忍殺×ドキばぐ二次創作「スリー・ダーティー・ナマモノ・ヴァーサス・トランスレーション・チーム」

B・ボンド氏とF・N・モーゼズ氏の「ニンジャスレイヤー」と、柴田亜美先生の「ドキばぐ」のクロスオーバー二次創作。 実際安い。
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アズニィ @az21friday

「スリー・ダーティー・ナマモノ・ヴァーサス・トランスレーション・チーム」#1

2013-12-31 14:52:57
アズニィ @az21friday

ネオサイタマ、とあるビルの最上階。 1

2013-12-31 14:53:25
アズニィ @az21friday

「フフフ……ワシが担当するコンピューター書籍、カゾク・トール誌もついに1000号を越えた……!もうすぐこの世の娯楽は全てワシが掌握できる!」社長室で高笑いをあげるこの男は、ヒゲ・ツシーン。 2

2013-12-31 14:54:26
アズニィ @az21friday

彼は、庶民のコンピューター娯楽雑誌のシェアトップを誇る「カゾク・トール誌」を有する暗黒メガコーポ「ハイール・ズノウ社」の社長である。ラガーシャツに似た服を身に纏い、彼は満足げに髭を撫でるのであった。その時! 3

2013-12-31 14:55:22
アズニィ @az21friday

「イヤーッ!」「イヤーッ!」窓を突き破り、タヌキめいたナマモノとネコめいたナマモノによる突然のアンブッシュ!「グワーッ!」ヒゲの首筋にキックが直撃!ナムアミダブツ!「こりゃーッ!社長室に入る時はちゃんとドアから入らんかい!」ゴ、ゴウランガ!無傷だ! 4

2013-12-31 14:56:30
アズニィ @az21friday

「参ったねぇ、チップスキャット=サン。無傷だよ、このヒゲ」「まったく、耐久力だけは人一倍あるんだからニャー」「ドーモ、ヒゲ=サン。ラクーンナマモノです」「チップスキャットです」二体のナマモノはアイサツを交わした。「ドーモ、ヒゲです。貴様らーッ!」 5

2013-12-31 14:57:36
アズニィ @az21friday

アイサツから0コンマ2秒、ヒゲの鉄拳が飛ぶ!「グワーッ!」「ギニャーッ!」「まったく、乱暴は嫌だよ。これだからラガーメンは」「で、要件は何だよ。ヒゲ=サン」上司に対するこのぞんざいな口調!実際ブッダも呆れる所業だが、もはや諦めているのかヒゲは意にも介さない。 6

2013-12-31 14:58:07
アズニィ @az21friday

「今回はお前たちに行ってもらいたい取材がある」「取材かい?別にいいけど」「じゃあ休みくれよ、ヒゲ=サン」「イヤーッ!」「ギニャーッ!」鉄拳制裁!「全く。口を開けば休み休みと。少しは我がハイール・ズノウ社のために働かんかい」 7

2013-12-31 14:58:55
アズニィ @az21friday

「ところで、前から思ってたんだけど」「なんじゃい?」「その社名、ダッセえよニャー」「…………」「………」「イヤーッ!」ヒゲの鉄拳が飛ぶ!「ギニャーッ!暴力反対!」吹っ飛ぶチップスキャット!「やれやれ、拳を振り上げなきゃ言うこと聞かせられないのかねェ」 8

2013-12-31 14:59:38
アズニィ @az21friday

「お前たちと関わってたら、いくら時間があっても足らんわい。ビジネスは時間が命!さっさと取材に行けい!」「ハイハイ、わかったよ」「じゃあボーナスくれよ」「取材を成功させたら、考えてやらんこともない」「ギニ……あれ?意外とすんなり要求が通ったニャー」「嫌な予感がするねェ」 9

2013-12-31 15:00:46
アズニィ @az21friday

「で、今回はどんなゲーム会社に行かされるんだニャー?」「いや、今回はゲーム会社ではないんじゃ」「珍しいね、ゲーム会社じゃないなんて。今度はどんなコンテンツを引きずり込む気だい?」「今回は、小説を取り入れようと思っておる」 10

