#トラ泊神戸支部~古衣は入れ替え時編
- desuka_desuyo
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「そんなわけ……ないよ」 勢いよく否定しようとした青葉だったが、急に顔を赤くして言葉の覇気もなくなった。古鷹と同じ部屋ということを想像したんだろう。 「青葉は絶対認めないんだから!」 青葉の抵抗も人数の差になす術なく、あっさりと部屋の入れ替えが終わったのだった。 #トラ泊神戸支部
2014-04-09 02:20:58呆然としている青葉を古鷹との部屋へと放り込み、加古との相部屋となった自分の部屋へと戻る。中では加古が自分の荷物の整理しているようだった。 「意外ね。てっきり『衣笠手伝って~』なんて言われると思ってた」 私がそう言うと、心外だとでも言いたげな顔で睨まれる。 #トラ泊神戸支部
2014-04-09 02:30:43「あたしだって自分でできることはやるよ。それより、ホントにあたしと相部屋でよかったの?」 「それはこっちのセリフよ。加古は古鷹と一緒じゃなくてホントにいいの?」 私がそう聞くと加古は欠伸をしてから答えた。 「別にあたしは誰とでもいいよ~」 #トラ泊神戸支部
2014-04-09 02:43:22加古の答えに胡散臭さを覚えてじーっと顔を見つめる。そのようすを見て加古はあわててはぐらかした。 「あたしのことは別にいいんだよ。それより衣笠の方こそ青葉と相部屋じゃなくてよかったのか?」 「いいのよ。青葉にとっての一番が古鷹なら、古鷹いるのが良いと思うし」 #トラ泊神戸支部
2014-04-09 02:51:04「それにね、青葉にとっての一番が誰であろうと、私が妹っていう事実は変わらないし、私を大切な妹と思ってくれてる。それだけで十分だって思えるようになったから」 私がそう言うと、加古はそっかとだけ答えてまた片付け作業に戻ってしまった。 #トラ泊神戸支部
2014-04-09 02:56:48「ちょっと。加古は結局どうなのさ」 私がそう言って詰め寄ると、加古はため息をついてから答えた。 「あたしはそうだなぁ。可愛い妹たちが幸せになるんだったらなんでもいいや」 「妹たち?」 私の疑問に加古は答えることなく寝るーとだけ言ってベッドに倒れこんでしまった。 #トラ泊神戸支部
2014-04-09 03:04:32たぬき寝入りを決め込む加古を見てため息がでる。まぁ話したくないのなら仕方ない。そう思い隣の部屋の方に顔を向ける。壁の向こう側の二人は上手くいってるだろうか。また後で遊びに行ってやろう。そんなことを企みつつ、私は新たな生活を楽しみにするのであった。 #トラ泊神戸支部
2014-04-09 03:12:35