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三日目、夜の出来事 - 異世界奇譚婚礼祭

2014/04/29から2014/05/01までの、王子王女殿下方の記録です。
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ミルウェル @mill_well

@Delstella_ 「えぇ。今夜が最後とは、まだ実感が有りませぬ。おのおの、様々に有ったようですが。……どなたとも婚姻の約束は交わして居りませぬね、私は」 目を擦った指を下ろし、月を見やる顔を向く。 「ステラ様は、傍らを願いたい様な方はいらっしゃいまして?」

2014-04-30 07:26:34
デルステラ @Delstella_

@mill_well 「……そういう言い方をするか」 傍らを願いたい、とは。 「ああ、悪い意味ではない。傍にありたい、というのであれば、残念ながら。好ましく思う方はいるが」 ほんの少し、肩をすくめて。 「さて、この好ましいははたして恋愛感情なのか」

2014-04-30 12:52:03
ミルウェル @mill_well

@Delstella_ 「貴方様の御国を思えば、婚姻を結ぶに当たってその方が望ましいかと思いまして」 くすり、喉で笑いを立てた。外交の話題が出た広間で、放って置いて欲しい、と。彼が告げた総意を持ち出して。 「ステラ様は、相手に恋をせねば、婚姻は結べませんか」

2014-04-30 13:15:06
デルステラ @Delstella_

@mill_well ほんの少し時間をかけて、考えを、伝える言葉に変える。 「………王族の婚姻に恋愛は要らぬと考えていたから、ああいう言い方をしてしまったが。他の皆々を見ていて、……悪いのではないかと……」 言う間に自身の言葉に入れる突っ込みがいくつも浮かび、声は小さくなる。

2014-04-30 15:25:25
ミルウェル @mill_well

@Delstella_ 「良いも悪いも、無いかと存じますけれど」  言葉を耳に、さも不思議そうに首を傾いだ。繋いだ手を取り返す時のよに、己の目線の高さへと持ち上げ笑んだ。 「それは、相手を恋い慕えるか判らぬ故の罪悪感でしょうか。 それとも、恋情を抱けない可能性への不安ですか?」

2014-04-30 17:00:20
デルステラ @Delstella_

@mill_well 笑みから、視線をわざと逸らした。逃れるように、手を引いて。 「おそらく、両方だ」 やっと、それだけ紡ぎだす。さらに言葉を重ねようと口を開き、しかし喉に詰まっているようで声にならずに。諦めて、口を閉じる。

2014-04-30 19:09:08
ミルウェル @mill_well

@Delstella_ 引かれた手は、其の儘。無為に追わず、 「ならば、……それならば、ステラ様」 視線は外さない。笑みも崩れない。 「私が貴方様の心ごと、攫って仕舞えば宜しくて?」

2014-04-30 19:15:09
デルステラ @Delstella_

@mill_well ぎょっ。先程逸らした視線を思わず戻して、姫を凝視する。 しばらく言語化できない音をあわあわと吐きだし、いったん深く息を吐いて落ち着かせる。 「それは、どういう」 聞き返さずにはいられなかった。

2014-04-30 19:28:42
ミルウェル @mill_well

@Delstella_ 凝視の先で、浮かべて居たのは、はにかみ笑い。 「簡単な事ですわ。婚姻を結ぶ相手に、ステラ様が恋をなされば、万事、問題ないので御座いましょう?」 一歩、詰め寄る。相手の狼狽など、まるで構わぬかの様に。 「貴方様の御心、私めが持ち帰らせて頂きます」

2014-04-30 19:37:52
デルステラ @Delstella_

@mill_well 詰め寄られた分、反射的に一歩引く。片手で顔を覆って、今言われた言葉の意味をきちんと反芻する。 婚姻の相手に恋をすれば問題ない、のはわかった、が。そのあとの言葉は。 「……これは告白されているのか……?」 真顔。そして思ってもみない展開に脳内は大混乱である。

2014-04-30 19:45:12
ミルウェル @mill_well

@Delstella_ 「いいえ、これは略奪です」 引かれた距離へと一歩、更に詰めに掛かる。 「私は何方と婚姻を結ぼうとも、其の相手を愛せるでしょう。其れは今でも変わりませぬ。……けれど」 片手を、顔を覆う手へと重ねんと、伸ばした。

2014-04-30 19:57:48
ミルウェル @mill_well

@Delstella_ 「困ったことに、貴方様が他なる誰かの所へ向かうのが、私には如何にも我慢ならぬ様です。これは子供じみた独占欲で、告白などという可愛らしいものでは御座いますまい」

