エピソード主義について

全聾の作曲家・佐村河内守のゴーストライター問題から、作品批評におけるエピソード主義についての話。
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服部弘一郎(聖書&キリスト教ナビ) @bible_go

僕は20年ぐらい前にコピーライターだった。コピーライターというのはクライアントの主張を、クライアントに成り代わって、匿名で書くという意味では、完全なゴーストライターでもあるんだよなぁ。ちなみに矢沢永吉の「成りあがり」は、コピーライターの糸井重里が取材し構成した本。

2014-02-08 09:21:27
服部弘一郎(聖書&キリスト教ナビ) @bible_go

昨日は『ワンチャンス』の試写を観てきた。オペラ歌手ポール・ポッツの伝記映画だけど、ポッツに関しては「労働者階級のオペラおたくがオーディション番組で大ブレイク」という経歴が受けている面もある。これもエピソード主義だな。映画はこのエピソードを映画的に脚色してさらに強化しているのだが。

2014-02-08 09:25:15
服部弘一郎(聖書&キリスト教ナビ) @bible_go

ポール・ポッツに関しては「オーディション番組で大ブレイク」という話題性でブームになったわけだけど、そもそもこのブームで彼のCDを買った人たちは、普段はクラシックの声楽のCDなんて買わないのです。だから「ポッツは歌手としては三流」などと批判しても意味ないんだよね。

2014-02-08 09:27:47
服部弘一郎(聖書&キリスト教ナビ) @bible_go

ポール・ポッツのCDを買った人たちは、ポール・ポッツの生い立ちや人生に感動してお金を払ったんだろうな。労働者階級出身の冴えない中年男が、オペラ歌手になるという荒唐無稽にも思える夢を持ち続け、テレビのオーディション番組で才能を爆発させた意外性が感動を生み出した。

2014-02-08 09:31:27
服部弘一郎(聖書&キリスト教ナビ) @bible_go

佐村河内守のCDを買って感動していた人たちも、たぶん普段はクラシックのCDなんて買わない人たちだったんだと思う。彼らは音楽に感動したんじゃない。音楽を生み出した作曲家の生い立ちや経歴に感動してCDに金を払った。だからその経歴がウソだとばれたら「だまされた!」となって当然なのだ。

2014-02-08 09:36:22
服部弘一郎(聖書&キリスト教ナビ) @bible_go

“クラシックの演奏家にはある程度の「勉強」や「研究」が求められる(もしかすると、聴衆にも)。” http://t.co/RhtatLk7J8 これは映画も同じです。

2014-02-09 06:04:24
服部弘一郎(聖書&キリスト教ナビ) @bible_go

NHKスペシャル「魂の旋律~音を失った作曲家~」は、なぜこうした番組が作られてしまったのか、虚偽に気付く機会はなかったのかを検証のためにも、あえて再放送すべきだと思うけどな……。

2014-02-10 08:49:29
服部弘一郎(聖書&キリスト教ナビ) @bible_go

「題名のない音楽会」で佐村河内守の特集をやらないかな。もちろんゲストは新垣隆。

2014-02-11 10:37:15