ああ、飽和感について書こう。アナログって突っ込めば突っ込むほど飽和感が出てくる。(デジタルでは歪むか否かのみ)飽和してくるとHarmonicDistortionてのが発生して気持ちよくなる。これは本当に歪む一歩出前で発生する。エンジニアはここを狙う。
2014-04-14 00:08:39オーディオの世界において歪みは大敵かもしれませんがこのTHDはとても魅力的な成分にもなります。真空管アンプが人気あるのはこれのおかげが大きいです。
2014-04-14 10:05:58レコーディングのプロセスの様々な所でTHDは発生します。まずは入り口であるマイクの中の回路。その後につなぐヘッドアンプ。EQ,Comp。そしてテープに録るならテープ。ProToolsに録る場合は降発生しません。発生しないのでTHDを付加するプラグインが山ほどあります。
2014-04-14 10:08:44THDが聴感上どう作用するかというと曲の温度感を上げたり、音色にリアリティをもたらしたり。音が前に来るという表現もあります。
2014-04-14 10:10:47マイクでTHDの発生が多いのはやはり真空管マイク。高級ヴィンテージマイクなら47,49,67,269,251,C-12などなど。その中でも一番THDが多いなと思うのは67。
2014-04-14 10:17:38ヘッドアンプでもやはり真空管系の方がより多くTHDが発生します。トランジスタでもOldNeveなども。なぜ新しい機材では少ないかというと「とにかく歪み率を下げる」というのが常にオーディオ的目標だから。
2014-04-14 10:21:06でも最近はTHDを付加させることが出来るヘッドアンプも多い。(歪みが無いと味も素っ気もないと言うことに気づいたから)
2014-04-14 10:22:36THDの発生はヘッドアンプを高く設定することで多くなります。歌ならサビの一番声の大きいところでギリギリになるよう設定します。そんなギリギリにしなくても良いじゃないか、と思うかもしれないけどギリギリにしないとAメロが味気なくなるんです。
2014-04-14 10:24:55歪まないように低く低く設定して後で調整するなんてダメダメです。ヘッドアンプのTHDはヘッドアンプでしか得られないから。
2014-04-14 10:26:53ベースなんかのレベルの変動が少ない楽器は設定が楽だけど歌のようにレベルの変動がとても大きいものは設定を慎重に。でも安全側に行き過ぎるととてもつまらなくなる。慎重に、と言ってもシンガーに何回も歌わせてはいけません。基本あたりをつけておいて一回目歌った時の1サビで調整終わらせないと。
2014-04-14 10:30:32しかしヘッドアンプを上げていけば同時にトランジェントも失われていくから、そこにも気を使いつつ。(以外と気を使っているんですw)
2014-04-14 10:43:05そうやって一つ一つの楽器に対して適切なヘッドアンプの設定をやるんだけど、最後のミックスやマスタリングでもまた色々やる。
2014-04-14 10:47:31昔デジタルの音が細いと言われてたのはヘッドアンプの設定の差も大きい。アナログマルチに比べるとデジタルは全然レベルが入らないのでヘッドアンプの設定を下げる人がいた。それは必然的にTHDが少なくなることに。トランジェントも残りすぎる。それが細いとなった。
2014-04-14 10:50:28