精神科医・斎藤環氏による「タカ派的ひきこもり矯正施設」批判
- psw_yokohama
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先週土曜日のヤンキー講演会は盛況でした。一部動画がうまく再生されず残念でしたが、金八ソーラン http://t.co/Y1jfCn4sbv をお見せできたので良しとしておきます。ついでに当日「ひきこもりを批判したくなるか否か」でヤンキー度が決まると述べた意図を説明します。
2013-05-01 21:48:16意外に思われるかもしれませんが「ひきこもり」に対するもっとも適切な態度は「無視」あるいは「無関心」だと考える。誰かに直接迷惑をかけているわけではない他者の問題に対して、その破滅的未来を予測して批判したり罵倒したりすることは単に「お節介」だ。
2013-05-01 21:48:52それゆえ「ひきこもり」にさして関心がない方には、どうか通りすがりに気軽な揶揄を浴びせたりせず、無視するか沈黙を守って頂きたい。お望みなら儀礼的無関心とか言っても構わない。このことは拙著『「負けた」教の信者たち』(中公新書ラクレ)にも書きました。
2013-05-01 21:49:20僕が彼らに関わっているのは、彼らがこのままひきこもり続けることをどうしても見過ごすことが出来ないという「儀礼的無関心違反」かもしれない。少なくともそれが一部の当事者にとって、いらざるお節介である可能性は否定しない。
2013-05-01 21:50:56ならばなぜ、ひきこもりに関わるのか。僕の中の”ヤンキー的母性”がそれをさせるからだ。長田百合子は僕の戯画だ。親学や長田塾について批判的に考えるのは、(とりわけ)ひきこもり支援にしばしば胚胎しがちな暴力性を排除するためだ。
2013-05-01 21:52:17僕自身、その暴力性と全く切れてはいない。一般に支援者が支援対象を批判し辱めることは禁忌、というか問題外である(はずだ)。いかなる支援の現場でも、それはあってはならない。しかるにひきこもり支援の現場ではそれが常態化していた。それもごく近い過去に。
2013-05-01 21:53:39ひきこもり支援と銘打って拉致監禁まがいのサービスを展開した長田百合子は反知性主義的ヤンキーの典型だった(事実元ヤン)。複数のブンカジンが彼女の手法を熱烈に支持していた事実は忘れようにも忘れられない。恐ろしいことに、あれからまだ10年もたっていないのだ。
2013-05-01 21:54:57ある専門誌がひきこもり特集を組んだ際、彼女の名前があることを理由に依頼を拒否する執筆者が続出して、あわてて名前を外したという経緯があった。専門家のプライドが同列に並べられることを許さなかったのだろう。
2013-05-01 21:55:45僕のヤンキー批判がいささか急進的に見えたとすれば、親学シンパの安倍政権下で、またぞろ彼女が息を吹き返す可能性を怖れるから、という理由もある。もしそれを悪夢と呼ばないならば、何を悪夢と呼べばよいか。
2013-05-01 21:57:21昨晩のゲンロンカフェ「ニートの真相!――インターネット時代における金と幸福の倫理学」の感想と補足をちょっとだけ。
2013-11-30 11:52:20イベント中で言及した拉致監禁型支援は、名古屋の「アイ・メンタルスクール」と「長田塾」が有名。戸塚ヨットスクールもそうだが、この手のタカ派的矯正施設はなぜか愛知県に集中している。あと有名なのは「翼トレーニングスクール」とか「心道学園」とかですかな。
2013-11-30 11:53:102006年5月「アイ・メンタルスクール」で、26歳の男性が外傷性ショックにより死亡。ひきこもって家庭内暴力をふるっていたという男性は、突然自宅を訪れた「支援者」らによって暴行を受け、「支援」施設であるマンションの一室に監禁された。施設責任者は、監禁致死容疑で逮捕。
2013-11-30 11:53:41長田百合子(自称元ヤン)が運営する「長田塾」は当時テレビでしばしば取り上げられて有名だった。マスコミは「奇跡のおばちゃん」などと持ち上げ、一部ブンカジンがその手法を支持したこともあって人気者に。ちなみに長田は元塾生から暴力的処遇とプライバシー侵害に関して提訴され、敗訴が確定。
2013-11-30 11:54:08合法性すら怪しい支援手段に拍手喝采する世間の「家族主義」を見て、こいつら全員ヤンキーに違いないと脱力したあの頃からまだ10年もたっていない。さらに長田が2011年に「笑っていいとも」出演していた事実に至ってもはや草不可避。ヤンキーは滅びぬ!何度でも(ry
2013-11-30 11:55:15