メモ:石原千秋の受験小説道徳論とは

石原千秋は中学入試と大学入試の小説に共通なのは道徳だという。これは小森陽一が戦後高校国語に道徳を言い当てるテクスト論と同じだが、受験現代文はテクスト論ではない、というお話の忘備録。
3
前へ 1 ・・ 3 4
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ツイートまとめ@FB(^-^)/ 2014年センター試験評論文https://t.co/p4ihpfavQq 漢学テストは現象学用語の述部のある現代文で、より適正化され国語テストとなった。

2014-01-19 04:25:16
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

2014年のセンター現代文は、評論、小説とも、石原千秋の受験現代文のいう道徳的読みに挑戦するような良問となった。評論は【漢学が思考と感覚の形式化に寄与したことで、統治に至る倫理となった】という道徳批判。小説は、道徳的な先入観では誤読する点を問4~5で具体的に提示している。

2014-01-19 08:09:03
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

センター2014年小説(岡本かの子『快走』)。問4と5は、「若い女子は、兄のようには堕落できない」という石原千秋的な性差の道徳では誤読してしまう点を、具体的に問うている。作品自体、両親が有していた道徳的な先入観が、自ずと解消してしまうという短篇になっている。

2014-01-19 08:09:27
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

(続き)センター2014年小説 http://t.co/gdLWGrnOYD./temp/ctr2014-2.pdf 問4でまず、男子ゆえに奔放な兄との対比で、主人公である妹が、兄に対して距離感のあることが問われ(続く) http://t.co/7duqovJ8z2

2014-01-19 08:35:09
拡大
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

(続き)問5で、両親の娘に抱く「女子の健全」という先入観が、主人公の娘の「健全さ」によって、両親の笑いに解消する、ということが問われるのだが、ジェネレーションギャップで小説神髄を道徳と誤読しないか、というチェックがあるだけだ。 http://t.co/IMvCrmcbpT

2014-01-19 08:39:04
拡大
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

(続き)石原千秋や小森陽一は、戦後の国語はエゴの贖罪で、だからこそ小説出題も、文士の男性性の堕落に対する女子の健全という性差の道徳をテストしているといい、それが現代文業界で針の筵らしいのだが、今年のセンター国語は、評論、小説とも、まさにそれに対する返答のような出来映えだった。

2014-01-19 09:04:17
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

(続き)男子は堕落できない代わりに山月記・舞姫・こころのようにエゴ崩壊、つまりキチガイになり、女子はそれを免れている、そう「読む」のが戦後の贖罪としての国語だ、という石原=小森的読みというのは、受験指導として不適なだけでなく、むしろ文学研究として不十分に思える。

2014-01-19 09:14:40
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

石原さん分かっていない(^-^)/ 文化・教育:オピニオン:教育×WASEDA ONLINE 受験科目における「国語」の意義 ~そこから個性は生まれるのか?~ 石原千秋http://t.co/5cyckq4Ay0

2014-02-08 17:02:38
前へ 1 ・・ 3 4