海の大戦:第一交流フェイズ【強奪の陣営】

集いし加護は、三つ。 無学【@nigayuki_umi】 壊尽【@sinka_umi】 偽計【@Pitti_umi
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【強奪】壊尽 @sinka_umi

踏み入った先で見たのは寝ている『無学』の姿だった。寝言から察するに、昔の記憶なのだろう。聞き覚えのある言葉に笑みを零した。 「おはよ、いい夢だった?」 目を覚ました『無学』の問いに答えぬまま、歩を進める。 「これだと賭けは俺の負けかなあ」 寝ていたとはいえ、気づいていないのだし。

2014-03-08 11:03:40
【強奪】壊尽 @sinka_umi

呟く言葉は『偽計』にだけ聞こえるように。 「長芋は俺のだってば」 別にいいけど、とくつり、と笑みを深めた。

2014-03-08 11:04:20
セシリオ @ord_cecilio

『壊尽』から一歩遅れて部屋に入ると同時、聞こえてきた『無学』の声に一瞬目を丸くし、ーー次いで声を上げて笑い出す。 「はっはっはっはーーあなた、本当に『偽道』とは反りが合いませんね。夢の中でもその調子とは」

2014-03-08 11:35:15
セシリオ @ord_cecilio

『無学』の言葉へ返すようにパスタの載った大皿を置き、どうぞと促す。彼女の注意がそちらへ向かうであろうタイミングを見計らい、『壊尽』へとこちらも声を潜めて返す。 「いや、これはどちらも外したと言うべきでしょう。まったく『無学』はいつも予想を超えてくる」 内容の割には実に楽しげに。

2014-03-08 11:36:19
【強奪】『無学』 @nigayuki_umi

「美味しい」 誰の問いに答えるより早くパスタを口に運んだ。 「『偽道』がオレへの借金を上手いことちょろまかそうとしたのに寸でで気づいてな  全く。アイツは自分で稼がないくせに、というか結局ちょろまかされたな、あんときゃ」 「長芋も一口くれよ」 と、言った辺りで……

2014-03-08 12:02:39
【強奪】『無学』 @nigayuki_umi

――鐘の音が響く。 出港まで刻限が迫っているということだろう。

2014-03-08 12:03:22
セシリオ @ord_cecilio

美味しい、との感想には満足げな表情を見せて。『偽道』との一件に話が及べば、 「ああ、あの時の。まったくあれは見事だった。あなたから金を借りることがあれば私も是非真似したい手でしたね」

2014-03-08 13:00:32
セシリオ @ord_cecilio

そう言って笑っている顔は、時告げの鐘を耳にすれば引き締まり、 「もうそんな時間ですか、時間の経つのは実に早いものだ」 と惜しむように嘆息する。

2014-03-08 13:00:37
【強奪】壊尽 @sinka_umi

「ふふっ、全く、『無学』は面白いなあ」 『偽計』の楽しげな声に同意するように笑みを零して、彼らの話を聞く。長芋のチーズ焼きを一枚、摘まんでは口に運んで。 鳴った鐘の音に、瞬きを落とした。次いで、にっこりと微笑み。 「ほら、どうぞ」 二人の方へ長芋の皿をそっと差し出す。

2014-03-08 16:54:23
【強奪】壊尽 @sinka_umi

「早いねえ。あっという間だった」 くすくすと笑いながら、自身の袖をぎゅっと握りしめる。 これが終わって、大戦が終われば、次にまた、皆が集まるのはいつになるだろうか。——また、会いたいねぇ。 しとしとと浮かんだ感傷に、ふっと笑みを深め、目を伏せた。

2014-03-08 16:54:28
【強奪】壊尽 @sinka_umi

「今度さ、『無学』と『偽計』の料理食べさせてよ」 いつ会うかわからないのならば、約束を取り付けてしまえばいい。『無学』が、『偽計』が、奪ってきたもので、二人の手料理を。なんなら、『海賊』皆でパーティをしたっていい。 伏せた双眸を開き、にっ、と微笑んだ。

2014-03-08 16:54:35
【強奪】『無学』 @nigayuki_umi

長芋を摘み、太い首を大きく傾げた。 「何を、言っているんだ?」 『無学』はわりと本気で何を言ってるのかと思った。 「オレは料理を作らない。作れるのは、愛情という食欲だけさ」 腕を組んで海の向こうを睨む。 「長芋、美味しかったよ……てめェ等のアホ面がまた見れることを期待してる」

2014-03-08 17:55:25
【強奪】『無学』 @nigayuki_umi

船長室から真っ直ぐ船先に歩き振り向きざま 「じゃあな、バカ共。『壊尽』と『偽計』……二人とも、大嫌いだが愛してるぜ」 ウィンクを一つして、甲板から飛び降りる。 水を切る音。下に動かしていた船の上に立って、その夕焼けだか朝焼けだかの中に姿を晦ましていく。

