Kawaguchi and Nakayama 論文へのコメントを受けてのTL

個人用めも
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kyogo kawaguchi @kyogok

@Perfect_Insider その意味では、どこかの階層でstochastic EP=thermodynamic EPになっていたとしても(この条件は抑えているのですがフルペーパーの完成は遠いです)、他の階層ではどこで定義したstochastic EPも等しくダメ、なのです。

2014-02-08 02:04:42
kyogo kawaguchi @kyogok

@Perfect_Insider じゃあstochastic EPになんか使い道はあるの? と考えると、ダイナミクスの意味での不可逆性の指標、くらいしかないのではないでしょうか。ではその「時間の矢」としての性質はどうなっているのかを抑えよう。。。というわけです。

2014-02-08 02:06:59
シータ @Perfect_Insider

@kyogok 「時間発展方程式の可逆・不可逆」というのは、時間発展を相空間内の写像としたときに、その写像が全単射であるか否か、ということだと思いますが、だとするとそれは「論理的可逆性」のことであって、まず一般にはこれは「熱力学的可逆性」とは一致しません。

2014-02-08 11:52:51
シータ @Perfect_Insider

@kyogok そして、ゆらぎのエネルギー論におけるエントロピー生成というのは「熱力学的可逆性」の指標として機能するものなので、あの論文は、前半で熱力学的可逆性を、後半で論理的可逆性を論じていて、あまりうまくかみ合っていない気がする、というわけです。

2014-02-08 11:58:19
シータ @Perfect_Insider

@kyogok もちろん非平衡環境下において一般にエントロピー生成が階層ごとにずれること、ずれる方法にもきちんとした構造があるということ、は非常に興味深いことだとは思っていますが。

2014-02-08 12:01:48
佐々真一 @sasa3341

@Perfect_Insider @kyogok 割込 --> が時間発展で、時間反転を* としたとき、可逆性を 以下の図で定義します(仮に、位相的可逆性とよびます。) x -----> x_t | | x^* <----- (x_t)^*

2014-02-08 13:29:22
佐々真一 @sasa3341

@Perfect_Insider @kyogok 軌道 \hat x= (x_s)_{s=0}^t に自然な測度がわりあてられて、P(\hat x)=P(\hat x^\dagger) がなりたつとき、仮に、測度的可逆性とよびます。(\hat x^\dagger の定義省略)

2014-02-08 13:35:22
佐々真一 @sasa3341

@Perfect_Insider @kyogok 決定論的力学系で、位相的可逆だけど、(自然な)測度的不可逆な例はある。川口=中山の主張(前半)は、確率過程において、粗視化したとき測度的可逆性の破れの程度の伝搬の仕方を論じていて、綺麗な結果だと思う。でも、決定論的力学系は(続く)

2014-02-08 13:42:39
佐々真一 @sasa3341

@Perfect_Insider @kyogok (承前)2012年の8月の暑い日にコメントした意見のままです。力学系で測度論的可逆性の議論をしたいなら、それなりの準備が必要です。例えば、位相的可逆だが測度的可逆でない場合、「可逆なのでEPがゼロ」とやると間違いなわけです。

2014-02-08 13:58:22
佐々真一 @sasa3341

@Perfect_Insider @kyogok 論文に書いてあることに間違いがあるとは思っていませんが、力学系の例題のために、主張したいことがぼやけてしまった、と僕は今でも思っています。(川口さんたちはに既知事項ですが、白石さんとのやりとりをみて。)

2014-02-08 14:03:27
kyogo kawaguchi @kyogok

@sasa3341 @Perfect_Insider ありがとうございます。先に白石君にお返事してから、こちらについてもコメントさせてください。

2014-02-08 14:10:18
kyogo kawaguchi @kyogok

@Perfect_Insider 正確にいうと、操作を逆向きにしたときに、着目変数の分布関数の発展が可逆かどうか、ということでしょうか。(佐々さんのおっしゃる測度的可逆性)。