2014-04-30 20:00:00
デルステラ @Delstella_

@mill_well 言葉の理解に思考が追いついていない。姫の手が自身の手と重なったのはわかったが、内心それどころではなかった。熱烈な怒涛の言葉は、向けられたことのないものばかり。 言葉とはどうやって発するものだっただろうか。

2014-04-30 20:20:25
デルステラ @Delstella_

@mill_well 「……独占欲、私に?」 「気もきかぬ、常識さえ知らぬ私に、か?」 ほとんど独り言と化している声。 「あー、……その」 形にするのはやはりうまくいかずにうなり続け。

2014-04-30 20:20:30
ミルウェル @mill_well

@Delstella_ 「はい」 即答。挑む眼差し。続く言葉は矢継ぎ早。 「常識など、土地を違えば異なるものでしょう? 私は貴方様の国の常識も、知りとう御座います」 甲ごと、掌で包む。逆の手が、もう片方の手を取らんと伸びる。 「私を見ては下さりませんか、デルステラーシャ様」

2014-04-30 20:32:40
デルステラ @Delstella_

@mill_well 言われるままに、顔を覆う手を外す。目はしばらくうろうろと抵抗を続けていたが、腹を括ったのか、ぴたりと姫を見つめ。 「…………」 耐え切れなくなったのか、すぐまた逸らした。

2014-04-30 21:37:51
ミルウェル @mill_well

@Delstella_ 「……ステラ様」  逸らされた目に、不満気に唇を尖らせる。指を捕まえられたなら其の儘、手元に引き寄せて。

2014-04-30 22:05:02
デルステラ @Delstella_

@mill_well 往生際悪く逸らしたものの、不満げな声に戻した。手が捕えられて前を向かざるを得なかったというのもあるが。 「……すまない、あー、なんというのか、これは」 ふるふると首を振り。 「恥ずかしい、というのか……?」

2014-04-30 22:18:19
ミルウェル @mill_well

@Delstella_  捕まえた手を、離す意図は無いらしい。 「はい」  揺れる首を見上げ、答えを聞いては途端、にこにこと上機嫌を露わにして。 「慣れて下さいまし」  指先を、引き寄せて────唇を、爪に落とさんと。

2014-04-30 22:21:27
デルステラ @Delstella_

@mill_well 「……ッ!?」 さすがに焦った。逃れようと手を引いて、しかしうまく外れそうになく、数瞬慌てたのち無理やりひねって離れ。どうしようかとまた考え、さっと手を伸ばし。ぐい、と強く抱き寄せた。

2014-04-30 22:33:41
ミルウェル @mill_well

@Delstella_  必死の様子にて、半ば引きはがされた指に、眉尻を下げて見上げて暫し。 「……あ、」  伸びた手への反応の鈍さは、常の速度故の。寄せられる侭に身を添わせ……こてりと、頭を埋めて。

2014-04-30 22:45:00
デルステラ @Delstella_

@mill_well 存外あっさり、姫の身体は引き寄せられて、腕の中に収まり。その後頭部に手をやり、しっかりと支える。 「あー……」 再び、唸り。 「その。……本当に、私でよいのなら。姫が私を求めてくれるというのなら」 そこで、止め。腕の力を強める。

2014-04-30 22:54:00
ミルウェル @mill_well

@Delstella_  支えられる侭、髪越しに指の温度を感じた。顔を少し上げる、月光の眩しさに細めた左目。 「他の方で良いのであれば、私、此処まで捕まえに来て居りませぬ」  腕の力に、少しだけ息を零す。指を、そろと上げる。背へと回し、しがみついて──応える。 「離しませぬよ」

2014-04-30 23:02:45
デルステラ @Delstella_

@mill_well 髪をそっと、物を壊してしまうのを恐れる子供のように、そっと撫でて、止めて、撫でるを繰り返す。ぎこちない手つき。 「……こんな風に他者と触れ合うのは初めてで。手加減できていなかったら、申し訳ない」 なでなで。

2014-04-30 23:16:44
ミルウェル @mill_well

@Delstella_  撫でられる髪に、擽られる様な心地を覚えては、ふふ、と零した。 きゅ、と、回し返した指先の力を強くする。 「あら。 私、噛まれてみたいと、今でも少し、思って居りましてよ?」  顔を埋めた儘、頬を擦りよせて。 「貴方様に傷つけられたとて、構いませぬ」

2014-04-30 23:30:09
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