- cafebleunet
- 33478
- 3
- 7
- 59
近藤ようこさんの漫画で「五色の舟」、素晴らしい作品です。深い、あまりに深い作品で、何度も読み返す。 舟を乗り変える時って、決断の時。その時は、意識して判断していることもあれば、後であれは舟を乗り換えたのかと気づくときもある。
2014-04-30 21:41:23津原泰水原作、近藤ようこ作の「五色の舟」素晴らしかった。見世物小屋の血の繋がらない家族が「くだん」を求めて旅にでる。くだんが語る、こことは別の世界とは…。まるで御伽噺のような…幻想的なSFのような世界。私だったらどんな世界に行きたいだろう?この世界に留まりたいだろうか?
2014-04-30 22:52:32本日の寝酒の友。近藤ようこ『五色の舟』ビームコミックス。津原泰水さんのとてつもない短篇をまさかの漫画化。「特別な子」をのせた舟のなんと甘やかなこと。なんて美しい家族のかたち。これはもう読まずに死ねるか級の大傑作だと思います。
2014-05-02 22:19:03近藤ようこ原作津原泰水「五色の舟」http://t.co/xSO9ZUWwFM たくさんの愛情にふれることができる、すばらしい読み味の物語。現地にはこの前旅行に行ったばかりなのでなおさら胸にせまった。近藤ようこ恐るべし。
2014-05-04 15:51:40『五色の舟』読了。津原泰水の短編を近藤ようこがマンガ家。戦争末期、見世物小屋一家は件が現われたとのうわさを聴いて岩国へと赴くが……。「異形の愛」meets「くだんのはは」なので、未明に読みながらなんどもゾクッとした。詩情あふれるいくつかの場面が強く印象に残る。 #Fb
2014-05-05 10:38:32「五色の舟」グロテスクな設定にもかかわらず、透き通るような美しさ、いつまでも、たゆたうような幸福感に満ちた読後感はなんとしたことでしょう。近藤ようこ作品、ここ長らく新刊が出るたびにうなっております。 http://t.co/3zYAtOuZa7
2014-05-06 11:19:06津原泰水さん原作・近藤ようこさんの漫画「五色の舟」を読む。残念だが、おふたりとお目にかかったことはない(たぶん)が、すばらしい作品だった。この死生観、世界観。異形の幻想が、こんなにも愛らしく美しいとはなにごとだ。読めて幸せ。こういう作品を読んで、幸せと思える自分が幸せ。
2014-05-06 21:42:06そーいや一昨日、津原泰水原作・近藤ようこ漫画『五色の舟』を読んで寝たら、己の腹に2箇所の穴があき、その穴で呼吸をして予言の塊を吐き出す、という夢をみた。ものすごく苦しくて、嘔吐いた時のような涙目になって起きた。これは「くだん」の仕業なのだと思うのです。
2014-05-09 01:32:08代々木上原の幸福書房。発作的に前から気になっていた近藤ようこ「五色の舟」(津原泰水原作・エンターブレイン刊)を買ってしまう。欠損。過剰。無数の航路。別の世界。目を背けようとしても背けられぬまま、自分も暗闇を行く舟に揺られる思いで、電車に揺られながらひたすらページをめくる。
2014-05-10 21:42:24近藤ようこ『五色の舟』。病気により足を失った人、先天的に関節が逆についていたり、腕がなく肩から指がはえている人が「家族」となり、見世物小屋をしながら生き延びている。小屋を運営する「父」は、未来と過去を見通す力をもったくだんという生物の存在を知り、それを入手しようとする。続く。
2014-05-13 12:03:55(承前『五色の舟』)社会からも家族からも打ち捨てられた彼らだが、希求する願いの方向は同じではなかった。先行きのない現実のなかでそれでもお金や安定へ向かおうとする父、もう一方で静かに、この『家族』が『家族』であることに深い救いを感じる二人。続く。
2014-05-13 12:16:40(承前『五色の舟』)地上に居場所のない彼らの家は五色のぼろを縫い合わせ屋根にかぶせた舟。現実、この世に彼らの本当の居場所はない(それはしかし全ての人にとっても同じなのだけれど)。それはこの「家族」のなかですら実はそうなのだ。二人が救いを見いだすのは現実そのものではない。(続く)