2014-02-08 14:10:40
kyogo kawaguchi @kyogok

@Perfect_Insider そこは保留して進めると、「論理≠熱力学」はもちろんです。そして、ゆらルギーの世界で決めるエントロピー生成(SEP)も、一般には熱力学的可逆性の指標になりません。許される操作が階層によって違うという問題ではない、と答えたのはこの意味です。

2014-02-08 14:11:37
kyogo kawaguchi @kyogok

@Perfect_Insider そもそも熱力学的可逆性の指標はただ一種類なので、階層移行によって変不変ということはないですよね。なので、話はSEPに絞っていて、これが一般に熱力学的可逆性の指標として信頼できない(前半)なら、時間の矢の方ではどうなのか(後半)という流れです。

2014-02-08 14:12:31
kyogo kawaguchi @kyogok

@Perfect_Insider 確かに詰め込みすぎ感はあって、このつなぎ目のところはもっと丁寧にやらないといけなかったのでしょう。元々は、KL entropyは変数消すと必ず減るのでは? という疑問に答える趣旨の論文だったのですが(今回のコメント論文もそこに動機があるようです)

2014-02-08 14:13:02
kyogo kawaguchi @kyogok

@Perfect_Insider 人によっていろんな「常識」のレベルがあり、KLなどより熱力学エントロピーの方が気になる読者にとっては説明が足りていないようです。そのあたりは次の機会に。

2014-02-08 14:13:12
kyogo kawaguchi @kyogok

@sasa3341 @Perfect_Insider 「位相的可逆だけど測度的不可逆な決定論的力学系」というのは、位相体積が保存しない場合のことだと思いますが、

2014-02-08 14:13:36
kyogo kawaguchi @kyogok

@sasa3341 @Perfect_Insider そういう場合も通常のSEP、つまりシャノンだけでなく遷移確率の比からくる寄与も数えてやれば「可逆なのでEPがゼロ」になると思います。その意味ではSEPは常に 「可逆性の指標」足りうると思っていたのですが、どうでしょうか。

2014-02-08 14:16:29
佐々真一 @sasa3341

@kyogok @Perfect_Insider 例題は、はい、測度保存がない場合でよいです。主張は、その場合でも、測度可逆になるといっていますか?それとも、測度可逆でないけれどEP=0 といっていますか?

2014-02-08 14:24:18
kyogo kawaguchi @kyogok

@sasa3341 @Perfect_Insider 測度可逆でないけれどEP=0、です。

2014-02-08 14:25:59
シータ @Perfect_Insider

@kyogok 「不可逆性の指標」という場合、「可逆か不可逆か」という二択の話と、「不可逆な場合にどの程度不可逆か」という量的な話があると思います。そして、関本さんの「平衡ならSEPが階層不変」というのは、前者についてSEPが有効に機能することを示しているのだと思っています。

2014-02-08 14:31:42
シータ @Perfect_Insider

@kyogok 後者については、大雑把な思想としては「実際に行った操作が、可逆な操作からどれくらい遠いか」を表すものだと思っています。なので、「実際に行った操作」とは別に「行いえた操作全体」の構造を加味して値が決まるので、階層間で変化しても不自然ではないと思います。

2014-02-08 14:35:46
シータ @Perfect_Insider

@kyogok このtweetの後半のようだとすると、あの論文のメインクレームは「SEPは熱力学的可逆性の指標としては、階層ごとに異なってしまう(ので不適切である)。また、SEPは時間の矢の指標としても、階層ごとに異なってしまう(のでやはり不適切である)」ということでしょうか?

2014-02-08 14:40:00
佐々真一 @sasa3341

@kyogok @Perfect_Insider うぬぬ。それは僕と理解が違います。そういう香りを感じたので、コメントをした - というのはあります。続きは、リアルで。いずれにせよ、隠れたエントロピー生成の理解が深まれば、川口さんたちの論文が評価されていくことになるのでしょう。

2014-02-08 14:51:32