【羽生結弦選手のインタビューに対するツイートに端を発した精神医学的議論について】

主に自分用の健忘録です。 「NHKのニュース見ているのだが、羽生くんのインタビューでの話がすごい。自己分析がすごい。神田橋條治先生のコツ3部作に出てくる、観阿弥の心のメタ自分の話とまったく一致する。というか、これだけ長い対面インタビューでこれだけの内容を話せるってすごいな。恐るべき19歳。」 という私のツイートに対して、いろいろな方から反応をいただきました。 観阿弥・世阿弥に始まり、神田橋條治先生、安永浩先生、中井久夫先生と話は展開していき、様々な連想がありました。 私自身大変勉強になったので、まとめました。
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ミ☆リ @minori_ironim

さっそく読みました。最高に面白かったです!ありがとうございました! RT @en_katsu: 中井久夫著『徴候・記憶・外傷』P29に、中井先生の解説が掲載されています QT @minori_ironim: @en_katsu @eutonie 「ファントム空間論」などは一見難解

2014-02-25 16:46:37
ミ☆リ @minori_ironim

これ「NHKのニュース見ているのだが、羽生くんのインタビューでの話がすごい。自己分析がすごい。神田橋條治先生のコツ3部作に出てくる、観阿弥の心のメタ自分の話とまったく一致する。というか、これだけ長い対面インタビューでこれだけの内容を話せるってすごいな。恐るべき19歳。」

2014-02-25 16:48:06
ミ☆リ @minori_ironim

松本典子さん @_microcosmos_ が、つぶやいてから数日経った先ほどの‘‘これ”のつぶやきをリツイートして、それを見た人がいろいろご意見をくださって、そこから観阿弥世阿弥、神田橋條治、安永浩、中井久夫と発展した。この確認のため久しぶりに何冊か読んだ。すごく勉強になった。

2014-02-25 16:51:58
ミ☆リ @minori_ironim

そうやって精神医学的に深く紐解いていけば、最初の羽生選手のインタビューの受け答えはやはり一般的な考えの範疇ではあるのだが、彼の発言からTwitterでここまで議論が発展したことは大変興味深く、彼がああいう考えを示したことは改めて素晴らしいことだと思った。

2014-02-25 16:54:59
ミ☆リ @minori_ironim

羽生選手とそのツイートの周辺の方々のおかげで、ここ数日私は大変にブラッシュアップされ、また自分自身や身近な人への理解が深まったのである。みなさまありがとうございました。

2014-02-25 16:57:12
ミ☆リ @minori_ironim

それにしてもしみじみ、安永浩著作集全冊とか精神の幾何学とか、あの頃手に入れといてよかったなあ、と。当時古本で1冊1万円(以上?)くらいしたけど、もう手に入らんもんね。中井先生も書いてらしたけど、‘‘つんどく”にも意味があり、棚に並んだ書物の背表紙が自分に訴えてくることが必ずある。

2014-02-25 17:19:10
ミ☆リ @minori_ironim

@en_katsu そうなんですね。私の主治医が尊敬する精神科医として神田橋條治先生、安永浩先生をあげており、臨床でも倣っています。主治医の勧めで著作集も手に入れました。また安永先生は私が大変助けられた内海健先生の恩師でもあります。

2014-02-25 17:40:51
ミ☆リ @minori_ironim

知的好奇心を満たすという快楽はほんとたまらんです、痺れます。

2014-02-25 17:55:27
ミ☆リ @minori_ironim

中井久夫著『徴候・記憶・外傷』はこのあと記憶、外傷(トラウマ)、統合失調症と続きます。楽しみでしょうがない。

2014-02-25 18:07:10
ミ☆リ @minori_ironim

中井久夫著「徴候・記憶・外傷」を第2章「記憶」の『発達的記憶論ー外傷性記憶の位置づけを考えつつ』、第3章「外傷」の『トラウマとその治療経験』『統合失調症とトラウマ』『外傷神経症の発生とその治療の試み』と読み進め、‘‘演技は正常な解離’’とし、能の「離見の見」のワードが始めて出た。

2014-02-27 16:34:39
ミ☆リ @minori_ironim

ここまで読むと、羽生結弦選手のあの演技は、確かに解離だと確信する。やはり「離見の見」である。彼の発言はそのような知識はなく口にされたものかもしれないが、やはり精神医学的な解釈としては最初の私の印象は正しかった。

2014-02-27 16:37:42
ミ☆リ @minori_ironim

羽生選手に外傷体験があるのかは知らないが、と書きかけて、大変なことに気づいた。彼は東日本大震災の被災者だ。中井先生は統合失調症の専門家だが、阪神淡路大震災以降は外傷(トラウマ)についても力を入れている。解離は外傷に対する反応の一つである。羽生選手にも大きく関わるのではあるまいか。

2014-02-27 16:42:54
ミ☆リ @minori_ironim

特に彼は今回の金メダル獲得に際して、頻繁に震災のことを口にする。カナダに行ったことも、仙台を捨てるようで辛かったとも語っている。彼の外傷体験、演技中の解離には関係があるのかもしれないなと思いつつ、決めつけることではないし、分析する必要もないし、ただ興味深く思うのみである。

2014-02-27 16:48:13
ミ☆リ @minori_ironim

演技と解離について抜粋「演技は正常な解離です。俳優は非常に精緻な意識性を以て解離を手玉にとっているようにみえます。自己像幻視は解離でも稀なものですが、能の達人は『離見の見』といっておのれの舞う姿を舞台に上がる度に見ます。神田橋條治先生の面接中でも同じことが起こるそうです。」

2014-02-27 16:54:18
ミ☆リ @minori_ironim

ならば今回の一連の発端のツイートに戻ると、やはり羽生選手の自己に対する姿勢は『離見の離』そのものか。彼は専門的な知識がなくとも、その域に達した達人といえる。

2014-02-27 16:55:51
ミ☆リ @minori_ironim

一連の発端ツイ「NHKのニュース見ているのだが、羽生くんのインタビューでの話がすごい。自己分析がすごい。神田橋條治先生のコツ3部作に出てくる、観阿弥の心のメタ自分の話とまったく一致する。というか、これだけ長い対面インタビューでこれだけの内容を話せるってすごいな。恐るべき19歳。」

2014-02-27 16:57:16
ミ☆リ @minori_ironim

何れにせよ、羽生結弦選手は、19歳にして単なるスケーターという域を超えて達人の領域にまで達した優れた人物であるといえるのかもしれない。

2014-02-27 17:10:33
ミ☆リ @minori_ironim

実はこの一連のやりとりの発端となった能楽師安田登さん @eutonie の話をしたら、主治医が大変に興味を持った。どうやらこの本が名著なようで、読まれると思う。 異界を旅する能 ワキという存在 (ちくま文庫) 安田 登 @Amazon http://t.co/7MlT5DMjfI

2014-02-27 17:25:02
ミ☆リ @minori_ironim

さらにロルフィングにも興味を持たれたようだ。これはリラックスできない性分の私にこそ必要なものかもしれない。 ゆるめてリセットロルフィング教室-1日7分!体を芯からラクにするボディワーク (祥伝社黄金文庫) 安田 登 @Amazon http://t.co/HzVkExeVVZ

2014-02-27 17:31:13