2014-05-13 12:25:40(承前『五色の舟』)縫い目の見えない整合性を押しつける社会。様々な色のぼろは、自然ということさえ含め、生きることの成り立ちの全てが、根底では整合性をもたない間に合わせの継ぎ接ぎであり、その場限りの即興にすぎないことを告げている。そのことがみれるとき二人は既に死んでいるのだ。続く。
2014-05-13 12:37:05(承前『五色の舟』)かりそめの生。かりそめでしかない。最後の章はマンガの作者が独自につけたものとのこと。その世界では彼らを取り巻く環境はドラえもんの道具をつかったように「よいほう」に一変する。しかし、その「幸せ」の寒々しいまでの薄っぺらさ!続く。
2014-05-13 13:07:25(承前『五色の舟』)その「幸せ」のなかで社会の迫害から彼らは守られている。しかし、その「幸せ」は彼らを何も救っていない。むしろ彼らが根源的に抱える苦しみを見えないものにするかのようにさえ働いている。そのパラレルワールドでは、彼らはただ「勝ち組」にまざっただけに過ぎなかった。続く。
2014-05-13 13:11:29(承前『五色の舟』)マイノリティの尊厳が守られる社会体制への働きかけは常に必要だ。しかし意識していなくても、自分が求めていることがつまるところでは、「勝ち組にまざること」であったりはしないだろうか。それが二人にとってはどれだけ悲しいことか。どれだけのものが失われるのか。続く。
2014-05-13 13:14:23(承前『五色の舟』)報われることなどない。経験したことが報われる、なんて、経験に対して軽々しくないだろうか? そのことが見えなくなった人と人の間に人を救いうる尊厳があるだろうか?続く
2014-05-13 13:27:06(承前『五色の舟』)五色のぼろの縫い合わせは、その冷厳な現実をごまかさず直視し、確認することであり、同時にお互いの、人の限界を認め、継ぎ接ぎの関係で寄り添うこと、覚悟することの表明でもある。寄り添いは決して、縫い目のないものではない。異質なもの同士の、矛盾、痛み、侵害・・・続く
2014-05-13 13:31:01(承前『五色の舟』)縫い目は人と人との埋めることのできない距離、違和を、さらには敵対性すら内包している。決して、この現実の世界で本当の居場所はない。おとぎ話で主人公はなぜ継母に育てられるのか? それは現実がどんなものにとっても真の居場所ではないことの象徴なのだ。続く。
2014-05-13 13:39:17(承前『五色の舟』)しかし、そのことの理解においてのみ、人と人との間に現れる尊厳があり、共感がある。それは物理的なもの、表現されたものそのものではなく、表現されるものとものとの間からみえる奥行きのなかにある。幸せなパラレルワールドに生きる彼らが自らを確認できるのは、 続く
2014-05-13 13:55:03津原泰水原作・近藤ようこ画「五色の舟」読了。戦前の見世物小屋で一生懸命に生きる人々が怪物「くだん」と出会い、その待ち受ける未来……という話。彼らが抱く過去や想いを、戦争という流れとそこに生まれた「くだん」という異形が導く未来が淡々と描かれる。重いテーマを含みながらも、
2014-05-17 08:20:07強い絆で繋がっていた彼らがそれぞれ辿りついた未来に安堵し、「元の世界」に想いを残す二人に、ある種の清清しさを感じた。あとがきを読むにラストが原作から少し変えてあるようだけど、原作も読んで比較してみたいと思う一冊であった。
2014-05-17 08:29:35ここ数日、津原泰水の原作を近藤ようこがコミカライズした『五色の舟』や城昌幸の「波の音」を読んだせいなのか、北村薫の「物語が書かれるのは人生が一度しかないことへの抗議である」といううろおぼえの一節が頭をちらちらとよぎっている。いや、元の文は「物語」ではなく「小説」だったかも。
2014-05-19 11:26:53