【ニンジャの二次創作でございます】ディア・デッド・デイズ　＃２

篠@やさすい愛好家マグロ @simanezumi88_n

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（ニンジャの…二次創作！これはマグロが水槽の中で見た夢であり、本編とは一切関係がございません。TLが私のツイートで埋まる可能性は実際高いです。煩わしく感じられたならリムーブ、ミュート等をお願いいたします）

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（ちなみに前回分はこちら。 【ディア・デッド・デイズ】 ＃１：http://t.co/7Lih7kTkcP 生暖かく見守る用： #yasasui_nj）

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【ディア・デッド・デイズ】　＃２

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フジキドとナンシーは別行動をとっていた。否、別行動を取らざるを得なかった。突如、ズンビーのような胡乱な目と覚束ない足取りのモータルが路地のそこかしこから現れたのだ。先ほどのゲームセンターからも。向かいの居酒屋からも。　1

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たちまち押し包まれて分断されていくフジキドとナンシー！「ナンシー=サン！」胡乱な目つきとはいえモータルだ。迂闊に攻撃はできぬ。ザリザリザリザリザリガガピー…。フジキドは急ぎナンシーの元へ駆けつけようとするが、IRCの電波がどんどん弱くなっていく。「ヌウーッ！」　2

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「こちらはなんとかするわ！今は先に向かって！」言うや否や、ナンシーは手近なビルへ駆け込んでいった。「とにかくなんとか後で落ち合おう！」「グッドラック！」決断的にフジキドはネオサイタマ郊外へ向かって疾走！走れ！フジキド、走れ！　3

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ネオサイタマ郊外、スクラップマウンテン。いつの頃からか、夥しい量の廃棄物が山を成して名状しがたいオブジェのようにひしめいている為にこう呼ばれている金属に覆われている一帯がある。常に不穏な気配が充満しており近寄る者は無し。ただ、ニンジャスレイヤーを除いては。　5

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時折吹き荒れる突風の中、うず高い金属オブジェと廃ビルが入り混じる殺風景な荒野の間を赤黒い風が駆け抜けていく。時折、まだ生きている街灯が頼りない光を投げかける。　6

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スクラップマウンテンはスタジアム何十杯分の面積を誇る巨大な土地だ。かつてはメガコーポの団地や工場が立ち並び、重工業や電子産業の発達と共に活気と未来に溢れた工業地帯であった。今はそれも昔、かつての栄華と記憶は廃棄物と共に埋もれている。　7

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遺棄された工業団地の合間を走り抜けながら、ニンジャスレイヤーは不穏な気配に神経を尖らせる。ウィンウィンウィンウィンウィン………。奇妙な音が前方から少しずつ近づいてくる。ニンジャスレイヤーは決断的に団地の影に身を隠す。　8

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ウィンウィンウィン………。耳障りな音と共に徐々に姿を現したそれは、「大犬」と書かれたプレートを側面に張り付けた、四本の人間のものに似た足と大砲をもつ奇怪な金属の塊であった。（（面妖な…。オムラも絡んでいるのか？））　9

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それが通り過ぎて姿が見えなくなったと同時にフジキドは再び疾走を開始。だが、再び前方から奇怪な金属の塊の群れがこちらへ向かってきている。右は？左は？なんたることだ、何体ものの金属集団が無慈悲に進行中だ。どうするニンジャスレイヤー！　10

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しかしニンジャスレイヤーは足を止めることなく、さらなる加速を行う。目指すは団地の壁面だ！そのままパルクールめいた壁面疾走に移行し、金属軍団を側面回避！ワザマエ！　11

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ウィンウィンウィンウィンウィン………。だがしかし、次から次へ際限無く金属軍団が新たに迫り来る。周囲の金属廃棄物と溶け込み、さながら金属の絨毯が蠢く悪夢じみた光景だ！この地域へ人が立ち寄らないのもわかろうもの！　12

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「ヌウーッ…！」嘲るように急速に電波が弱くなったIRC端末を見やった後に、ニンジャスレイヤーは跳躍。「イヤーッ！」そのまま金属の絨毯へ回転しながら躍り出る姿はまるで赤黒いバレエダンサー。今宵の演目は死の舞踏だ。陰気な重金属酸性雨が赤黒く切り裂かれていく。　13

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「ピガッ！？」「ガガピー！」「アッギャッギャッギャッギャッ！」 金属軍団がニンジャスレイヤーに気づき、電子アラート不協和音を奏でながら一斉射撃を行う。BRATATATATATATATATA！　14

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ニンジャスレイヤーはそのまま回転の中からスリケンを連続投擲！非人道スリケン・ジツ奥義ヘルタツマキだ！「イイイイヤアアアーッ！」KABOOOM！KABOOOM！KABOOOM！KABOOOM！「「「「ガガピー！」」」」スリケンを受けた金属兵器が次々爆発！　15

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ニンジャスレイヤーは跳躍とスリケン投擲を行いながら急ぎ突き進んでいく。弱くなった4643電波の変わりに不穏な空気を肌で感じ取れるほどに強くなっているのだ。「ナンシー=サンは無事であろうか…！」　16

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ズンビーじみた群集に追い立てられたナンシーは、ネオサイタマのビルからビルへ、家屋から家屋へ、忙しなく鬼ごっこを続けていた。徐々に群集から離れつつあるとはいえ、思ったよりも数が多い。正気を失った群衆に捕まれば最後、何をされるかわからない。　18

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豊満な胸を汗が伝う。「参ったわね…」ニンジャスレイヤーは無事に4643電波の発信元へ到達しただろうか。溜息をつきながら、薄汚れたビルの谷間で独りごちる。ほんの僅かな休息。　19

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「アバー」「アバー」「アバー」相変わらずズンビーじみた群集が周囲を徘徊しているが、ナンシーはある事に気づく。「数が減っている…？ともかくこれはチャンスね」だがナムサン、油断は禁物だ。　20

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「…ッ！」隣のビルの窓からやつれた中年男が降ってくる！さらに上の窓からはうつろな目のスモトリが！ああ、パンクスが！ゲイシャが！ブディストが！アブナイ！　21