2013-12-31 15:01:58
アズニィ @az21friday

「小説……それなら、カゾク・トール文庫があるじゃんよ」「そういう路線じゃなくてな……今回は翻訳小説なんじゃ」「翻訳小説……またなんでそんな路線を」「世界の娯楽を我が手に納めるには、あらゆるジャンルにアンテナを伸ばさなくてはな」「なるほどねェ」 11

2013-12-31 15:02:59
アズニィ @az21friday

「で、その小説の作家さんに取材に行けばいいのかい?」「いや、その翻訳を行う面々に取材にいってほしいんじゃ」「よかった。オレは英語とかできないからニャー」「チップスキャット=サン、さっさと終わらせてボーナス頂くよ」「マンション買えるくらいのボーナス期待してるニャー」 12

2013-12-31 15:04:42
アズニィ @az21friday

二人が出ていき、静寂の戻った社長室。ヒゲは、ニヤリと笑って呟いた。「………生きて帰ってこれたらな」 14

2013-12-31 15:07:17
アズニィ @az21friday

同日昼、ネオサイタマ某所。 16

2013-12-31 15:09:06
アズニィ @az21friday

広大な空き地にポツンと立つログハウス。IRCの地図情報は、確かにこの位置を指し示していた。「……ログハウスだね」「あきらかに小説書いてる雰囲気じゃないニャー」二人のナマモノは、困惑した表情を浮かべた。 17

2013-12-31 15:10:12
アズニィ @az21friday

「ヒゲ=サンに聞き直したけど、間違いなくここだって言われたよ……。怪しいねぇ」「ただ、取材を終えたら、ヒゲ=サンの金でスシが食い放題ニャー」「……行かなきゃね」「じゃあベルを鳴らすニャー」チップスキャットがドアに備え付けられたボタンを押す。 18

2013-12-31 15:10:37
アズニィ @az21friday

「………返事が無いねェ」「変だニャー」「お、そんな所で何をしとるんじゃ!ゲ・メスト!」「「うちはカゾク・トールです」」偶然通りかかったサムライめいた彼は、かつて二人が取材したゲーム会社の社員、カダツだ。だが、その時!チップスキャットが押したボタンが怪しく光った! 19

2013-12-31 15:12:28
アズニィ @az21friday

「エッ」カダツの足元が開き、奈落へと落ちて行く!「ワイの出番はこれだけかいーッ………」声がむなしく響き、カダツは姿を消した。「…………アワワ……」「あ、穴が開いたよ、チップスキャット=サン……」「ま、まるでニンジャ屋敷だニャー……」「ニンジャ……ま、まさか!」 20

2013-12-31 15:15:18
アズニィ @az21friday

「あ、ヒゲ=サンからメールだニャー」【IRC#Hige-TSU:言い忘れておった。取材先のスタッフの大半が、ニンジャじゃ】「「………ヒゲの野郎ッ……!」」二人は同時に血の涙を流した!「道理でスシ奢るとか言うわけだよ!」「あからさまにヤバい仕事じゃねーか!」 21

2013-12-31 15:17:01
アズニィ @az21friday

「そんなところで何をしてるんだい?」「ヒィッッ……あれ、一般人だね。こんにちは」彼らに声をかけたのは、白人の少年だった。「こんにちは、ボブです」「ドーモ、ラクーンナマモノです」「チップスキャットです」「ほんやくチームに用事かい?」「ええ、取材に来たんだけど、留守なのかねェ」 22

2013-12-31 15:19:18
アズニィ @az21friday

「取材?」ボブは聞き返す。「そう、取材だよ」「何の取材ですか?」「ハイール・ズノウ社から来たよ」「ハイール・ズノウ社……!」その社名を聞いた瞬間、ボブの顔が青ざめた。「ど、どうしたんだニャー!?」「ハァーッ!ハァーッ!」突如ボブの呼吸が荒ぶる! 23

2013-12-31 15:20:36
アズニィ @az21friday

「暗黒メガコーポ……取材……コンテンツ削除……課金な……!ハァーッ!ハァーッ!」「ちょっと、どうしちまったんだい!」焦るラクーンナマモノ!おお、ナムアミダブツ!ボブにとって、暗黒メガコーポの名前は禁句だったのだ! 24

2013-12-31 15:21:43