2014-03-08 17:58:55
【強奪】『無学』 @nigayuki_umi

「皆殺しじゃあ!生きる者全て!!  信徒総てッ!奪い、戮し、与える物など何一つとしてない!!  だが――死をくれてやるッ」 船、全速。脚の付け根が少し疼く。ああ、こんなにも海は広い

2014-03-08 18:01:01
セシリオ @ord_cecilio

こちらも長芋を一枚摘んで口の中へ。噛んで飲み下して、美味しい、と一言感想を述べた後に、はたと気付いたように。 「……そういえば、あなたの料理を食べたのは初めてですね」 自分の料理ならそこに、と『無学』へ渡した皿を顧みる。しかしその中身はもういくらも残ってはおらず。

2014-03-08 19:18:19
セシリオ @ord_cecilio

「相変わらずよく食べること。……すいませんね『壊尽』、また次回にさせて下さい」 と彼へ僅かに頭を下げた後、彼へと笑いかける。

2014-03-08 19:18:46
セシリオ @ord_cecilio

「しかしあなたも料理が上手いんですね、これだけの量しか無いのが惜しいくらいだ。また作ってくれませんか? 祝勝会辺りで。……その時には私も、腕によりをかけて何か作るとしましょう」

2014-03-08 19:19:05
セシリオ @ord_cecilio

少年の頭を撫でようか、一瞬そんな考えが過ぎるも。触れることを厭い触れられることを厭う彼はそれを望まないだろう。手が少し、動いただけに留まった。

2014-03-08 19:19:10
セシリオ @ord_cecilio

それから、海へと飛び降り行く最中の『無学』を振り向き呵々と笑う。 「照れ隠しだと思っておきます。またその台詞が聞けるのを楽しみにしていますよ、『無学』」 その言葉はおそらく彼女自身の上げたときの声に紛れ、到底その背には届かないだろう。それでも、言うことに意味がある。

2014-03-08 19:22:55
セシリオ @ord_cecilio

それから、広げられたままの積み荷を少しばかり漁る。探る手が持ち上げたのは、梱包された銃弾。 「出来る限り新鮮なものを使うに限る、潮風は大敵だ」 包みを解いて持ち出した拳銃へ弾を込めながら、視線は『壊尽』へ。 「先に行っていてください。準備が出来次第私も出ます」

2014-03-08 19:26:00
【強奪】壊尽 @sinka_umi

「えー。意地悪。まあ、いいや」 『無学』の発言に困ったような笑みを浮かべながらも、諦めたように目を伏せる。 「あまり、作らないからね。謝る必要はないよ、俺が食べるのは次回でいいしねぇ」 『偽計』の言葉に、ふふっと笑い、僅かに動いた『偽計』の手を目に留め、そして瞼を下ろす。

2014-03-08 22:13:56
【強奪】壊尽 @sinka_umi

「いいね、祝勝会。分かった、作るよ。ふふっ、『偽計』の手料理かあ、楽しみだねぇ」 そのまま、ゆるりと笑みを深めては、弾んだ声で応える。瞼に映る景色は賑やかな祝勝会。楽しみだなぁ、ともう一度呟いて。 『無学』の言葉に思わず、目を見開いた。しぱしぱと瞬きを繰り返して、くくっ、と笑う。

2014-03-08 22:14:01
【強奪】壊尽 @sinka_umi

ゆっくりと背凭れに寄り掛かりながら、 「俺も愛してるよ、壊したいくらいにね」 言葉を返す。届かなくていい。聞こえてもどうともならないが。くくっ、とまた声を漏らした。 『偽計』の言葉に躰を起こし、笑む。 「分かった。じゃあ、お先に」 長すぎる袖に包まれた手を上げ、立ち上がった。

2014-03-08 22:14:06
【強奪】壊尽 @sinka_umi

「《髪は風にたなびき、背丈は樹のように》」 歌うように小さく呟きながら、扉へと向かう。その姿は一歩踏み出すごとに、成長し、船長室を出る直前には弛やかな金の長髪を揺らす青年へと変貌していた。 「それじゃ、またね、『偽計』。俺の愛しい海賊、手料理、楽しみにしてる」 振り返り、微笑む。

2014-03-08 22:14:11
【強奪】壊尽 @sinka_umi

再び歩き出せば、次は振り返ることはなく。ただ、長いままの袖に包まれた手を上げ、背を向けたまま小さく振った。 自身の船に乗り込めば、ただ、色の定まらぬ双眸をゆるりと細めた。 「——壊し尽くそう、砂にしてしまおう。それだけが、俺に出来ることなのだから」 船は進む。渦を巻かせながら。

2014-03-08 22:14:22
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