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「ところでくぬさん欠けて一人補充せざるを得なくなったわけなんですが」 丸太がウッカリデスに言うと、そうだよ(便乗)と赤髪も言ってきた。 「戦艦級が一隻は欲しいっすね」 確かに。正直なところ、現状の戦力では厳しいものがある。 ラバウルに戦艦はいないか訪ねてみることにした。
2014-02-23 01:03:55![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「戦艦ならあの人とかいいんじゃないですかね?」 ロリスキーが指さした先にはちっちゃいのがいた。いやいやあれは戦艦じゃないだろう。ウッカリデスが突っ込もうとすると、 「戦艦エドです」 「マジか」 「本当はトサって名前が良かった」 それは聞いていない。
2014-02-23 01:07:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
聞いてみるとエドは四国出身の艦娘らしい。 電子戦も得意でその筋の艦娘からは電子の妖精とか言われているとか。 なるほど、確かに戦力になりそうだ。ウッカリデスは二つ返事で了承した。
2014-02-23 01:09:30![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「ラバウル近海にまた敵が」 やぬからの報告である。早速出撃することにした。 敵は戦艦×2、重巡×4とかいうバリバリの水上戦隊だ。ここはひとつ、戦艦にその腕前を見せてもらうことにしよう。
2014-02-23 01:11:24![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「敵艦見ゆ!」 丸太の飛ばした索敵機が報告を持ち帰る。 敵はまだこちらに気づいてないよ! 先制攻撃のチャンスである。戦艦の主砲でロングレンジ射撃を決めてやろうではないか。しかる後に艦載機を飛ばして突撃、これだ。
2014-02-23 01:13:16![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「エドさんお願いします!」 「…え?」 エドは困惑した。ウッカリデスも困惑した。 「戦艦の41cm砲なら届くのでは?」 「いや俺、12cm砲しか持てないのよ。ちっこいから」 「マジか」 装備をうっかり確認し忘れていた。
2014-02-23 01:15:16![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「カカシじゃないですか」 赤髪が絶望した。こうなっては仕方ない。夜戦に賭けるしかない。 空母は夜戦となれば役に立たない。艦載機を一回だけ飛ばして後は逃げさせよう。
2014-02-23 01:17:09![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「あ、敵がこっちに気づいた」 やぬが叫んだ。次の瞬間アウトレンジから飛んできた砲弾が雨あられと降り注いだ。 「なんかすまん」 エドが謝って艦隊の盾になったが、状況が変わるわけではなかった。 「ええい仕方ない! 艦載機は飛ばさない! このまま突撃!」
2014-02-23 01:19:28![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
丸太は突撃しながら思った。 これはバンザイ・アタックではないのかと。 結果から言うと、最も前に立っていたやぬが沈められた。 ウッカリデスと丸太は何とか夜戦に持ち込んだものの、ウッカリデスはケータイ切れで動けなくなったところを叩かれ沈み、その後丸太も相打ちになって沈んだ。
2014-02-23 01:21:50![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
敵艦は殲滅したが、被害は甚大だった。 重巡、軽巡、駆逐艦が沈められ、旗艦がいなくなった。 残ったのは艦載機も少なくなった正規空母、装甲空母、そしてミニマル戦艦である。
2014-02-23 01:23:54![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「なんかすまんね」 エドが平謝りしたが、ロリスキーと赤髪は気にしなかった。エドが盾にならなければきっと自分たちも沈んでいただろうからだ。 「また補充しなきゃいかんのか…」 ロリスキーは胸ポケットにしまっているアイドルの写真を眺めながら嘆息した。
2014-02-23 01:26:07![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「というか、まだ前哨戦ですよね…」 赤髪が野獣の眼光を宿した男の写真を眺めながら嘆息した。 「エドさんにいい宛はないの?」 「どんな艦種が欲しいの?」 「うーん、とりあえず超射程の戦艦」
2014-02-23 01:27:50![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「なら1人いるんだけどなあ」 「おっ、いるの?」 赤髪は喜んだが、エドの反応は芳しくなかった。 「いるけど、少し問題が」
2014-02-23 01:29:33![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「多少の問題ならもう慣れてるよ、ウッカリデスさんで」 「ならいいや。5dって戦艦なんだけど」 「どんな問題があるの?」 「一緒の艦隊にいた島風が沈められた」 「それは問題だわ」
2014-02-23 01:31:31![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
しかし選り好みしている場合ではない。 ただちに戦艦5dを呼ぶことにした。幸いにして島風はこの艦隊に存在しない。 ついでに、というわけでもないが5dと同じ艦隊にいた重巡トナナ、重巡フルウも招聘した。
2014-02-23 01:34:42![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「旗艦のロリスキーです」 「怖い名前ですね」 ひっぱたきたくなった。しかしぐっとこらえて握手する。 敵は深海棲艦なのだ。もう味方を沈めるわけにはいかない。
2014-02-23 01:36:32![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「今度は装備とか大丈夫だよね?」 赤髪が不安がるので装備を見せてくださいと頼んだ。 41cm砲が2スロット、15.5cm副砲、25mm機銃もある。標準的な戦艦の装備だ。何も問題はない。重巡の2人も問題はない。
2014-02-23 01:39:20![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
今度は大丈夫だろう。 安堵するロリスキーにまたもや敵襲来の報が知らされた。 またか。しかし今度は負けるはずがない。ちゃんと完璧だ。 ロリスキーは絶対の自信を持って出撃した。
2014-02-23 01:41:01![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
詳しく説明すると、ロリスキーの艦隊には対潜攻撃能力を持つ艦がなかったのだ。 つまり出撃したはいいが敵に対する攻撃能力を全く持てない状況である。 当然ボコボコにされた。
2014-02-23 01:44:59![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ロリスキーはアイドルの写真を抱いて沈み、赤髪は今度こそ黒塗りの高級車に激突されて沈み、残りの艦艇はほうほうの体で引き返す有り様だった。 色々と議論は起こったものの、戦艦や重巡に対潜能力を持たせない鎮守府サイドに問題があるということで片がついた。
2014-02-23 01:46:32![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「エドさん対潜能力持ってよ」 5dの一言でエドは無理やり爆雷を持たされることになった。 こうしてエドは戦艦から装甲駆逐艦になったのである。
2014-02-23 01:48:42![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「爆雷ってさ、どう投げるんですかね」 「野球みたいにやればいいんじゃない?」 「俺野球知らんがな。プニキなら知ってるけど」 「ロビカスみたいに投げればええのよ」 「なるほど」 エドと5dがただならぬ会話をしているのが、トナナとフルウには不安で仕方なかった。
2014-02-23 10:26:14![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「フルウさん、あの旗艦(エド)大丈夫なんですかね…」 「まあ電子戦には強いみたいだし何とかなると思いますよ」 「それもそうか」 トナナとフルウはその後ポケモン人狼で楽しんだ。 最近アップデートされ追加された新役職『パッチョルォゥェ』がクソゲーなほど強かった。
2014-02-23 10:30:19![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
数日後。 「よーし爆雷の投下の仕方は覚えた」 「じゃあ出撃ですね」 爆雷の投下の仕方を覚えたエドはウキウキである。5dは深海棲艦の出現した海域を地図で示した。 「今度の敵はどんなの」 「エドさんラッキーですよ、今度も潜水艦隊らしい」 「やったぜ」
2014-02-23 10:34:25