福田尚代/MOTアニュアル2014 フラグメント―未完のはじまり
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雪が降るといわれていた先週のある夜、入浴中にとつぜん湯が氷水になった。家中の蛇口がそれに倣い、元に戻らなくなってしまった。この数年、家では暖房が使えない状態にあり、しばし凍えるふうに過ごした。
2014-01-26 10:47:19むかし吹雪に遭い、電気・ガス・通信手段を失くした森に1週間閉じ込められたことが思い出された。いつのまにか鈍い日々を送ってはいるけれど、冷たさ、暗さ、無言、夜明け前の起床は、制作にも必要なものだし、なければやってくる、とあらためて思った。
2014-01-26 10:49:42@barchotto 了解致しました。すみませんが、私のサイトhttp://t.co/qB9MuhfuX1 からメールでアドレスをお知らせ頂ければ、今後もご案内のメールをお送りいたします。次回の展覧会の詳細とプレスリリースはこちらです。http://t.co/A0O2rsVkcB
2014-01-26 11:31:35@barchotto 一人でやりくりしている態勢のため、すでに全ての方に郵送出来ない状態に陥っております。改善策を模索しておりますが、もし毎回お送りできなかったらごめんなさい。
2014-01-26 11:32:34先のご案内についてですが、一度の展覧会の中で公平に郵送のご案内をお届けすることはもうむつかしいので、10年単位で平均すると公平に落ち着くようにできないか、など、検討中です。とても悩みます。
2014-01-26 11:46:00公平さに拘るなんて我ながら意外なのだけれど、誰かをとくべつ贔屓したり、ひとりをつよく愛したりということが無い所為かもしれないな。こんなものは10年で劇的に変わる可能性もある。
2014-01-26 12:44:42あの頃一緒に居た二人と急遽日本で会うことになった。それぞれ海外の別の都市に住む二人が、今夜だけ東京に偶然居合わせるのだという。明日、一人はタイへ。一人は米国へ。90年代、同じ境遇の二人に異国で出逢い、助けて貰わなかったら、私はいったいどうなっていただろう。東京駅でハグして別れる。
2014-01-27 00:04:04この既視感は何だろうと、過去のツイートを遡ってみた。2011年 6/7、6/8、6/25に、そっくりな出来事が起きている。 http://t.co/kFa0vBRkMA http://t.co/wqJReUVUpO http://t.co/NNARAg1f13 妖精的な何か。
2014-01-27 00:11:17メモ2.これまで数度〈停電〉が人生を作品を大きく変える転機となったが、この冬、PCモニタの電球が切れて真っ暗なままであること。別に接続したディスプレイ画面では、色彩が不明なこと。さらに本の栞の紐は、それ以上不可能になるまで繊維をほぐしてからそれらを混ぜると、色が消えるということ。
2014-01-27 18:30:04亡くなった人に会った。その人に「これは夢でしょう?」と訊くと、「夢じゃないよ。証拠は…」と、私の知らないむつかしい英単語や、外国の大学の住所をすらすらと言うから信じてしまった。 様々なことを話しあった。でもやっぱり目が覚めてしまった。
2014-02-02 19:44:50ここまで来るともう本は、心の中や枕辺でひらくだけ。どんなに年を経ても子供時代の視覚へと帰る。「長い冬」の何も見えない吹雪、「ベッツィーとテイシイ」の鳥にたくした卵、「母のおもかげ」のモザイクの破片、「ムーミン谷の冬」の黒い雪、「トムは真夜中の庭で」の氷上、「昔気質の一少女」の涙。
2014-02-02 23:37:55とても書ききれない、子供時代に書物の中だけで知ることができた美術体験。10年以上、毎週土曜日に私を図書館まで連れて行ってくれた人は誰だったのだろう。
2014-02-02 23:49:51夢の中で私は自分の考えとは異なる考えを持っていた。夢はおそろしい。でもこの夢には、個人の考えではなく、状況と一体化することで生まれる作品の必要を直感させられる。
2014-02-03 05:44:56図書館と言えば、小学三年生の時に通っていた古い子供図書館には大人用の小さな書斎があり、児童文学の研究書や原書が並んでいた。なぜかそこに吉屋信子の小説が揃って(隔離されて?)いて、全て読んだ。当時は漫画を読むことを禁止されていたけれど、あれは私の少女漫画的洗礼といえるかもしれない。
2014-02-03 14:17:58またも夢のなかで、私とはまるで異なる主義と倫理と価値観を持つ人格を体験させられた。私が意志と思っているものはほんとうに自分の意志なのか、分担された役割なのか。 ああ、より深く広くありたい。
2014-02-04 05:08:57中心に文机ひとつになった部屋にて、明日にそなえる。あらためて並べた本は八冊。なかでも〈バートルビー〉と〈浮舟〉はとくべつな二人。
2014-02-06 14:17:51私の浮舟は、いったん自ら死んで、生き返って、いろいろなものを捨てて、無関心になって、他の人にはついていけない所へ行ってしまった人。頭に自然と想い浮かんでくるままに、昔の誰かが詠んだ和歌を書き連ねる姿。
2014-02-06 14:28:25