすぐ使えるようになるセブンセンシズのように、次は誰もが「○」で奇跡を起こすくらいインフレするのも見たい気がしてきましたw　神に頼らず○○の力で○○と戦うわけでまさに○○○マンですが…

吉田隆一／SF音楽家 @hi_doi

@izumino そこまでひっくり返してくれたらもう爆笑するしかないですがwそれは案外『キルラキル』が先にやりそうですねw

泉信行 @izumino

@hi_doi ああ、言われてみれば中島かずきっぽいというか、これは永井豪よりも石川賢の発想ですねw＞エネルギーがインフレする宇宙　虚淵玄宇宙と中島かずき宇宙がエントロピー的に逆というのはそりゃそうだ、なんですけど考えたことなかったですw

吉田隆一／SF音楽家 @hi_doi

@izumino ですねーw石川版『魔界転生』みたいな展開はまどかではなさそうですし螺旋の力で天元突破もしそうにないですねw！

泉信行 @izumino

@hi_doi しかし石川賢の無限進化思想の元が幼年期の終わりにあると考えると、「進化の行き詰まりのQB＝オーバーロード」を超えて進化する人間を出した虚淵さんは石川賢に近付いているのかもしれない…

吉田隆一／SF音楽家 @hi_doi

@izumino なるほど！であれば"近づく"というより"出発点が近く、ルートはまるで異なっていても同じ地点に「SFの理」で到達してしまう"という感じなのかも知れませんね。

吉田隆一／SF音楽家 @hi_doi

@izumino 映画、中盤あたりまで来て山田正紀『最後の敵』を（具体的な物語の構造的に）連想していたのもありまして、それはまさしく「進化テーマSF」なのです！ なんか楽しくなってきましたw

吉田隆一／SF音楽家 @hi_doi

@izumino 『最後の敵』についてはコチラの方の解説がお薦めです。 http://t.co/J117a9AQPz （伏字ネタバレは文字反転で読めます）

泉信行 @izumino

新しいまどマギの世界は、確かに東映系の魔法少女世界っぽいけどプリキュアのように日常中心世界じゃなくて、セラムン原作のように「みんなで最後は地球を捨てて宇宙で永遠の命を生きる」的な非日常中心の世界に行き着く方がらしいと感じるなあ

泉信行 @izumino

まどほむからの連想から新井素子の『あなたにここにいて欲しい』を本棚から引っ張りだしてパラパラ読み返してるけど、うまいことストーリー忘れてたので面白い、というか思った以上にまどマギっぽい。あとコレ読んだのって当時百合物件ということで買ったからってのも今更思い出した

泉信行 @izumino

まどマギの映画スレにうちのプリンセスチュチュ記事が張られてて、「解釈が全然違うんだからサトジュンと比べようとかすんなよ」的な説明に用いられていた、良かったんだろうか

泉信行 @izumino

#ptutu 去年の感想をエントリにしました / “「物語」から抜け出す「読者」のための物語──『プリンセスチュチュ』10周年に寄せて - ピアノ・ファイア” http://t.co/lKn0LEvO

泉信行 @izumino

ファンタジーとして「叛逆の物語」を読む場合、リンドグレーンの『はるかな国の兄弟』 http://t.co/fP9VahOy4i とそれを解説した河合隼雄『ファンタジーを読む』が良い手引になると思う、と「君の銀の庭」を聴きながら思う。そう読むと「チュチュ」のテーマにも充分接点がある