【メモ】「戦争における「人殺し」の心理学」

自分用の読書メモ。
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架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

「戦争における「人殺し」の心理学」 http://t.co/0gzPNSZzeP 小説書きとして、本書は全部覚えておきたいくらいの内容なんだけど、何度読みなおしても端から忘れていくので、例によってツイッターでメモしていきたいと思います。連投注意。

2014-04-23 19:26:12
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P41 平均的人間には同胞たる人間を殺すことへの抵抗感が存在する。P43 第二次大戦中、敵との遭遇戦でライフルを発砲できた兵士は15から20%で、発砲しなかった兵士は逃げた訳ではなく、戦友の救出や武器弾薬の運搬など(より危険な仕事を)を行っていた。

2014-04-23 19:36:43
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P50 人は恐怖に襲われると前脳(人の心)ではなく中脳(獣の心)で考えるようになる。獣の心の中では声の大きな者、自分を大きく見せた者が勝者となる。羽飾り付き兜は背を高く見せるため、輝く甲冑は横幅を広く見せるため。大声で叫べば敵は逃げ出し、火薬は絶好の威嚇手段となる。

2014-04-23 19:45:44
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P52 人間に対しては「威嚇したい」「危害を加えたくない」という欲求が生まれ、兵士は敵の頭上に向けて発砲する。P54 訓練時に比べて南北戦争時代の兵士の命中率は恐ろしく低い。P58 練度の不十分な兵士は敵の頭上に向けて撃つので突進すればまず当たらない。

2014-04-23 19:56:52
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P71 南北戦争時、戦場から回収されたマスケット銃27575丁のうち、24000丁は装填されたまま、12000丁には複数の弾丸が装填されていた。P73 彼らは発砲せず発砲の真似事だけ行い、周りに合わせて装填をし続けたから?

2014-04-23 20:15:41
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P91 兵士は15%ほどしか発砲していないことが分かり、アメリカ陸軍は訓練法を変更。朝鮮戦争では55%に発砲率が上昇し、ベトナム戦争では90%まで上昇。この訓練法はオペラント条件付けのようなもの。

2014-04-23 20:46:58
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P101 軍隊生活のストレスが原因で心身が衰弱する者、すなわち精神的戦闘犠牲者になる確率は敵に殺される確率より常に高い。戦闘が6日間ぶっ通しで続くと兵士の98%がなんらかの精神的被害を受ける。残りの2%に共通する特性として、<攻撃的精神病質人格>の素因を持つ。

2014-04-23 20:53:35
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P103 精神的戦闘被害の症例としては、まず心身の疲労困憊。身体的、精神的努力の必要な仕事は全て避けようとする。過度な動機や発汗といった身体症状が現れることも。さらに戦闘を強制すると虚脱を起こす。

2014-04-23 20:58:39
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P104 疲労の次が錯乱状態。自分が誰でここがどこなのか分からなくなる。躁鬱的になったりもする。映画で描かれる兵士の不謹慎で悪趣味なユーモアも、ガンザー症候群という一種の錯乱状態。

2014-04-23 21:02:03
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P105 その他にヒステリー症状(健忘症や痙攣)、不安、めまい、失神、発汗、どもり、妄想、激しい怒り、極端かつ劇的な信仰に目覚めるなど。

2014-04-23 21:06:43
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P115 死と負傷の恐怖は戦闘の精神的被害の最大の原因ではない。空襲をすれば兵士よりも鍛えられていない民間人は大量に精神的被害を受ける(発狂する)と考えたが(これが戦略爆撃)、P119 精神病者は大して増えずに、むしろ闘争心を奮い立たせる結果となった。

2014-04-23 21:16:17
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P124 敵を直接殺すことのない斥候、衛生兵、将校は精神的被害を受けにくい。

2014-04-23 21:22:14
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p136 極度の疲労は精神的被害を生み出す土壌。生理的な興奮、睡眠不足、カロリー摂取量の減少、雨などの自然条件などか疲労困憊をもたらす要因。レンジャー養成校が無茶な訓練をするのは、この極度の疲労状態の予防接種のため。

2014-04-23 21:26:23
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p138 戦闘時、交感神経系は行動に必要なエネルギーを全身から動員し、いま必要ない活動は放棄する。たとえば膀胱の制御で失禁する。体に無理をさせてるので危険と興奮が去ると揺り戻しが起こり、虚脱感と猛烈な眠気に襲われる。

2014-04-23 21:32:01
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p139 このため、勝利の直後が最も危険で、戦闘では常に元気な補充兵を維持しなければならない。戦闘終了→揺り戻し→反撃に対して無力、なので、戦闘状態を維持するためには敗走する敵を追うことになる。興奮と揺り戻しが何度も続くと疲労困憊から虚脱に陥る。

2014-04-23 21:37:28
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

三国志で毎度毎度のように、逃げる敵を追って行ったら待ち伏せの兵にやられるのも、彼らには追いかけざるを得ない理由があったのね。追いかけるのをやめて、敵が反転して襲ってきたら揺り戻し中にやられちゃうんじゃないかな。

2014-04-23 21:39:44
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

P148 他者の敵意と攻撃は、身体ダメージだけでなく自己イメージを傷付ける。「こんな仕打ちを受けるほど同じ人間に憎まれた」という不快感。p152 兵士でさえも敵兵に狙われると「俺が一体何をしたって言うんだ」という心外な気持ちになり、「お前なんか大嫌いだ」という怒りが湧いてくる。

2014-04-23 21:47:35
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p155 軍人養成校で鬼軍曹が新兵を怒鳴りつけるのは、他者からの憎悪を受けることに対する予防接種。ボクシングが訓練に組み込まれているのも対人の身体的攻撃に対する予防接種。(軍隊が理解してこれをやっているのか経験則かは分からない)

2014-04-23 22:01:55
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p157 士気(忍耐力)は有限であり、意志力は消費され、いつかは井戸のように干上がる。優秀な指揮官や、戦闘での勝利は井戸を補充する。p161 疲労困憊し井戸の枯れた古参兵よりも新兵の方が戦えたりする。

2014-04-23 22:09:06
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p167 人間はイデオロギーや憎しみや恐怖によって戦うのではなく、戦友への気遣い、指揮官への敬意、その両者に自分がどう思われているかという不安、集団の成功に貢献したいという欲求、という集団の心理と圧力によって戦う。

2014-04-23 22:12:45
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p169 どんなに優秀な指揮官であっても部下の死を避けられない。指揮官に勲章が贈られるのは、「お前はよくやった。失われた人名のことでお前を非難するものはいないぞ」という社会からの強力な言明。指揮官の精神衛生上、重要。

2014-04-23 22:28:14
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p171 兵士が使う奇妙な言葉、敵兵をジャップと呼んだり武器に可愛らしい名前をつけたり(ファットボーイ)、は殺人行為の重大性の否認。ベトコンも米兵を「毛深い大ざる」と呼んでいた。

2014-04-23 22:34:23
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p180 殺人の抵抗感は距離と関係がある。爆撃、砲撃などの長距離殺戮は比較的容易で、銃剣での刺殺や素手での殺人は抵抗感が極めて大きい。女子供一人一人に火炎放射器は向けれなくても空高くから焼夷弾を落とすことはできる。

2014-04-24 18:59:02
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p199 特定個人に対する意識的殺人、がポイントで、ライフルで交戦はできるが、敵が倒れても「誰の弾が当たったのか分からない」中距離戦闘では、曖昧な否認が可能。「自分がやったのかどうか分かるもんじゃない。他のやつかもしれない」殺人体験を問われた退役兵の典型的な回答。

2014-04-24 19:16:32
架神恭介/作家・ゲームデザイナー @cagamiincage

p206 近距離での殺人後、殺人者は束の間の高揚感の後、罪悪感から嘔吐したり、相手に息があったら水を飲ませたり、毛布を掛けてやったりすることもある。p209 近距離では殺せないことも多く、塹壕に飛び込んだ先に敵兵がいた時、「戦おう」とそもそも考えず、一緒にタバコとか吸ってる。

2014-04-24 19:30:49
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コメント

サキ @nagi_saki 2014年4月24日
そして人殺しの抵抗感をなくす訓練の結果、帰還兵たちは重篤な心の病を抱えることに…。娘に「だーれだ」されて反射的に「無力化」してしまったり。ランボーが生まれてしまったり。
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neologcutter @neologcuter 2014年4月24日
ん~でもこれって #反原発 に唆されてあちこち動かされてる主婦や自主避難者にも言えることではないですか。
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汎関東主義東京派 @overdeadwork 2014年4月26日
ただその人間の部分を消して獣にすることも出来る それが憎しみの元となり同じような獣がたくさん作られる
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ehoba @htGOIW 2014年4月29日
ベトナム帰還兵のトラウマを原因とする事件の話の多くがデマだとも言うが…
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波河平助 @BjadeKamber 2015年11月28日
あれッ、出国直前に買ってまだ読んでないけど、私この本持ってた筈……! 探さなきゃ……。
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tocoma/最近特に余裕がないおじさん @tocoma110 2015年11月28日
これは確かに買っておいて損のなさそうな本だ…
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石部統久 @mototchen 2015年11月29日
武士や騎士の戦場ではどうだったのでしょうかね?
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Hans_Humpty @hansu1939 2016年7月16日
なるほどです(๑°⌓°๑)
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粉骨砕身肉骨粉(狂人・徒弟) @fley2 2019年4月24日
neologcuter 誰も死んでも殺してもいないだろ 違うネタは他所でヨロ
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